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紙の本
大杉栄伝 永遠のアナキズム (角川ソフィア文庫)
著者 栗原康 (著)
【いける本大賞(第5回)】米騒動、ストライキ、民衆芸術論…。破天荒な生き方というだけでは語りつくせない、大杉栄の思想に光をあてた評伝。暗い時代に乱れ咲く生の軌跡をたどる。...
大杉栄伝 永遠のアナキズム (角川ソフィア文庫)
大杉栄伝 永遠のアナキズム
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商品説明
【いける本大賞(第5回)】米騒動、ストライキ、民衆芸術論…。破天荒な生き方というだけでは語りつくせない、大杉栄の思想に光をあてた評伝。暗い時代に乱れ咲く生の軌跡をたどる。略年譜、人物解説・索引付き。文庫版あとがきも収録。〔夜光社 2013年刊の加筆修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
第5回「いける本」大賞受賞、紀伊國屋じんぶん大 賞2015第6位の新評伝!
労働者、消費者、学生、夫、妻といった社会的アイデンティティを被らされ、「社会」の役に立つように動員されていく現代社会。
その「役に立つ」も、エッセンシャル・ワーカーを除いてはブルシット・ジョブ(デヴィッド・グレーバー)ばかりで、「やってる感」の演出のために長時間労働を強いられるばかり。
かつ、真に必要な仕事は低賃金を強いられ、新自由主義の歪みは極大化している。
“自由で民主主義的な社会”であるはずなのに、なぜ私たちはまったく自由を感じられないのか?
これは、「生の負債化」である。
この「生の負債化」に対し、「生の無償性」が大杉栄のアナキズムの肝なのではないかという視点から、気鋭のアナキズム研究者が生の拡充、相互扶助の大杉思想を現代的に読み解いていく。
アナキズムとは、「支配されない状態」を目指すことだ。
「生の負債化」に抵抗し続け、無支配の世界を構想した男・大杉栄。甘粕事件で国家に虐殺された、傑出した社会思想家にして運動家を新たな文体で描いた、傑作評伝!
※本書は二〇一三年に夜光社から刊行されたものを文庫化したものです。
【目次】
はじめに
第一章 蜂起の思想
第二章 アナキズム小児病
第三章 ストライキの哲学
第四章 絶対遊戯の心
第五章 気分の労働運動
第六章 アナキストの本気
おわりに
文庫版あとがき
脚注
参考文献
解説
人物解説・索引【商品解説】
目次
- はじめに
- 第一章 蜂起の思想
- 一九一八年、一〇〇〇万人暴動/デマを流せ!/蜂起のイメージ/民衆芸術としてのストライキ
- 第二章 アナキズム小児病
- 子どもという病/花の都大東京/監獄大学への入学/必然のコミュニズム/黒い子どもはよく踊る
- 第三章 ストライキの哲学
- 人間爆弾に点火せよ/獄中のアナキズム/猿のストライキ/サンディカリズムの思想/四苦八苦
- 第四章 絶対遊戯の心
- 大杉栄とその仲間たち/民衆芸術論の背景/アメリカニズムとしての民衆娯楽/正義を求める心/大杉一派、よもやま話
著者紹介
栗原康
- 略歴
- 1979年埼玉県生まれ。早稲田大学政治学研究科・博士後期課程満期退学。東北芸術工科大学非常勤講師。専門はアナキズム研究。『大杉栄伝 永遠のアナキズム』で第5回「いける本」大賞受賞、紀伊國屋じんぶん大賞2015第6位。2017年、池田晶子記念「わたくし、つまりNobody賞」を受賞。『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』で紀伊國屋じんぶん大賞20174位。注目を集める政治学者である。他の著書に『死してなお踊れ 一遍上人伝』、『学生に賃金を』、『はたらかないで、たらふく食べたい』がある。
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大杉栄の今日的意義
2021/12/06 08:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
アナーキズム研究者である著者、栗原康さんの書き味がいい。研究者の文章とは思えぬぶっとび具合がいい。
著者の大杉栄への敬意と愛情が伝わってきて、こちらまで惹かれてしまいそう。実際人を引きつける人だったんだなということもよく分かる。
必読は文庫版あとがき。なぜ今大杉栄なのかを栗原さんが解いてくれている。膝を打った。