- カテゴリ:一般
- 発売日:2021/04/15
- 出版社: マガジンハウス
- サイズ:19cm/160p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8387-3148-0
読割 50
紙の本
俺の上には空がある広い空が
著者 桜井昌司 (著)
20歳の秋に始まった冤罪との戦い。無実の罪を着せられて29年間を獄中で過ごし、齢74歳で末期癌の余命宣告を受けた著者が、絶望しながら人の優しさに触れ、人を想う心を知り、生...
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商品説明
20歳の秋に始まった冤罪との戦い。無実の罪を着せられて29年間を獄中で過ごし、齢74歳で末期癌の余命宣告を受けた著者が、絶望しながら人の優しさに触れ、人を想う心を知り、生きることの素晴らしさを伝える。【「TRC MARC」の商品解説】
やってない強盗殺人事件で罪を着せられて、
無罪と認められるまで43年7カ月。
そのうち29年間を獄中で過ごした。
現在、74歳。
一昨年に癌が見つかり、医師からは余命1年と宣告された著者が、
獄中で書き綴った自作の詩とともに、今伝えたい思いをまとめた。
絶望しながら、
人の優しさに触れ、
人を想う心を知った
苦しみに耐えた人が
もし強くなれるのならば
私の強さは無類だろう
自由を縛られた刑務所の中で
二十代を失い
三十代を失って
今、四十五歳
ひたすらに耐えてきた二十五年
苦しみに耐えてきた人が強くなれるのならば
私の強さは無類だ
悲しみに耐えた人が
もし優しくなれるのならば
私の優しさは底なしだろう
人間の心をも断ち切る刑務所の中で
母も失い
今、父も失って
何もできないままに
ひたすらに耐え続ける歳月
悲しみに耐えた人が優しくなれるのならば
私の優しさは底なしだ
(中略)
もし私に強さと優しさがあるとすれば
それは耐え忍んだ月日によるものではない
人間の人間として強さが
人間の人間として優しさが
どこにあるかを教えてくださる人によるのだ
きっと
私に強さと優しさを与えてくれたものは
人間の祈りと願いの力だ (「強さと優しさに」1992年3月より)
20歳の秋に始まった冤罪(えんざい)との闘い。
43年7カ月に及んだ歳月は、無駄ではなかった。
自分にとって必要な時間だった
【商品解説】
著者紹介
桜井昌司
- 略歴
- 〈桜井昌司〉1947年栃木県生まれ。67年茨城県北相馬郡利根町布川で起きた強盗殺人事件の容疑者として逮捕される。2011年無罪判決。服役中から詩作と作曲に取り組む。著書に「壁のうた」がある。
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桜井さんの思い
2021/08/05 23:41
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:玉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
桜井さんのお話を3回聞きました。歌も聞きました。
その桜井さんの思いを、みごとにまとめてくれた1冊です。
桜井さんや布川事件のことを知らない方にも、
ぜひとも読んでほしいものです。
もちろん、ご存じの方は、絶対にお読みください。
桜井さんの人生が、描きだされています。