ボロ家の春秋
著者 梅崎春生 著
軽妙な語り口で市井の人びとの日常をユーモラスに描いた梅崎春生。一九五五年に直木賞を受賞した表題作ほか、「黒い花」「零子」(全集未収録)など同賞の候補作全四篇と、自作につい...
ボロ家の春秋
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商品説明
軽妙な語り口で市井の人びとの日常をユーモラスに描いた梅崎春生。一九五五年に直木賞を受賞した表題作ほか、「黒い花」「零子」(全集未収録)など同賞の候補作全四篇と、自作について綴った随筆を併せて収める。文庫オリジナル作品集。
〈解説〉荻原魚雷
■目次
I
黒い花/零子/拐帯者/猫と蟻と犬/ボロ家の春秋
II
私の小説作法/私の創作体験/わが小説/私の小説作法
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「零子」がいい
2022/01/30 22:05
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が勝手に制定した歴代直木賞最優秀賞を受賞した「ボロ家の春秋」が中公文庫から復刊された、収録されている作品はバラバラらしいが、角川文庫(1957年)、旺文社文庫(1979年)、講談社文芸文庫(2000年)、そして今回とおよそ21年から22年の周期で復刊されているらしい。解説の荻原氏も言及されているだが、1950年に発表された「黒い花」と、1954年に発表された「ボロ家の春秋」では、違う作家の作品のような気がするほど読後の印象が違う、市井の呑気な気の弱い人が主人公の作品が梅崎氏の作品だと思い込んでいたのだが、こういう怖い作品もあるのだ。私は「零子」にでてくる主人公の僕が愛おしい、このあたりから、意気地のない煮え切らない登場人物が活躍してゆくことになる