推しと同居で恋は始まりますか？ （幻冬舎ルチル文庫）

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投稿者：やまだち　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

「『推しごと』を仕事にできた幸せな人が、さらに推しとお近付きになれて幸せになる、という幸せづくしな話」です（あとがきより）。

ネタバレがあります。

●元モデルの26歳若手俳優攻め・神崎　敦
●舞台や映画ドラマ好きで舞台美術製作会社の大道具担当として働く26歳の受け・青山　心
●心が飼っている大型犬のスタンダードプードル・モカ
○本編は受け視点、短編は攻め視点、電子限定おまけは受け視点

演劇が好きでそれを仕事にする心は、同い年の俳優・神崎の大ファン。仕事現場でチラッと見られるだけで生きる活力をもらい、「同じ時代に、同じ国に生まれただけで幸せです」と語るほど。そんな慎ましく「推し」を応援していた心ですが、ある番組をきっかけに「推し」とルームシェアすることになり・・・

神のように崇めていた推しと一般人が付き合う、そんな夢のようなストーリーです。芸能人同士のお話とはまたひと味違った面白さでした。

神崎が心に好意を寄せているのに、「尊い」が最上位にある心はなかなか恋に至らず、神崎にちょっと同情（笑）。そんなふたりがどうやって恋人同士になるかは、読んでからのお楽しみ。

そして恋人同士になって一緒にシャワーを浴び、イチャイチャしながら神崎が「あんなにため込んだ荷物・・・なんにもいらなかったんだな」と語るシーンが好きです（陵クミコ先生のイラストもいい！）。部屋を物理的に埋めていた荷物より、精神的に満たしてくれる恋人を神崎は改めて好きになったのでは、と感じました。

「幸せのごった煮状態」が詰まった作品ですので、ハッピーエンド好きな方におすすめです。

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投稿者：なつゆき　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ひょんなことから人気俳優の推しと同居することになった受けの信仰にも近い推しへの愛が凄まじい。
普通決して交わる筈がない人気俳優の推しとの同居で、ファンの心得として受けが語った『アイドルは熱帯魚』とは至言だと思う。この場合アイドルではなく俳優なのだがファンの鑑のような言葉だ。
しかし受けの推しへの愛とその推しである攻めの愛のベクトルの違い、さて頑張らなくてはいけないのはどちらでしょう。