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投稿者:り - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分が生まれ育った環境とこの本を照らし合わせて振り返り、深く考えさせられる内容でした。これまでの自分の生活に幸せを見いだせそうで、絶望の中に希望を見いだせる内容でした。
紙の本
こんなにもむき出すことができるでしょうか。
2022/01/16 22:20
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投稿者:ky - この投稿者のレビュー一覧を見る
知ってほしい。
わかってほしい。
愛してほしい。
自分が自分であるために
これまでの自分を振り返る石山のことばには
潔さと覚悟を感じます。
ひとはこんなにも自分の取り返しのつかない過去を
さらけ出すことができるものでしょうか。
苦しくなるほど過酷な幼少期と
苦々しい経験の多い青少年期を経て
お笑い芸人への道を切り拓く清々しさを
味わうことができました。
読み終えて
自分と異なる「経験」に想いを馳せる私が
そこにいました。
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むき出し
著作者:兼近大樹
発行者:文藝春秋
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
人気芸人になるまでの過程をむき出してゆく
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自叙伝的小説。
エッセイでもよかったのかもしれないが、エピソードに多少うそを盛り込める小説という形をとったのかもしれない。
イメージとしては、手段はでたらめだけど、まっすぐな青年。
自伝として出し尽くしたなら次作はないかもなぁ。
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EXIT兼近大樹さんの、自伝的小説。
お笑いコンビentranceの石山。
人気も上昇してきて、上京直後の安アパートから、シェアハウスではあるが、いい部屋で暮らせるようになってきた。
そんなある日、ラジオ収録の後、タクシーを途中で降りて、街を歩いていると、週刊誌の記者に呼び止められた。
石山の過去のスキャンダル記事が出るという……。
◇
主人公、石山の子供時代、現在のラジオを行き来しながら、これまでの人生を綴っている。
貧しかった子供時代。
父親と母親が不仲。
身の回りのことを蔑ろにしていたこと。
からかわれ、それに対して暴力を振るっていた日常。
読み進めていて、子供時代が非常に辛くなりました。
他の子供が、当たり前のように勉強、部活動に打ち込めるのに、金銭的な理由から思うようにできない。
全く違う世界の話だからと、やりたいと願うこともない。生きる世界が違うと最初から諦めてしまっている。
主人公石山が留置所で読んだ、『第二図書係補佐』。そこから人生が変わり始めていく描写がすごいと思います。
お笑いを目指すようになり、自分自身を見つめ、世間とのズレを少しずつ埋めていく。それまでの石山自身の常識を疑い変えていくこと。心のうちの変化を一つ一つ丁寧に描かれていたように思いました。
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自伝要素たっぷりの小説。
過去は記憶の中で創造され、事実とは違うかもしれないが、兼近氏の今に至る破天荒な人生を描いていている。
過去への断罪の様な面もあり、そういった全てを含めて今があることの意味を問う。そんな思いを受けました。
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むき出しというのか⁉︎
せきらら…
子どもの頃からのイタズラ、その考え方
読み進めるのがつらかった
と、思いました。
本との出会いも、なんだか唐突で。
心重かった、気がする。
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EXITはゴットタンのこの若手知ってんのか?から知って、チャラいけど本当は真面目みたいな地位から逮捕歴のスキャンダルがあり、近頃はコメンテーターとして時にハッ考えさせられる右にも左にも上にも下にも寄ってない意見を言うことがあり一目置いている。
又吉のyoutubeで兼近が書いた小説があることを知り読んでみた。思ってた以上の壮絶な人生を歩んでいて、いかに自分が恵まれてるか考えさせられた。
また兼近の意見の深さが理解出来た気がした。
小説としては出だしは頑張って書いてるが中盤から後半は拙い文書が多い。
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充実を極めてはいるが、喜びと苦しさの反復横跳びを繰り返し、感情が息切れしている。 妹が床に落ちてるビー玉くらいの物体を拾って匂いを嗅ぐ 「ちょうど一年前に〜」「何歳だよ!」「この道を通った夜〜」「門限大丈夫かー」 森山直太朗で『君は五番目の季節』 脳汁がガラナのようにシュワシュワと弾ける 適当って言葉の本当の意味は、目的や要求にピッタリと合っている。相応しいということ。これからは、適当に楽しく生きよう。 学校、恋愛、趣味、人間関係、ドラマや映画のエンタメ、有名人など。笑いを起こすには共通や共感が大切で、そこを少しズラしてみたり、途轍もなく外す裏切りや、こんなとこまで見てるのか、物事をそんな角度で捉えるのか、と思わせた時に面白い、となる。 つまり笑いに一番必要な緊張と緩和は、当たり前や、普通の上に成り立っていて、学校も行かず、知っている世界がズレている俺には到底無理だったのだ。 「長い長い!万里の長城並みに話が長いし、マリアナ海溝ぐらい内容が深い!意図が掴めなくてピサの斜塔ばりに首傾げだわ!」 象られた刹那的な空間を肯定してくれている気がした
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表の世界と裏の世界。裏から表に出るには、それまでの縁を切らなければいけないほどなのか。ドラマの世界に感じるけど、リアルなんだなぁ。
到底、日本の普通の教育を受けていない人だとは思えない描写が時々あり、面白かったです。
かねちーが逮捕されていた過去が赤裸々に書かれているけど、過去を美化するのではなく、同じような境遇の人に希望を与えたい、という意志が伝わってきた。
芸人を志してからの5年間はもっと濃いだろうに、、生き様が濃ゆく、小説としては楽しめたけど、そこももう少し覗き見したかった。
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人柄が好きで書店で見かけてすぐに購入した本。
知らない世界がたくさんあって
知らない想いがたくさんあって
知らない過去と未来がたくさんある
見えていることだけが全てじゃない。
いろんな想いの上に成り立っていることが
たくさんあるんだって心に問う。
やっぱり好きには変わりなかった。
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人生で一番心を掴まれた芸術作品。
こういう本をずーーっと読みたかった。
世界観もギミックも、動きもリズムも
全て私の好みにドンピシャでした。
5個じゃ足りない、星9個(冬の空)。
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ご本人の物語もそうだけど、周りで生きる人々のドラマが壮絶で、読んでいて独特の辛さがあった。
学校生活で先生達に抑圧されてもがく描写はこちらも苦しくなる。
法に裁かれてこなかった罪・俺というワードを多用している箇所あたりの過去を振りかえる文章にはじっくり考えさせられた。
社会の底辺をいわれる場所でもがく人々を側で見てきた筆者にしか語れない言葉で、一つ一つ丁寧にドラマとして織り込んでいる。
読み出したら、軽快な書き振りと引き込まれる内容で一気に読んでしまった。
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仕事場で、平時は本はコナン君でも一ページ読めない同僚さんが、珍しく買って読んだ小説。読めたのかな、と気になって「どうでした?」と聞いたらすごい勢いで貸してくれた。ので、ありがたく読んだ。
同僚さんは作者のお笑い芸人さんがとても好きなのだそう。じゃあ、やっぱり本が読めないんじゃなくて、興味がないだけなんだろうな。これは二日くらいで読んだっていってたから。
腕白をちょっと通り越した少年時代を送り、学校はきちんと通えず、自分自身の在り方と周りとの摩擦に傷だらけになって、周りを半壊させながら生きてきた主人公は、拘置所で恋人に差し入れられた『本』に目を開かれる。
自伝ではないけれど、この主人公の細かな思い出や、生き方や、感じてきたことはほぼ作者のものなんだろうなと思う。最初は、桜庭さんのような、西さんのような、書き方だなと思いながら読み進める。主人公が(ほぼ確定的に作者さんも)、言葉というもの、物語というものに出会って、他者は自分とは違う感覚で生きていると気づけた、というところが、ずっと本に傍にいてもらって生きてきたら分からない、本の効能だなと、私の中の発見。そうか。人は自分とは違うルールで生きていると分からなかったら、それはしんどいよな。作者の、自分の中でずっと誰かに言いたかったたくさんのことが、ぎゅぎゅっと押し込まれた一冊だった。その熱意というか、こうやって、今も苦しい誰かに向けて必死に言葉をかけている本だった。この人が、また何か書いたなら読もうと思う。
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私はこの作者のコンピの漫才を見たことかありません。文春砲を受けたことも、なんとなくヤバい過去があるらしいとしか知りません。小説を書いたと知って、また似たようなのがきたと思いました。ただ作者がもしピンクの頭の人のほうだったら読んでみようかと思いました。ネットでたまに見る発言らしきものが、頭のいいひとかもと思わせるものがあったのです。
で、1ページ目くらいでは、なんか中学生位の子が、一生懸命覚えたての熟語とか、かっこいいと思う表現方法を披露している作文みたいで、ほほえましく読んでたのですが、数ページ後位から内容に引き込まれて行きました。結構壮絶な内容なんですが、書いてる人が素直なんで、読後は悪くないです。マイルドヤンキー好きの人には受けるんではないでしょうか。