はじめて学ぶ環境倫理 ──未来のために「しくみ」を問う
著者 吉永明弘
エコ生活で環境はよくなるか? つくられた自然は偽物か? なぜ生物多様性が大切なのか? 身近な環境の改変から地球の未来に関わる問題まで、考えるヒントを示します。
はじめて学ぶ環境倫理 ──未来のために「しくみ」を問う
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目次
- はじめに/第1章 エコな暮らしをすれば環境問題は解決するのか/「地球温暖化」が話題にされていなかった時代があった/地球にやさしくなるためには/個人の倫理から社会の倫理へ/環境倫理学の三つの基本主張/自然の生存権/世代間倫理/地球全体主義/社会倫理としての環境倫理/コラム1 科学技術の進むべき方向/第2章 まだ生まれていない人たちの幸せを考える必要があるのか/「将来世代に配慮する」とはどういうことか/将来世代に配慮しないとどうなるのか/世代間倫理は常識的なのか/資源問題よりもゴミ問題が重要/ゴミ生成の不等式/長く使える製品をつくるべき/放射性廃棄物は最悪のゴミだ/映画『一〇〇〇〇〇年後の安全』の内容/将来の人たちの幸せを考えた意思決定をすべき/コラム2 映画でわかる公害の構図/第3章 地球温暖化はなぜ止められないのか/地球環境問題は分配の問題/分配の公平性をめぐって/クッキーをどう分配すれば公平か/無限の資源を前提とした答え/CO2排出量の削減方法/産業界に甘く、消費者に負担を強いる政策/解決のための社会的アクションを抑制する傾向/コラム3 成功した環境条約/第4章 生物種の絶滅を防がなければならない理由は何か/トキを絶滅から守るのは何のためか/「生物多様性」という言葉の登場/なぜ「自然」ではまずいのか/なぜbiodiversityという言葉を使うのか/biodiversityと「生物多様性」の違い/diversityはなぜ大事なのか/六回目の大量絶滅/生物種の絶滅を防ぐのは将来世代のためでもある/動物倫理との対立/外来種対策について/増えすぎた生きものをめぐって/コラム4 環境倫理と動物倫理の協働の道/第5章 つくられた自然は偽物か/欅の木が切られた話/開発とミティゲーション/自然再生とは/自然の価値論/保全と保存/アメリカの環境倫理学の大問題/自然再生に対する評価の変化/良い自然再生と悪い自然再生/コラム5 アメリカの環境倫理学のバイブル/第6章 都市生活は地球環境にとって悪いのか/環境問題にはいろいろある/環境とは何か/環境の範囲/環境問題とは何か/今や「身のまわり」とは「都市環境」だ/都市と持続可能性/都市における自然/都市のアメニティ/都市の魅力を探す「アメニティマップ」/学校をあらためて見てみよう/まちづくり活動としての「アメニティマップづくり」/私たちができる環境保全活動/「都市の環境倫理」のすすめ/コラム6 古地図を見ながらまちあるき/第7章 なぜ古い建物を残さなければならないのか/日本の家の寿命が短い理由/ジェイコブズの都市計画批判/混合一次用途と小さな街区/古い建物/密集/古くて安い建物が若者には必要だ/古い建物は新しく作れない/建て替えよりも中古物件の流通を/中古物件でお店を開く/コラム7 景観を変えないまちづくり/第8章 環境を守るために何ができるのか/環境保全を仕事にする/NGO・NPOとは何か/環境NPOにかかわる/日本のナショナル・トラスト/イギリスのナショナル・トラスト/政治や社会に関心をもち、意見を言う/場所に関心をもち、発信する/未来市長になる/コラム8 南方熊楠の神社合併反対運動/おわりに/参考文献と読書案内
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頭を使うことの大切さを学べる1冊です
2022/01/06 14:14
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
環境倫理をテーマに、環境問題をどう考えるのが適切なのかを、現役大学教授の著者が説いた1冊です。
当書を読むことで、物事を考える際には知恵を用い、しっかりと頭を使わないと意味をなさないことを学べます。さながら、実際に大学に入学してそこで勉強することで、得られるものの考え方を、当書は提供しています。ちくまプリマ―新書にピッタリの内容になっています。