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  • 発売日:2010/08/03
  • 出版社: 河出書房新社
  • サイズ:196×136mm/544ページ
  • ISBN:978-4-309-70946-8
  • 国内送料無料

紙の本

暗夜/戦争の悲しみ

著者 残雪 (著),バオ・ニン (著),近藤 直子 (訳),井川 一久 (訳)

暗夜/戦争の悲しみ

税込 3,740 34pt

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著者紹介

残雪

略歴
1953年中国生まれ。文革期を思わせる長編『黄泥街』でデビュー。邦訳作品集に『蒼老たる浮雲』『カッコウが鳴くあの一瞬』『廊下に植えた林檎の木』『かつて描かれたことのない境地』『最後の恋人』がある。

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みんなのレビュー17件

みんなの評価4.5

評価内訳

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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

中国のシュールレアリズム作家とベトナムのリアルな物語

2008/10/26 19:46

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

この世界文学全集の中に唯一入った中国人作家が残雪。
残雪は懐かしい作家ですが、マイナーです。
その分、池澤夏樹のセレクトに関心が深まりました。

デビュー当時から現在まで
さまざまな媒体に発表された小説を7編収録。
冒頭の「阿梅、ある太陽の日の愁い」から
「残雪コード」てんこ盛りでやられました。

いわく、
「庭一面のぬかるみからむんむんと臭気がたちのぼった」
「ミミズをシャベルで取りのけている」
「隣人はむこうの高塀の下で、あの穴を火かき棒でつついている」

そして臭気もミミズも穴も、隣人でさえも説明せずに小説は終わります。
しかも物語には全く関係ない。
しかし、その存在は、常に主人公を追いつめるか
なにかの作業に没頭するふりをせざるを得ない状況に追い込んでいます。
平易な文章なのに、意味は難解。それがいつしかおもしろさに変わります。

文化大革命によって13歳から23歳まで迫害された残雪は
その小説内においても、隣人や得体のしれないものから
常に覗かれ、陰口を言われ、居場所をなくす主人公を登場させます。
ほとんどが「子ども」という立場ですが
年齢的には自立していてもおかしくない場合もありますが
自分の意思を持ち、それを行使することはありません。

自立や意思という自由がないのですから
主人公たちは常に途方に暮れ、怯えています。
目指すものを失った状態といってもいいでしょう。
目に見えない権力によって押さえこまれています。
中国版シュールレアリズム文学といっていいのでしょう。

同収録されたベトナム人作家バオ・ニンの「戦争の悲しみ」は
ベトナム戦争の10年と、その後の10年を行き来する回想録。

主人公のキエンは17歳で偵察隊員となり
部下を率いて、戦火をくぐり抜けてきました。
しかしそこではたくさんの失敗を犯し、部下を失います。

また幼馴染で恋人のフォンを失います。戦争が終われば
結婚するだろうとお互いに予測していた相手は、
その顔を見ると戦争の記憶を呼び起こし辛くなり
とうとうフォンはキエンを捨て、他の男と逃げてしまいます。

なにもかも失ったキエンはただその戦争の記録を残すことが
生き残った自分の使命だと考え、書き続けます。
兵士たちも勇敢なだけではなく、ドラッグや売春におぼれ
脱走兵も描かれます。

やがて回想はいちばん触れたくない思い出へとたどり着き
若い二人の大きな過ちが立ち現れてきます。
戦争のせいなのか。それとも若さのせいなのか。
描写の迫力があり、途切れ途切れのリーダビリティなのに
惹きつけられます。ベトナムの声をもっと聞きたい。

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紙の本

「暗夜」自分の中の得体の知れない異物、「戦争の悲しみ」鎮魂よ届け

2010/06/27 21:04

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

中国の作家残雪による幻想的な作品7編。「帰り道」はただ草原を歩いていった先にある奇妙な家を描いていて、ただ読めばわけの分からない夢物語だが、無理に何かの象徴かと考えれば、家は中国そのもの、あるいはその村落で、主は共産政府、前の主とは中華民国か清王朝かと思えなくもない。そこで空間が歪んでいくのはクリストファー・プリースト「逆転世界」かW.H.ホジスン「異次元を覗く家」も彷彿とさせるような幻影で、なぜそんなことが起きるのかと考えたら、やはり訳が分からない。
「痕」は副業でムシロを作っている、平凡なやや気難しい農民だが、いつからか周囲の人々は仙人かというような哲学的な人物になり変わり、彼の生活は混乱をきたしていく。それらもまた、資本主義や文革や本来的な毛沢東主義や農村のコミュニティとかのイメージに見立てることも出来るし、そういった形而下の現象に仮託した何物かなのかもしれない。幾重もの不条理にさらされる中で彼は堕落し、老いてゆく。
「暗夜」は少年が「猿山」なるところに向かう道程で、そのとりとめの無い風景の変容は、夢か無意識が生み出すかのようだが、疲れて眠り込んだ夢で家に帰り、そこで見る夢の中で歩みは続く。他の作品もそうだが、庭に鶏がたむろし、土間のある狭い家に住み、「山海経」に書かれる動物だか妖怪だかが順繰りに現れる、明か清の時代とも判らないような土着的な舞台に拘りながら、そこが現代だと確信できる。この幻想はまるで、山や畑や砂ぼこりの道が人の意思を規定し、代わりに政府やイデオロギーや密告が足の進みを妨げたり頭上から振ってきて絡み付く役割になり換わっているようだ。なるほどそれも「逆転世界」だ。
何か作者にとって逼迫した状況を描いているに違いないのだが、その解釈を懸命に拒んでいる。その、拒んでいるという状況だけは確実に読み取れる。内面から溢れ出して来る、国境も時代も超えて遍在するこの怪物を、この残雪が幻視していることには違いない。

「戦争の悲しみ」は、作者が一兵士として体験したベトナム戦争と、戦後の生活までを描いている。彼は高校を卒業してすぐに、恋人と別れて出征し、終戦までの10年間を戦場で過ごすことになった。その決断に後悔はない。必要なことであったし、前線に10年間を生き延びたのは幸運もあり、幾度の負傷を生き延びた生命力も判断力もあった。そして戦争はサイゴン陥落で勝利し、彼はハノイに帰還する。しかし戦争の傷痕は彼を深く苛んでいた。
戦場から帰ってきた主人公は、もちろん戦争前とは変わってしまっている。彼の周辺で多くの、無数の兵士が倒れるのを目の当たりにした。中には一瞬のタイミングで彼の代わりに死んだような者もいるし、部隊全滅に近いような戦闘も体験した。それらの死者達の記憶が彼から消えることは決して無い。
死、死者、そういったものはたぶん抽象的なものだ。彼の目にしたのは、生きていた戦友と、それらの死体。血を流し損傷している死体。
その記憶を背負った主人公が、戦後生き続けるために選んだ道は小説を書くことだった。そうして彼の中での鎮魂を図るのだが、目的を果たせたかは疑わしい。さらに戦後、かつての恋人との再会と喪失が加わることにより、絶望は深まる。
物語は作者の体験を再構成したフィクションであるが、多くの人々が愛する人を失い、それぞれに傷を負った戦争の姿を再認識するには十分なものだ。平和と独立を手に入れはしたが、依然戦火の爪痕と経済、言論統制など、課題山積だったベトナムの人々には、こういう語り部が必要だったのかもしれない。そして人類全体にとっても、かけがえのない作品になった。

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2作のギャップが結構大きい。

2018/11/29 13:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る

前作はふわっとしたお話で、逆に言えば深読みの余地が存分にあって面白い。
付属されている月報を読んで初めて疑問に思うべきところに気付く始末なので
自分も大概ぼんやりしているな、と思ったりなんだり。
後作は一気に毛色が変わり、タイトル通りの戦争小説。
救いようの無い悲しさに満ち溢れいて、小説ではあるもののドキュメンタリーに近い。
両作とも出口が見えないという意味では同じか。作者の歩んだ苛烈な人生も又。

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2009/02/01 19:03

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2010/08/03 19:40

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2012/04/29 00:14

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