さらに楽しむ読書
2022/09/01 21:20
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
孫娘の読書感想文作成の手伝いをして気づき、物語好きが読書家に成長した自分にとって、物語のカギとは、何であるか気になり手にした。物語から必ずしも教訓を引き出す必要はない。物語は日常生活の中で埋もれてしまった感覚への揺さぶりとなる。さらに物語を読むとは、他者の価値観や視点を追体験しながら、自分を変える見ることである。これからも、自分の人生や人生観を通して作品を楽しみたい。
サクサク読める入門書
2022/08/23 08:45
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投稿者:いかろす - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語を読み解くためのキーワード=「カギ」が簡潔にまとめられていて読みやすい。ライトな語り口ながら、専門的な書籍も多く紹介されている良本。鍵をたくさん持っていたら、たくさん鍵穴も見つけられるでしょうし、それだけ開く扉もあるでしょう。色々な「カギ」を試してみれば、読書がもっと楽しくなりそう。大学1年の時にこういう本が欲しかった!
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投稿者:ta - この投稿者のレビュー一覧を見る
中高生に読んでもらいたいとありましたが確かに中高生に読書に興味を持ってもらうのによさそうだなと思いました。
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具体的なテキストを折に触れて参照しつつ、物語をどのように読むべきか(読むと楽しめるか)を具体的かつ分かりやすく解説してくれる誠実な良書ですね。
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より深く物語を読むための方法が書いてあった。
絵画を見て、圧倒されるだけでなく、思想的背景や技巧などに目を向ける感覚に近いかな。
物語の考察や解釈をしたい人におすすめ
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本や映画にある程度触れていくと、作品には「面白い」「面白くない」「好き」「嫌い」では測れない良さがあることはわかってくる。でも、それがなんなのかは上手く表現できない。そこで他の人はどうやって読み解くのか関心が出てくる。
本の読み方の本はいろいろある。でも、文学理論の本は難しいし、作家の書いた読み方の本はその人なりのものでしかないんじゃないかと疑ってしまう。
本書は文学理論や様々な人が提唱する読み方をざっと概観でき、かつ必要な時は読み方ガイドブックとして使うことができる。
自分が無意識にしていた読み、全くしたことの無かった読み。深過ぎず浅過ぎず本格的な読みへの入門としてちょうどいいと思う。
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「なるほど!」と納得することばっかり!
面白いねー」だけではない物語の肝をどう読み解くか。比べたり並べたり、頭の中でどうやってこねくり回すか事細かに書いてあります。
知らない本ばかりではなく、映画やアニメでも例えられているのでわかりやすかった!
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現代にあって、こういう文学入門のような本を手にするのは誰なのだろうか。その問いを持続しながら読み進めた。
研究者の卵か。教室で授業を行う者か。
これで本当に深く読めたことになるのか。
「これって斬新」という発見があまりなかったのは、半可通の年寄りには仕方のないことか。
参考文献の内容を思いながら、本文への消化の仕方を味わうのが、一番楽しかったか。
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氏のYouTubeをよく見ていて、その読書量や知識に感心している。
最近は物語をよく読むが、「面白かった」という感想以外の感想を持つことが出来ないので、何か読み方があるのかなと思っていたこともあり、読んでみた。
文学部の文学研究ってこういうことをやるのだろうか?なかなかに難しく感じた。
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38のカギでたくさんのヒントをくれた。
カギ09のジャンル意識、鑑賞態度の切り替えはとても大切だと思った。
俵万智さんの帯が目に入ったので手にとった本。
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私は物語が好きだ。
それは物語によって救われた経験や励まされた経験があるから。
こんな気持ちを抱えているのは自分だけではないということを知ることができたから。
それは自分がそこにある物語を読み解いたから得られたことでもあり、読み解くためのカギを持っていたからでもある。
でも世の中にある物語の数は膨大で、その物語の数だけカギが存在する。
私はもっと物語を読みたい、読み解きたい。そう思ったからこの本を手に取った。
渡辺祐真さん(以下スケザネさん)は、じゃあ物語とは何ぞや?というところから解説をしてくれている。
なるほど物語ってこういうものか、そう理解させてくれたうえで、すでに世の中で親しまれている名作に触れつつ物語を読むためのカギを解説してくれている。
そのなかで私はこれは…!とツボを突かれたところがあったのだが、多いので2つだけ紹介させてもらいたい。
『わからないことに耐えようーネガティブ・ケイパビリティ』
序章のところなのだけど、ここではわからないことに耐える能力=ネガティブ・ケイパビリティについて書かれている。
人間はわかりたがる生き物だが物語を読み解くためにはわからないことに耐え、考え抜くことが大切であると説いているのだけれど、正直ここは読んでいて一番「痛い痛い!」となりました。
私は自分で言うのもあれなのですが知的好奇心がかなりある。
すぐにネットで調べてしまうし、知りたいことが載っている本を探して読む。
これどういうこと?っていう疑問を放っておかずにいられないのである。
だからこそ物語に関してもこれってどういうこと?と思うと前のページを読み返す。
そしてこういうことか、なるほどね!と着地点に降り立ちたくなるのだ。
わかったふりをしてはいけないというスケザネさんの言葉がめちゃくちゃ沁みました。
物語に対して傲慢になってはいけない。
わかることを諦めず、わかったふりにならないように。
もっとネガティブ・ケイパビリティを育てていこうと思いましたね…。
もう一点は第二章から。
『いや説明してくれればいいじゃん!』
なんで文学はストレートに説明してくれないのか。
これに対する答え(物語のカギの理由)をここでは解説している。
いまはわかりやすいことが比較的求められている。
わかりやすいことが正義で、それに人は食いつく。
これはまあ現代人が忙しいとか娯楽コンテンツがたくさんあるとか色々理由はあると思うのだけど文学にまでわかりやすさが求められていることに暗澹たる気持ちになることがある。
私は趣味で二次創作の小説を書いている。
そのため趣味を創作としている人たちの悩みや疑問を解決するためのサイトとかにも出入りをしているのだけれど『もっと自分の小説を読んでもらいたい、どうすればいいか』という相談をけっこう目にする。
すると回答は決まってこうだ。
『平易な文章でわかりやすい内容にする』
せ、切ねえ…。
時代の流れだとわかっていてもわかりやすさが求められるの、切ない。
先述した通り、私はわからないことがあるとわかりたくなってくるタイプである。
そのために色々と調べたり、考えたりすることが大好きなのでこういう『わからない文学は求められない』という事象を目にすると胸が苦しくなる。
もっとわかりづらいことに寛容になってほしい。
これもある意味ではネガティブ・ケイパビリティへの耐性の低さなのだろうか。
スケザネさんがここで書いていたように、自分のことでさえ正確に理解できないとかわかりやすさに慣れてしまうと人の気持を推し量ることは難しいというようなことが知られてほしいと思った。
物語を読み解き、わからない感情を想像することは他者へのまなざしを優しいものにするのだと思うから。
こういう本の読み方に関する本を読むと、読書欲みたいなものがむくむくと首をもたげてきますね。
いま図書館から借りた本が6冊あるので早速取りかかります。
本を読みたいけど読み方がわからないとか楽しみ方がわからない人はぜひ手にとってみてください。
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書評系YouTuberスケザネこと渡辺祐真さんのデビュー作である本書は、読書をもっと深めたい方にはうってつけの本。
本や映画やゲームなどの物語を「面白かった〜」「つまらん」「わかんない…」だけでは満足できないあなたに、スケザネさんが【物語を楽しめるカギ】を38個伝授してくれます。
正直、そんなこと(…うすぼんやりと 笑)知ってたよ、というものや、既存の文学入門の本で読んでいたものもあったけれど、本書は、丁寧で分かりやすく、読みやすいです。
読んでいて本書でも紹介されている三宅香帆さんの本を思い出した。ふたりは同世代で、本や読書が大好きな熱き批評家なこと、読書初心者のための本を出していること、あと、感覚がとても真っ当なことが共通点かな。
本を楽しむためには、まず実人生をしっかり生きること、って、確か三宅さんも書かれていたよ。
耳が痛いな、教えられたな、と、彼女の本を読んだときも思ったけど、今回も改めて教えられました。
この本を読んでもっと物語を読んでみよう、と思ってくれたら本書の目的は達成、と、あとがきに書かれていた。
私は本を読むモチベーションを大いに掻き立てられました。
さて、手にしたカギを使って、次はどんな物語の読解の扉を開こうか。
次はもっともっと物語を楽しめたらいいな。
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1月4日【物語の基本的な仕組み、もっと深く読むための視点、広い文脈で読むための視点や、自分の人生経験を投影してみる個人的な方法など、今よりもっと物語を味わえるようになるための視点(本書ではカギ)を書評系YouTuberの著者が文学からマンガ、映画まで物語へのあふれる愛をちりばめながらたくさん紹介します】
タイトル : 物語のカギ : 「読む」が10倍楽しくなる38のヒント
請求記号 : 901:Wa
https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28206391
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物語を読む時の切り口=カギを紹介してくれる本。
小説を読んだ後に解説ページを読むと、そうだったのか〜そんなに深く読めないよ〜となる。
そんな思いを筆者も抱えていたことが冒頭で述べられる。
では筆者が深く読めるようになったのはなぜだろう?どんな読み方をしているのだろう?
気になるこの問いを本書の中でじっくり解説してくれる。
引用にもたくさんの本が出てくるが、比較的新しい本が多い印象。
ナボコフの文学講義はみんなが絶賛しているので読みたいのだけど、元ネタになる本を読むのにどれだけかかるか。。。
筆者のYouTubeも見てみたい。(→筆者の狙いどおりなんだと思うけど。。)
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本書に出てくるカギのほとんどを教えてくれた高校の国語の先生、凄かったんだなと今更ながら感動。笑 なのでさほど新たな発見はありませんでしたが、忘れている部分もあったので本棚に一冊置いておくと便利かも。今や「カギ」を教えるどころか文学不要論ですか…。非常に分かりやすいですが、特に序章に要点がまとまっていてそこだけでも読んでほしいです。