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商品説明
精神科病院のなかにひらかれた「造形教室」に集う人々。彼らの貴重な活動に寄り添いながら、アートを通じた自己表現によって自らを「癒し」ていくことの意味や可能性について考える。【「TRC MARC」の商品解説】
心を病んだ人が、絵を描くことで生きのび、描かれた絵に生かされる──。生きにくさの根源を照らし、〈癒し〉の可能性をさぐる希望の書。解説 堀江敏幸
堀江敏幸氏、柴田元幸氏、川口有美子氏 推薦!
『まとまらない言葉を生きる』(柏書房)
で反響を呼んだ気鋭の作家による初文庫!
〈生きにくさ〉の根源を照らし、〈癒し〉の可能性をさぐる希望の書
堀江敏幸氏
「人が人として〈生〉を実践していくうえで必要なことがらを示唆する存在の痛点。そこに触れる勇気が、紹介された人々と共有されているからこそ、全篇に、よい意味でのためらいをともなった明るさの兆しが見えるのではないだろうか」
柴田元幸氏
「痛み、苦しみを前にしてアートに何ができるか。この問いを粘りづよく考える上 で、芸術の力を過信せず、過度に期待もせず、けれど絶望もせず、シニカルにも ならず、ためらいがちの楽天を失わない、「期待」ではなく「希待」の姿勢に貫 かれた本」
川口有美子氏
「患者に固有の歴史があることを認め、個人に接近していくことで、どん底から這い上がるような「生きるだけでも精一杯」「肯定も否定もできない生」への共感を可能にしてしまった。読後の不思議な爽やかさはここからきている。」
【内容紹介】
精神科病院・平川病院にひらかれた〈造形教室〉。ここでは心を病んだ人たちが、アートを通じて、自らを癒し、自らを支える活動をしている。絵を描くことで生きのび、描かれた絵に生かされている──。4人の作家の作品と人生をつぶさに見つめ、〈生〉のありかたを考え、〈生きにくさ〉の根源を照らしだす。こうした思索のなかで〈癒し〉の可能性をさぐる希望の書。解説 堀江敏幸【商品解説】
目次
- はじまりの章
- 「自己表現」で生きていく/アートと〈癒し〉/心の病とアートの関係/自己表現の〈もの〉と〈こと〉
- コラム 力の存在、存在の力
- コラム アートで心を〈癒す〉
- 第一章 〈癒し〉とあゆむ 安彦講平
- 保護室のマリア/鉄格子の威圧感/安彦講平の試み/〈造形教室〉という場/「治す」ことが目的ではない/出来事としての〈癒し〉/「絵」が「人」を描き変えていく/「病気」が絵を描くわけではない/苦しみは簡単には描けない/心の病いが「治る」とは
- コラム 「丘の上病院」を語り伝えるために……
- 第二章 〈病い〉をさらす 本木健
著者紹介
荒井 裕樹
- 略歴
- 荒井 裕樹(あらい・ゆうき):1980年東京都生まれ。二松學舍大学文学部准教授。専門は障害者文化論、日本近現代文学。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。著書に『隔離の文学──ハンセン病療養所の自己表現史』(書肆アルス)、『障害と文学──「しののめ」から「青い芝の会」へ』(現代書館)、『障害者差別を問いなおす』(ちくま新書)、『車椅子の横に立つ人──障害から見つめる「生きにくさ」』(青土社)、『まとまらない言葉を生きる』(柏書房)、『凜として灯る』(現代書館)、『障害者ってだれのこと?──「わからない」からはじめよう』(平凡社)などがある。2022年、「第15回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞。
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