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日本史で学ぶ「貨幣と経済」 (PHP文庫)
著者 飯田 泰之 (著)
なぜ日本では約700年も政府貨幣が発行されなかったのか。日本の貨幣の歴史から現代の課題が見えてくる! 日本史の事例から考える、人気エコノミストによる令和時代の貨幣論。〔「...
日本史で学ぶ「貨幣と経済」 (PHP文庫)
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商品説明
なぜ日本では約700年も政府貨幣が発行されなかったのか。日本の貨幣の歴史から現代の課題が見えてくる! 日本史の事例から考える、人気エコノミストによる令和時代の貨幣論。〔「日本史に学ぶマネーの論理」(PHPエディターズ・グループ 2019年刊)の改題,加筆修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
なぜ日本では約700年も政府貨幣が発行されなかったのか?
日本の貨幣の歴史から現代の課題が見えてくる!
貨幣と国債に違いはあるのか。インフレーションは悪夢なのか。日本史の事例から考える、人気エコノミストによる令和時代の貨幣論。
日本の歴史には経済理論の事例が満載!
●富本銭は貨幣として機能したのか
●和同開珎銅銭のプロモーション戦略
●貨幣を使用する全員から取れる税
●金属貨幣に先行する手形という信用通貨
●なぜ室町幕府は貨幣を発行しなかったのか?
●300年間、賃金が変わらなかった中世
●なぜ宋銭が日本で基軸通貨になったのか
●暗号資産と渡来銭の共通点とは?
●権力から独立した方法で貨幣量を維持
●宝永改鋳がインフレを起こした
●正徳改鋳がもたらした強烈なデフレ
日本国内では、日米の金利差にばかり目が行ってしまうが、米国以上に金利を引き上げた各国の通貨も多い中でドルの価値だけが上がっている。安全保障上のリスクがある中で、強い軍事的なプレゼンスと安定性をもつ国の通貨が上昇したのだ。政府負債としての貨幣の価値を裏付けるものが政治・軍事におけるパワーであるという視点は、日本史の中のマネーにおいてもしばしば観察される現象だ。(「はじめに」より抜粋)【商品解説】
貨幣と国債に違いはあるのか。インフレーションは悪夢なのか。日本史の事例から考える、人気エコノミストによる令和時代の貨幣論。【本の内容】
著者紹介
飯田 泰之
- 略歴
- 1975年生まれ。エコノミスト。明治大学政治経済学部教授。東京大学経済学部卒業後、同大学院経済学研究科博士課程単位取得。内閣府規制改革推進会議委員を兼務。専攻はマクロ経済学、経済政策。主な著書に、『経済学講義』(ちくま新書)、『これからの地域再生』(編著・晶文社)、『マクロ経済学の核心』(光文社新書)、『歴史が教えるマネーの理論』(ダイヤモンド社)などがある。
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史実を踏まえた経済論は、納得感が大きい
2024/04/04 12:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:象太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
Q 日本は巨額の債務を抱えているのに、どうして破綻しないの?
A それは日本に信用力があるからさ。
こんなよくあるQAに出てくる日本の信用力って何なのだろう、とよく思う時があった。
本書にはこんな記述がある。
「政府には大きな資産がある。それが「徴税権」という資産だ。現在から将来にわたり民間経済から合法的に財物を徴収する権利・権力こそが政府最大の財産である。」
これは、国民が将来にわたり大きな納税力を持つことを意味する。ということは、日本の信用力とは将来の日本の経済力を意味するのだ、と考えて、少しすっきりした気がした。
日本政府は、国の経済成長を阻害する力を受けると破綻に向かう。当たり前の結論を得て考えが確かになる。
もう一つ考えた。日本の貯蓄率の高さは何を意味しているだろうか。本書では「貨幣愛」という概念が論じられているが、よく言われるのは、将来不安の反映だろう。働けなくなったら収入がなくて不安だから、お金を貯めようという発想だ。これは、考えてみれば、将来の日本の経済力を信用する考えである一方で、収入がなくても安心できる環境を求める気持ちにもつながる。今は頑張って将来は楽したいという発想は、昔頑張ったから今楽していいという老人天国の社会を生み、現役世代を苦しめている。
ここに将来への経済成長を阻害する力が働いている。
本書は、日本の歴史事実を踏まえた経済論を展開していて納得感が大きかった。日本の貨幣の歴史を現在の経済理論から考えるのは、今の日本経済の問題を理解する早道かもしれない。