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紙の本
史実を踏まえた経済論は、納得感が大きい
2024/04/04 12:48
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投稿者:象太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
Q 日本は巨額の債務を抱えているのに、どうして破綻しないの?
A それは日本に信用力があるからさ。
こんなよくあるQAに出てくる日本の信用力って何なのだろう、とよく思う時があった。
本書にはこんな記述がある。
「政府には大きな資産がある。それが「徴税権」という資産だ。現在から将来にわたり民間経済から合法的に財物を徴収する権利・権力こそが政府最大の財産である。」
これは、国民が将来にわたり大きな納税力を持つことを意味する。ということは、日本の信用力とは将来の日本の経済力を意味するのだ、と考えて、少しすっきりした気がした。
日本政府は、国の経済成長を阻害する力を受けると破綻に向かう。当たり前の結論を得て考えが確かになる。
もう一つ考えた。日本の貯蓄率の高さは何を意味しているだろうか。本書では「貨幣愛」という概念が論じられているが、よく言われるのは、将来不安の反映だろう。働けなくなったら収入がなくて不安だから、お金を貯めようという発想だ。これは、考えてみれば、将来の日本の経済力を信用する考えである一方で、収入がなくても安心できる環境を求める気持ちにもつながる。今は頑張って将来は楽したいという発想は、昔頑張ったから今楽していいという老人天国の社会を生み、現役世代を苦しめている。
ここに将来への経済成長を阻害する力が働いている。
本書は、日本の歴史事実を踏まえた経済論を展開していて納得感が大きかった。日本の貨幣の歴史を現在の経済理論から考えるのは、今の日本経済の問題を理解する早道かもしれない。
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