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商品説明
長年、各地の人権意識調査に携わった社会学者・専門社会調査士が有効な質問項目の選定と分析手法を提示。これまでの人権学習・人権啓発の効果を検討し、今後の人権施策の課題を明らかにする。テキストデータ引換券付き。【「TRC MARC」の商品解説】
社会学者・専門社会調査士として長年、各地の人権意識調査に携わってきた著者が、その経験をもとに有効な質問項目の選定と有効な分析手法を提示し、それによって検証できた知見を紹介する。とくに差別意識・人権意識の程度を測る尺度を構成して、その尺度を用いてこれらの意識に影響する諸要因を確認、これまでの人権学習・人権啓発の効果を検討し、今後の人権施策の課題を明らかにする。【商品解説】
目次
- はじめに
- Ⅰ 人権意識調査における先行研究と問題意識
- 1 既存の市民人権意識調査にみられる課題
- 2 人権意識調査のねらい
- 3 既存の人権意識調査における成果―その1
- 4 既存の人権意識調査における成果―その2
- 5 小括と課題
- Ⅱ 「大阪府2010年調査」の集約
著者紹介
神原 文子
- 略歴
- 社会学者(博士)・専門社会調査士
〈プロフィール〉
京都大学大学院博士後期課程社会学専攻単位取得満期退学。
専門は、家族社会学、教育社会学、人権問題。
長年、大学教員として家族社会学や社会調査法を担当してきました。
ひとり親家族の貧困、被差別、生きづらさについて、現代家族とジェンダー不平等について、また、子どもの人権にかかわるしつけと体罰の問題についてなど、さまざまなテーマについて生活者の視点から調査研究をしてきました。そのほか、複数の自治体の「人権に関する市民意識調査」の分析に携わり、差別の要因分析にもとづく人権学習・人権啓発の課題について問題提起しています。
〈主な著書〉
『子づれシングルの社会学―貧困・被差別・生きづらさ』(2020年 晃洋書房)
『子づれシングルと子どもたち―ひとり親家庭で育つ子どもたちの生活実態』(明石書店 2014年)
『子づれシングル―ひとり親家族の自立と社会的支援』(2010年 明石書店)
『よくわかる現代…
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紙の本
差別の現実から学び、次にどうしたら差別をなくせるかを考える
2023/04/19 21:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、社会学者であり、専門社会調査士という聞きなれない資格を持つ著者が、各自治体の人権意識調査に関わり、それをもとに有効な質問項目の選定や分析手法を紹介し、差別を解消していく提言を行ったものである。目次を見ると、
はじめに
1 人権意識調査における先行研究と問題意識
1 既存の市民人権意識調査にみられる課題
2 人権意識調査のねらい
3 既存の人権意識調査における成果 - その1
4 既存の人権意識調査における成果 - その2
5 小括と課題
2 「大阪府2010年調査」の集約
はじめに
1 分析課題
2 人権意識、差別意識を測る尺度づくり
3 過去の人権学習が現在の人権意識に与える影響 - 〈視点1〉
4 同和地区に対する差別意識の形成要因 - 〈視点2〉
5 結婚における問題意識と人権意識 - 〈視点6〉
6 小括
3 差別に関する人権意識を測る「大阪市2010・2015・2020年調査」より
1 差別に関する人権意識を測る尺度
2 差別に関する人権意識尺度の活用
3 結婚などにおける人権意識と住宅選択における反忌避意識
4 小括
4 部落差別意識をとらえる「大阪市2010・2015・2020年調査」より
1 部落差別意識を測る
2 差別に関する人権意識と、懸念意識および忌避意識
3 部落差別意識に影響する諸要因
5 部落差別の社会化と同和問題学習
はじめに
1 部落差別意識を測定する
2 部落差別の社会化
3 同和問題学習の経験
4 同和問題学習における理解度と学習効果
5 部落差別の社会化と同和問題学習
6 小括
6 反部落差別意識に影響する諸要因のパス解析
1 「泉南市2012年調査」におけるパス解析
2 「大阪市2020年調査」におけるパス解析
3 小括
7 さまざまな人権意識の構造を探る 「三田市2020年調査」より
1 さまざまな人権意識尺度
2 人権意識の構造
3 小括
8 政策提言
あとがき となっている。
部落差別を巡って、多くの自治体が意識調査を行っているが、単発や継続性に欠ける、専門性が不足している等の問題を抱えていたのは事実であろう。しかし、統計調査の技術的な書籍はそれなりにあるが、差別意識を巡っての書籍は少ないし、調査を行ってきた現場での苦労はあったと思う。大阪府・大阪市では担当者の意欲的な取り組みが継続しきれていないことに触れており、上意下達の世界に変わりつつあるからだろうか。それでも、活用できることは好ましいことであり、学校での部落差別を解消すべく取り組まれてきた学習の効果や他の差別意識との関連に言及され、どう取り組んでいけばいいかという提言があり、一読してほしい本である。