「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:小学生 中学生
- 発売日:2023/06/29
- 出版社: 講談社
- サイズ:20cm/169p
- 利用対象:小学生 中学生
- ISBN:978-4-06-531731-0
読割 50
紙の本
川滝少年のスケッチブック
戦争を生き抜いた91歳は、少年時代の体験を絵日記にしてスケッチブックに残していた−。スケッチブックから創作した物語と、実際の絵日記で読む、「戦争」と「昭和の生活」。【「T...
川滝少年のスケッチブック
川滝少年のスケッチブック
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
戦争を生き抜いた91歳は、少年時代の体験を絵日記にしてスケッチブックに残していた−。スケッチブックから創作した物語と、実際の絵日記で読む、「戦争」と「昭和の生活」。【「TRC MARC」の商品解説】
列車内には、学校や職場へ行こうとしている人が乗り合わせていた。
突然、「ダダダダーン」という爆音が鳴り響いて、窓から外を見ると、アメリカ軍の飛行機が間近まで迫ってきているではないか。
操縦席のパイロットの表情まで見えるほど、爆撃機は近くにいる。
明らかに、僕らの乗っている列車を攻撃しようとしている。
このままでは死んでしまう。
反射的に、列車から飛び降りた。
(本文より)
*****
「軍国少年って、おじいちゃんのこと……?」ぼくはページをめくる手を止めて、ひとりごとをつぶやいた。軍国ということばと、優しいおじいちゃんがうまく結びつかない。祖父の絵はとてもユーモラスで、川滝少年はとても可愛くて、列車通学のきびしさも、剣道の時間の痛い話も、すべては笑い話のように読めてしまう。でも、このとき祖父は「まじめな軍国少年」だったのだ。(本文より)
いつだったか、日本の父から届いた小包をあけてみると、そこに何冊かのスケッチブックが入っていました。そのうちの二冊がこの作品に登場するスケッチブックです。父の戦争体験について、少しは知っていたものの、くわしいことは何も知らなかったので、スケッチブックに描かれている漫画を見て、また、父の書いた文章を読んで、私はとても驚きました。こんな大変な戦争を、父はよく生き抜いてきたものだと、感心もしました。けれども、これらのスケッチブックは、長いあいだ、私の机の引き出しの奥で眠ったままになっていたのです。なぜなのでしょうか。私はその頃、戦争にも、平和にも、関心がなかったからです。日本は憲法で戦争を永久に放棄した平和国家なのだから、戦争や平和について、考えたり、悩んだりする必要はない、と思っていたのです。(後書き)
Twitterでバズった小手鞠氏父のマンガ絵日記、91歳が生き抜いてきた戦争の記憶と記録が漫画でつぶさに表現されている当時のスケッチブックと、その内容から創作された祖父と孫の物語。
戦前戦中戦後、60頁の絵日記を掲載し、戦争だけでなく昭和の懐かしい風俗も味わうことができる資料としても貴重な一冊。
【商品解説】
著者紹介
小手鞠 るい
- 略歴
- 〈小手鞠るい〉岡山県備前市生まれ。同志社大学法学部卒業。「ある晴れた夏の朝」で小学館児童出版文化賞受賞。ほかの作品に「女性失格」「ごはん食べにおいでよ」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
『川滝少年のスケッチブック』
2023/07/10 19:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカで母と暮らす中学生の深青(みお)は、夏休み、岡山に住む父方の祖父をたずねる
そこで1931年生まれで91歳になる祖父が自分の子ども時代をふり返って描いた「十二歳の絵日記」を読ませてもらい、戦争の実態を知り、衝撃をうける
《おじいちゃんの絵日記で読む「戦争」と「昭和の生活」》──帯のコピー
著者の父・川瀧喜正氏が自身の戦争体験をスケッチブックに描いた漫画と文章をもとに、その戦争体験を祖父と孫の少年の物語に託して創作した現代の戦争児童文学
“川滝少年”の壮絶な戦争体験とそれをうけとめる深青の戦争への思いがストレートに表現されている
〈こんな残酷な、こんな無残な戦争がそれほど遠くない昔に起こっていたとは。〉
〈戦争とは、忍び寄ってくるものなのかもしれない。足音もなく。〉
以前は戦争と平和に無関心だったという著者が渾身の力をこめて訴える
〈みなさんに、戦争のおそろしさを、むなしさを伝えたいと思いました。
もしも、日本がふたたび戦争を始めようとしたなら、みなさんは「ぼくは、わたしは、戦争へは行きたくありません。武器を手にして、戦場でだれかを殺したり、殺されたりしたくありません」と、声を上げてください。
大人たちが起こそうとしている戦争を、あなたの力で止めてください。
子どもたちの力で、大人たちを変えていかなくてはなりません。〉
──「あとがき──声を上げる」より
戦争を知らない小中学生に、この夏ぜひ手渡したい一冊、2023年6月刊
この『川滝少年の〜』がヒットしたら『川滝青年のスケッチブック』も刊行できるという