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- カテゴリ:一般
- 発売日:2023/07/26
- 出版社: 講談社
- サイズ:20cm/348p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-06-529779-7
読割 50
紙の本
天災ものがたり
著者 門井 慶喜 (著)
我々の祖先は、巨大な自然災害にいかに立ち向かい、生き抜いてきたのか…。武田信玄が、日本近世の防災上の出発点となった堤防を造るまでを描く「一国の国主」など全6篇を収録する。...
天災ものがたり
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商品説明
我々の祖先は、巨大な自然災害にいかに立ち向かい、生き抜いてきたのか…。武田信玄が、日本近世の防災上の出発点となった堤防を造るまでを描く「一国の国主」など全6篇を収録する。『小説現代』掲載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
磯田道史氏、絶賛!
「人は自然の力に左右される。昔はなおさら。それを描ききったこの本こそ、私が出会いたかった歴史小説」
地震、津波、火事、飢饉、豪雪、火山の噴火、河川の氾濫……。日本史上に起こった大災害を直木賞作が克明に記した圧巻の連作短篇小説集。
(以下、収録作品)
江戸時代初期「囚人」・・・時は明暦。小火に始まる火事はからっ風のあおりを受けて、江戸を焼き尽くす。その時、日本橋小伝馬町の牢屋に入っていた男を救った奇跡とは?
明治時代「漁師」・・・百二十七年前に東北を襲った三陸沖地震。その復興に至る道のりは、現代社会の防災上の大きな教訓と学びとなった。
昭和時代「小学校教師」・・・昭和三十八年。新潟から上京する列車に乗った女性教諭を襲ったのは、記録的な豪雪だった。これは、天災だけでなく、発達した交通網による人災の記録でもある。
(ほか3篇)
【商品解説】
収録作品一覧
一国の国主 | 5−57 | |
---|---|---|
漁師 | 59−119 | |
人身売買商 | 121−175 |
著者紹介
門井 慶喜
- 略歴
- 〈門井慶喜〉群馬県桐生市生まれ。同志社大学文学部文化学科卒業。「キッドナッパーズ」でオール讀物推理小説新人賞、「銀河鉄道の父」で直木賞を受賞。ほかの著書に「地中の星」など。
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紙の本
天災は忘れないうちにまたやってくる
2023/11/21 07:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「天災は忘れた頃にやってくる」というのは
科学者で随筆家の寺田寅彦による言葉といわれる。
しかし、最近では天災は毎年のようにやってくるといいたいくらいだ。
特に夏になると必ず起こる水害。
日本全国どこで起こって不思議でないくらいに、
毎年水につかった街や田畑の映像を見ることになる。
直木賞作家門井慶喜さんの『天災ものがたり』は
過去のさまざまな時代と場所で起こった6つの天災を
物語にした短編集だ。
昭和38年の裏日本豪雪(いわゆる三八豪雪)を描いた物語の最後に
こんな文章が書かれている。
「現代は、天災でないものを天災にしたのだ。」と。
「人類がますます進歩するにつれて、また新たな種類の天災が生まれ出るかも」。
最近の天候異変は、まさに地球温暖化という
人類の進歩が生んだものかもしれない。
この短編集には、
ほかにも天文11年の甲府洪水、明治29年の三陸沖地震、寛喜2年の大飢饉、
宝永4年の富士山噴火、明暦3年の江戸大火といった天災が描かれている。
描かれた災害は事実だから、その意味では歴史小説でもあるが、
登場する人物などは門井さんの創作によるものだから時代小説ともいえる。
フィクションをあえて組み入れることで、
天災によって生まれた悲劇やそれに対応した人々の苦しみなどが
より実感できたように感じる。
紙の本
災害を捉え直す
2023/11/30 14:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞の書評欄で本書を知り、しばらくぶりの図書購入。鎌倉時代から昭和に至る7百年余りの期間、洪水、地震津波、大飢饉、富士山噴火、大火事、豪雪という天災に見舞われた日本各地域の様々な断面を捉えまえて人間模様を見事に描いている。災害という切り口からこのような人間模様、時代の姿を映し出す物語は初めて読む。堪能できる小説集である。