- 販売開始日: 2023/09/29
- 出版社: 日経BP
- ISBN:978-4-296-00159-0
半導体ビジネスの覇者 TSMCはなぜ世界一になれたのか?
TSMCはどうやってインテル、サムスン電子を追い抜き世界一になれたのか?「護国(国を守る)」のためには、現代の先進国が日常生活や産業、国防などで不可欠な技術を保有している...
半導体ビジネスの覇者 TSMCはなぜ世界一になれたのか?
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商品説明
TSMCはどうやってインテル、サムスン電子を追い抜き世界一になれたのか?
「護国(国を守る)」のためには、現代の先進国が日常生活や産業、国防などで不可欠な技術を保有していることが欠かせない。(中略)もしそのサプライチェーンが途絶えたら、日常生活や産業に大きな影響が及ぶだけでなく、大国の国防や軍事のための高度な武器が機能しなくなるかもしれない。大国は重要なリソースが途切れないようにするため、当然、その保護に力を入れる。この観点から見ると、TSMCの状況は「護国」の条件に合致している。(中略)30年以上にわたり磨き上げた高い生産技術を有する製造チームが、あらゆる分野で必要とされる半導体を全世界に供給する。そう考えると、TSMCは世界で唯一無二の存在であり、「神山」といえるのではないだろうか。(本書『序文』より)
ここ数年で、TSMC(台湾積体電路製造)は、世界各国の政府や企業、メディアの注目を集めるようになった。その一挙一動は、世界の主要産業のサプライチェーンを安定的に運営できるかどうかにも影響を及ぼす。本書では、TSMCの強みはどこか、なぜそれほど強いのか、競合他社がなぜこの先10年間でTSMCに勝つことが難しいのか、その理由を明らかにする。
目次
- 序文
- 日本の読者の皆さんへ
- 第1章 護国神山、TSMC
- 第2章 TSMC誕生の歴史
- 第3章 モリス・チャンとは何者か
- 第4章 TSMCの七つの競争優位性
- 第5章 TSMCの技術開発秘話
- 第6章 今後10年を展望する
- 解説 経済安全保障時代にTSMCは台湾の「護国神山」になれるか?
- 鈴木一人(東京大学公共政策大学院教授)
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TSMCについて知っておくべきポイントを的確に押さえている
2024/01/29 09:02
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投稿者:巴里倫敦塔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
飛ぶ鳥を落とす勢いのTSMC(台湾積体電路製造)の歴史、経営方針・戦略、経営陣、組織、ガバナンス、コンプライアンス、知財戦略、将来戦略などについて、台湾のジャーナリストが詳細に綴ったビジネス書。創業者であるモリス・チャンの経歴や経営哲学、UMCやエイサーといった台湾企業との関係、インテルやサムスンに対する競争優位性にも触れる。最後に、緊迫化する中国との関係、電力や水資源の不足など、TSMCが今後10年に直面するリスクの数々についても言及する。
筆者は、TSMCの競争力の源泉として次の7つを挙げる。(1)制度は米国式だが、リーダーシップは台湾式、(2)2万人の人材を抱える研究開発・技術チームと投資、(3)一流で実践的な企業文化、(4)卓越した技術と知財戦略、(5)完成されたサプライチェーン、(6)競争力のある報酬制度、(7)革新的なビジネスモデルである。筆者はそれぞれについて分析を加え、他の台湾企業やインテル、サムスンなどに対する優位性を明らかにする。
勝てば官軍の雰囲気が漂う書だが、TSMCについて知っておくべきポイントを的確に押さえているのも確か。国家安全保障と密接に関係する半導体のサプライチェーンに脚光が当たる今、一読に値する書である。