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商品説明
『源氏物語』の〈戦略〉、それは読者を惹きつけ楽しませるためのものである――。
その〈戦略〉の実態を多数の例をもとに論証していく書。
先行作品をいかに取り込むか。〈反復〉という文学的技法で何を効果的に伝えようとしたのか。
そしてそれに読者は気づくだろうか。多岐にわたる試みを丁寧に解き明かす。
「同時代の様々な読者層を幾重にも惹きつけ、楽しませるものとしてあった文学的〈戦略〉は、その後、時を経てなお、多くの読者に響き続け」る。
【〈引用〉と〈反復〉という『源氏物語』に仕掛けられた文学的技法は、多様な読者の知識・素養のレベルに応じて作用する場合と、レベルに関わらない場合とをあわせもつ、極めて戦略的なものであった。気づかなくとも十分楽しめるが、気づけばもっと面白い─。このようにして同時代の様々な読者層を幾重にも惹きつけ、楽しませるものとしてあった文学的〈戦略〉は、その後、時を経てなお、多くの読者に響き続ける。本書は、そうした『源氏物語』の〈戦略〉の実態を多数の例をもとに論証するものである。】……「序章 『源氏物語』の戦略と読者」より【商品解説】
目次
- 凡 例
- 序 章 『源氏物語』の戦略と読者
- 一、〈引用〉と読者
- 二、〈反復〉と読者
- 三、本書の構成と概要─〈引用〉と〈反復〉の効果
- 第一部 〈引用〉という戦略─隠されたメッセージ
- 第一章 紅の衣装と涙の和歌─末摘花の姫君の失敗
著者紹介
高橋 早苗
- 略歴
- 1978年、宮城県生まれ。山口県で育つ。
東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。
東北大学文学部助教を経て、現在、新潟大学人文学部准教授。第16回中古文学会賞受賞。
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