目次
北朝仏教造像銘研究
- 倉本 尚徳(著)
- 序論
- はじめに
- 第一節 本書で用いる基本的語句の説明
- 第二節 造像銘に関する先行研究とその課題
- 第三節 資料と方法
- 第一部 邑義造像銘の概要とその地域的特徴
- 第一章 北朝邑義造像銘の概要と感応思想
- はじめに
- 第一節 北朝造像銘に見る信仰集団の名称とその意味
- 第二節 義邑に関する研究史とその課題
- 第三節 邑義造像銘の概要
- 第四節 造像と感応思想
- おわりに
- 第二章 義邑の地域的特徴について
- はじめに
- 第一節 主な肩書の概要とその地域的分布状況
- 第二節 各地域の義邑の特徴
- 第三章 北朝時代の関中における道仏二教の義邑について
- はじめに
- 第一節 関中における義邑と斎会
- 第二節 造像銘の分類
- 第三節 いくつかの注意すべき肩書
- 第四節 義邑により造られた二教像碑の具体的事例
- 第五節 造像銘文中の老子(尹喜)化胡
- 第六節 北魏末における北地郡の動乱と道教像・道仏像の減少について
- おわりに
- 第二部 造像銘と仏教経典
- 第一章 北朝時代の多仏名石刻
- はじめに
- 第一節 主な多仏名とその信仰
- 第二節 北朝時代の多仏名石刻諸事例
- おわりに
- 第二章 北朝時代における方等懺と称名信仰
- はじめに
- 第一節 『陀羅尼経』と方等懺の盛行
- 第二節 僧伝にみる方等懺の実践とその好相行
- 第三節 十二夢王図像石刻の形態と銘文
- 第四節 十二夢王と十法王子
- 第五節 敦煌本『陀羅尼経』について
- おわりに
- 第三章 南北朝時代における『大通方広経』の成立・流布とその懺悔思想
- はじめに
- 第一節 『方広経』の成立に関する問題
- 第二節 陳海龍造像碑の概要
- 第三節 陳海龍造像碑に刻まれた仏・菩薩名について
- 第四節 敦煌文献S四四九四の方広懺断片について
- 第五節 同時代の仏教文献にみる三宝名号の礼拝
- 第六節 『方広経』の所依経典と概要
- 第七節 三宝名号の礼拝と一体三宝論
- 第八節 一闡提の救済について
- おわりに
- 第四章 北朝期における『菩薩瓔珞本業経』実践の一事例
- はじめに
- 第一節 『瓔珞』の四十二賢聖について
- 第二節 陽阿故県村造像記の概要
- 第三節 『瓔珞』と陽阿故県村造像記
- 第四節 北朝造像銘に見る「輪王」
- 第五節 授菩薩戒儀礼と陽阿故県村造像記
- おわりに
- 第五章 『高王観世音経』の成立と観音像
- はじめに
- 第一節 高王と高歓
- 第二節 『高王経』の霊験譚と北魏・東魏時代の観音造像の状況
- 第三節 高王寺と観世音像
- 第四節 『高王経』現存最古のテキスト
- おわりに
- 第六章 『観世音十大願経』と「觀世音佛」
- はじめに
- 第一節 観音の成仏を説く主な経典
- 第二節 石刻資料・敦煌文献にみる「觀世音佛」
- 第三節 観世音十大願の石刻
- おわりに
- 第七章 北朝・隋代造像銘に見る西方浄土信仰の変容
- はじめに
- 第一節 造像銘中の生天・浄土信仰を表す用語の地域・時代的分布状況
- 第二節 北朝・隋代の無量寿・阿弥陀造像銘
- 第三節 造像銘に見る阿弥陀仏名
- 第四節 新出土の北斉天保元年阿弥陀像について
- 第五節 「禪師」と阿弥陀造像
- 第六節 北斉期無量寿・阿弥陀造像銘に見る『観無量寿経』の影響
- おわりに
- 結論