目次
韓国古い町の路地を歩く
- ハン ピルォン(著)/ 萩原 恵美(訳)
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日本の読者のみなさんへ……韓国の古い町への時間旅行
著者のことば……僕をとりこにした古い町、そして路地
年代区分表
1 密陽 ゆるやかに流れる川、まっすぐに流れる時間
川向こうに成長した巨大な堤防の町/町と川とに出会う2つの方法/町の時間軸、中央路/内一洞は復元中/町に浮かぶ島、三門洞/三門洞の眠れぬ夜/□□□□/密陽の現代的イメージを担うべき駕谷洞/美しき密陽江、嶺南楼の他者化/人が屋根を見下ろせる町
2 統営 海とアーティストの紡ぎ出した町の知恵
軍事の町からアートの町へ/統営のランドマーク、洗兵館/統営、もうひとつのテクスト/暮らしとアートの出会い/李仲燮はなぜ統営に行ったのか/流れる道と昇る道/都市空間の理性と感性、そして歩行本能/青馬通りの時間/町の中心部、艅艎山の南の裾野/町の周辺部、東ピランと西ピラン/庭の高い家々/心とどまる五感の町
3 安東 袋小路に息づく両班の町の品格
安らかなる東の町/よき町は学校である/市街地のほろ苦き宝探し/南楼門の釣鐘はなぜ五台山に行ったのか/袋小路の町/袋小路と空間利用のエコノミクス/西門外の宗教密集地帯/建築文化の原点、建築交流の中心地/通りから感じる地元らしさ/都市空間をつなぐ「時の回廊」
4 春川 歴史の重みを耐え抜いた都市空間の春
秀麗な山河、悠久の歴史/水の町/人々をいざなうスペースと坂道/町の自然・望楼の下の「町里」/望楼の下の町に朴壽根と権鎮圭を探す/生きた町の通り・明洞通り、タッカルビ横丁、中央市場、ブラウン5番街/多様なるものの哀しみ/通りはいかに死にゆくのか/答えはいつもこの胸の中
5 安城 商いの町のヒューマニズム
安らぎの里で栄えた商業/朴趾源、18世紀後半の安城市街地を歩く/あんた、トグモリから来たのかね/南北に走る東西路と左右に走る中央路/市場のみでよき町になりうるのか/1.1kmの通りを歩いてみると/安らぎの町で考える都市のヒューマニズム/あっぱれ、門間棟!/韓屋の進化と骨太の建築の力
6 江景 古き舟運の町の異国風景
湖南と湖西の出会う近代舟運の商業都市/文学作品にみる20世紀初めの江景/川の風景/町なかに進出した中庭/都市型の住居の出現、長屋型住宅/江景で出会ったエキゾチックな風景/欲望の拡大と風景の破壊/買い物客を観光客へ
7 忠州 町を動かす文化の両輪
枠にとらわれない歴史都市/城壁の内と外/プンムルのリズムに乗って巡る都市空間/于勒と林慶業/自転車で歴史と自然の道を一巡り/歴史の道その1 于勒、芸の道を訪ねて/歴史の道その2 林慶業、武の道を訪ねて/自然の道その1 忠州川の源流を訪ねて/自然の道その2 校峴川の源流を訪ねて/高台に囲まれた町/文化の両輪で前進を
8 全州 韓屋が守ってきた町の伝統
朝鮮王朝を生み育んだぬくもりの伝統都市/町の境界で出会った美、そして破壊/伝統都市のシンボル、城壁と市場/城壁の撤去とともに吹き寄せた近代の風/殉教の地チョロッパウィと客舎、そして味元タワー/韓屋と居住地、そして町の品格/生きている町・全州
9 羅州 千年の古都の3本の線
水の取り持つ縁に育まれた町/2枚の地図をつなぐ3本の線/羅州・天使の詩/川沿いに建った工場、城壁跡に建った家々/通り1本隔てて共存する大通りと住宅地/恋愛の破壊/客舎と警察署/3つの時代の政治空間、3本の南北の軸/活気あふれる商業空間、東門通り/川があるから詩が生まれる町
10 韓国の歴史都市を語る
歴史都市とは何か/東アジア文明の中の韓国の歴史都市/韓国の歴史都市の歩んできた道/町の線と面、そしてヒューマニズム/新たな歴史都市を夢見て
あとがきに代えて……キーワードで読み解く韓国町歩きのノウハウ
訳者あとがき
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