目次
福島で酒をつくりたい 「磐城壽」復活の軌跡 (平凡社新書)
- 上野敏彦(著)
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《目次》
序章 奇跡のスピード再生
「甦る」は「更に生きる」/震災から八か月後に酒造りを再開
酒は人と人を結びつける力水
第一章 震災後の決断
築二百年近い古い蔵/「悔やんでも悔やみきれない」/防毒マスクの自衛隊
酒造り再開のバネ/一番安い焼肉定食/二千万円近いローンだけが残った
頭上から降りてきたクモの糸/大介を励ます花見の宴/マイナスからの出発
山形・長井に移ることを決断/震災まもない視察旅行/豪雪地の利を生かして
第二章 故郷の海辺を思う
すべて持ち出されていた一升瓶/「福島のチベット」/板子一枚の男酒
料亭でも味わえない浜の味/四季折々の海の幸/甦る食の縁プロジェクト
震災メモリアルの献杯酒/江戸の廻船問屋/太平洋戦争末期のロケット砲撃
歴代鈴木家の顔ぶれ/純米造りの先駆者/親子二代で東京農大
大介は中学時代から盗み酒/梅乃宿酒造で学んだ山廃の造り方
荘司が薫陶を受けた丹波杜氏/「同じ酒は二度と造れない」/鈴木兄弟の妻たち
第三章 異郷の地で酒を造る
長井は「山の港町」/田植えに全国から集まる磐城壽ファン/怒りの影法師
独特の有機農法「レインボープラン」/「復興を前進させる酒を」
東洋酒造の看板酒を仕込む/幸せ運ぶ歓びの酒/吟醸王国・山形
ライバルで協力する「おきたま五蔵会」/日本の鉄道の原風景
『スウィングガールズ』で注目/長井で感じる季節の移ろい
時代の波にのまれる庶民の空間/長井の水は輪郭のある軟水
グンゼの女工の活力源だったコイ/独特の惣菜、馬肉チャーシュー
今も残る「馬街道」/鈴木家の食卓/地元からラブコール
酒造りの終了を祝う宴/甑倒しの宴はブレーンストーミングの場
第四章 土を耕し、酒を醸す
兄と弟が激突/浪江に伝わる処世訓/世の中に逆行してでも
福島県産の酒米を使いたい/神亀酒造・小川原が激励/酒蔵での出会いと別れ
「太陽と水と大地によって生かされている」/「十九歳の酒プロジェクト」
高校の同窓仲間/居酒屋の居心地/蔵元とファンの「顔の見える関係」
金賞酒は郷土の誇り/二十種以上の一升瓶が並ぶ「さなぶり会」
第五章 故郷・浪江へ帰る日
豊かな時間を取り戻したい/請戸で歌う鎮魂の曲/前例も正解もなく
これからが本当の勝負/命を削った浪江町長の死/犠牲者の上に瓦礫
待ち焦がれた浪江の味/浪江の米と水で仕込み/異色のドキュメンタリー『カンパイ!』
被災地からの思わぬ訴え/「このままでは東北の火が消えてしまう」
われただ足るを知る/「酒の神様」との縁/道の駅の目玉プロジェクト
あとがき──日本一であり続ける意味
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