目次
死を想え!多死社会ニッポンの現場を歩く
- 中日新聞社会部(編)
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まえがき
第1部 遺すもの、遺されるもの
1 亡骸を追う――残骨灰を知っていますか?
もう一つの遺骨――知られざる逝き先
金とスラグ――灰に眠る貴い鉱床
処理のコスト――なぜ止まらぬ1円入札
北の地での争奪戦に政治の影
法のはざまで戸惑う自治体
2 消えゆく墓――守れない、もてない、もちたくない
墓の墓場
砕いて解体される墓――墓は消えても遺骨は残る
法の波間に埋もれる散骨
納骨ビジネス――もどかしい線引き
増える無縁墓――片付けられない事情
檀家が減って寺院は存続困難に
3 遺品の行方
公営住宅4号室――暮らしの跡、処分に壁
新規参入相次ぐ整理代行――故人の品が再び世へ
遺品、海を渡る――ユーズド・イン・ジャパンが人気
遺品整理業者をめぐるトラブル――不法投棄や高額請求
生前に家じまい――子どもに迷惑かけたくない
4 自分を遺す
遺贈寄付――最後に「誰かのため」という思い
新規登録が相次ぐ献体――医療の世話になったから
無効となった自筆遺言――思わぬ壁に
変わらぬ姿でお別れ
夫とは別の墓に入りたい――やっと自由になれる
第2部 旅立ちのとき
5 最期を決める――延命治療をめぐって
延命治療、どうしますか――母の呼吸器を外した姉妹の決断
意思の疎通がはかれなくなったら――あるALS患者の訴え
身寄りのない高齢者の終末期――老いるニュータウンの現状
認知症のある人の意思は誰が確認するのか
覚悟を決めて在宅での看取り――悔いのない最期とは
痛みから解放され眠るように―セデーションという選択
生き続けるという意思――あなたがいるから
6 別れのあとで――遺族の揺れる思い
本当に延命しなくてよかったのか
夢でも妻に会いたい
病名を知らず逝った母
他の遺族と語らい、救われた
夫亡きあと、在宅を支えるボランティアに
7 ひとりで逝く――つながりが失われるなかで
保冷室で三週間―引き取り待つ遺体
最期の部屋から――生活再建途上での孤独死
町内会長の憂い――交流なく気づけなかった
〝身内〟のような他人との契約――後始末をだれに
終のすみかで施設の仲間と眠る
8 人生を締めくくる準備―星野公平さん、がんで逝く
治療断念後、葬儀の段取りを進めた
運命を受け入れるまでの闘い
家族で死に向き合う
死は悲しいけれど、幸せの真逆ではない
夫の遺したつながりを大切に
9 「終」を支える人々
訪問看護師――旅立つ舞台を演出する
介護職員――逝く人と向き合う
ホームホスピス――自然な死の受け皿に
派遣僧侶――ネットで新たな縁
臨床宗教師――本音聞き、心を癒やす
10 「終幕の地」はどこに
家ではなく緩和ケア病棟で――家族への気遣い
緩和ケア病棟がない――入りたくても入れない地方の現実
災害公営住宅――亡き息子と故郷で一人暮らす不安
死後を誰にも託せず、亡くなる人々――身寄りのない高齢者
医療過疎の島にあえて帰る――故郷で亡くなった漁師の最期
スペシャルインタビュー
ヨシタケシンスケ さん
あとがき
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