目次
病気の日本近代史 幕末からコロナ禍まで (小学館新書)
- 秦 郁彦(著)
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第一章 黎明期の外科手術
盲腸炎――切るか散らすか/本邦初の虫垂切除は?/華岡青洲の妻と母/乳がん手術の「近代化」/突出した幕末の「名医」たち/主流になったドイツ医学/スクリバと近藤次繁
第二章 脚気論争と森鴎外
明治天皇の脚気/脚気菌から栄養障害説まで/高木兼寛の脚気退治/軍医森鴎外の兵食論/「露国以上の大敵」と/麦飯論争の行く末/ビタミンBの発見
第三章 伝染病との戦い
疫病神にとりつかれ/「あばた」も「えくぼ」?/あいつぐ細菌の発見/ペストから生還した青山と北里/ペストの本邦侵入事情/黄熱病と野口英世/忘れられていたスペイン風邪/抱月・須磨子の純愛劇
第四章 結核との長期戦
先史から明治まで/一葉・陸奥・子規・正子は/「不如帰」と「野麦峠」のヒロイン/富士見高原のユートピア/堀辰雄と「風立ちぬ」の世界/死因第一位から三十位へ/戦後文人たちの闘病記
第五章 戦病の大量死とマラリア
ミンドロ島の大岡昇平/日清・日露戦役の病跡/戦病の主役は?/中国戦線では/新顔の栄養失調症/南方戦場では/明暗を分けた日米マラリア戦/輸血とペニシリン
第六章 狂聖たちの列伝
精神科医・石田昇の再評価/精神医学の先駆者たち/芦原将軍の年代記/ひじりとぞ思ふ/精神病の輪郭と定義/漱石から大川周明まで/平沢貞通と帝銀事件/狂犬病とコルサコフ病
第七章 肺がんとタバコ
肺がん死が稀だった時代/肺がんの促進因子は/非喫煙者のがんが増えている/平山コホートの転変/ウィーン会議では物別れ/疑わしきは罰すWHO路線/「周りの人」の「様々な疾病」/受動喫煙の怪/「健康ファシズム」への道/次の標的は酒、自動車?
第八章 新型コロナ禍の春秋
復活の日は/パンデミック候補の揃い踏み/情報統制下の武漢ウイルス/北イタリアから米大陸へ/「首都感染」の水際で/クラスター潰しと自粛体制/「ファクターX」を追う/洋の東西を見渡せば
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