目次
壊れた脳と生きる 高次脳機能障害「名もなき苦しみ」の理解と支援 (ちくまプリマー新書)
- 鈴木 大介(著)/ 鈴木 匡子(著)
- はじめに 支援職と当事者の歩み寄りを求めて=鈴木大介
- 第1章 人生を左右するお困りごと
- 「心の苦しさ」という迷宮/言葉の障害/最大の「苦しさ」は何か?/脳のキャパシティ問題/嫌な記憶ほど引き剝がせない/ひとつの入力にひとつの出力/できないことも、全肯定してください!/理解のなさへの絶望/発語の困難さ/障害って何?/記憶のモンダイ/「去年に比べればいい」と考える/心の中のキャパシティ/「分かっていてもコントロールできない」のが苦しい/その人との「チューニング」がコミュニケーションの肝/これだけは言ってくれるな!!/時間と回復/なぜ情動を制御できないのか/情動の暴走への対処法/これができたら自信になる!/高次脳機能障害は一言では表現できない
- 第2章 名もなき苦しみに、名前をください!
- 高次脳機能障害からの回復はリノベーション/刺激のシャワーに耐えられない!/会話のダイナミズム/「自分勝手」レッテルの誤解/マニュアルのない治療/脳のスペックが落ちる/元のパーソナリティが強まる傾向/障害の個性がはっきりしてくる/「現実感がない」ホラー状態/「左側に嫌なものがいる」/失語症と談話障害の違い/言葉の理解のオンラインが途切れる/破局反応/心理・感情の問題/「山菜採りのプロ」とは/「依存」って何?/相手の「苦しい」にとにかく気づいて!/脳の8割が高次脳機能に関わる
- 第3章 自己理解の支え
- 「自分は病気だ」と気づいているかどうか/「障害」って、どんな状態?−患者の立場と医療者の立場/「できる」の基準を変える/「大丈夫」の意味/病気を認めるかどうか、リハビリがうまくいくかどうか/神経心理学的検査の意味/復帰後のフォローアップ−理想と現実/目標をどこに設定するか/苦しさを軽減するための工夫−環境調整/自分の中のパラダイムシフトをどう起こすか/家族の心構えも環境の一つ/「中の人」は変わらない!/高次脳機能障害の当事者同士の集まり/仕事への復帰あれこれ
- 第4章 あなたの隣の当事者さん−支援の仕方を考えよう
- 「ちょっと変」「なんか変」に気づいてあげる/病前記憶、病前習慣/障害の受容/「障害者」アレルギー?/自己理解の入り口/「病前」を考慮するという大前提/お困りごとの洗い出し/「できない」ことをどう知るか/カミングアウトをどうするか/病後の人間関係・悲喜こもごも/安全基地をつくる/認知症も似ている/病後だからこその人生観/有限性を知る/脳は壊れても人生は続く/「積極的に人に頼る」という戦略/支援者の支援/「生きやすさ」のためのワンチーム
- 当事者を代表してのお願い−対談を終えて=鈴木大介
- おわりに 「個性」に合わせた支援をめざして=鈴木匡子
- 参考文献
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