目次
生態人類学は挑む SESSION4 つくる・つかう
- 伊谷 樹一(編)
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序 [伊谷樹一]
第Ⅰ部 つかう
第1章 畑地利用のローカル戦略—樹木のある畑地景観のつくり方・つかい方[大久保悟,徳岡良則]
1 畑地利用の知恵から学ぶことは
2 集約化した焼畑―スンダ人の知恵
3 沿岸山地斜面の段畑農業にみられる工夫
4 農地のなかの樹木
5 価値と技術の喪失とそれから
第2章 人とザンジバルアカコロブスの関係を考える—国立公園の設置をめぐって[野田健太郎]
1 炭を食べるサル
2 国立公園の設立
3 木が枯れる
4 なぜ炭を食べるのか
5 人が入れ替わる
6 炭を食べる場所
7 動態としての共存
第3章 出作りによる乾燥林の焼畑—マダガスカル南西部における無主地の利用[安髙雄治]
1 無主地を使う
2 タナラナの社会
3 出作りによる乾燥林の焼畑
4 焼畑耕作の実態
5 なぜ出作りで焼畑を行うのか
6 自然保護の規制強化による焼畑の中断
7 南西部のこれから―取り巻く状況の変化の中で
第Ⅱ部 置き換える
第4章 雑草の資源化—ボルガバスケット産業における材料の転換[牛久晴香]
1 材料が「置き換わる」ときにみえてくること
2 ボルガタンガの草編み技術とボルガバスケット
3 ガーナの南部と北部
4 「資源化」前夜―1980年代のガーナの激動
5 ギニアグラスの大繁殖
6 キンカアシ流通ビジネスの成立
7 新しい材料がもたらした変化
8 「置き換わり」のダイナミズム―「資源」の動員と刷新
第5章 つかい,つくられるラオスの在来野菜[小坂康之]
1 日本語の「野菜」とラオス語の「パック」
2 家庭料理「タケノコスープ」にみる地産地消
3 自然環境と住民生業
4 市場で販売される野菜
5 ホームガーデンの役割
6 「生きた文化財」としての在来野菜
第6章 新しい生態系をつくる[伊谷樹一]
1 開発と環境保全のはざま
2 鳥が森をつくる
3 外来樹の導入と商業林の拡大
4 地域社会に内部化した外来樹
5 トーナという外来樹
6 新しい生態系をつくる
第Ⅲ部 つくる
第7章 「つくる」と「つかう」の循環をうみだす—タンザニアにおける籾殻コンロの開発実践をとおして[平野 亮]
1 なぜ,「今,ここ」に「それ」がないのか
2 籾殻コンロの概要
3 MTSの開発
4 ぬか釜の開発
5 「使う側」と「作る側」をつなぐ「仲介者」の役割
第8章 食文化を支える再生可能燃料—ウガンダ・首都カンパラにおけるバナナの調理方法とバイオマス・ブリケットの活用から[浅田静香]
1 バナナの文化的価値と木質燃料への高い依存
2 主食作物と燃料消費の動向
3 料理とマトケの調理方法
4 燃源の使い分け
5 新たな燃料であるブリケット
6 燃源の選択とマトケの調理
7 バナナ食文化を支える調理用燃料
第9章 消えない炭と林の関係[多良竜太郎]
1 木炭をめぐる矛盾
2 木炭について―日本の事例から
3 タンザニアにおける「よい炭」とは?
4 タンザニアの炭焼き方法「伏せ焼き」
5 樹種と木炭の関係
6 炭焼きと生態環境
7 環境とエネルギー問題
終 章 資源をつかう,つくる[伊谷樹一]
1 移ろう自然と人の関係
2 資源をつかう
3 資源を置き換える
4 エネルギーをつくる
5 生態人類学は挑む
索 引
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