紙の本
良くも悪くも”お定まり”の警察小説
2015/08/15 09:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある家から白骨死体が発見され、それが事件性のあるものかどうか探るうちにとんでもない事実が明らかになるが、捜査には妨害も入り…という、王道の刑事物。捜査の過程や、それぞれの刑事のキャラなどはしっかり描かれていておもしろく読めるのだが、終盤、事件の中身が宗教がらみの大きなスケールのものになってからは展開に強引さも見られ、おもしろさが薄れた。また、同じ警察組織の中に徹底した悪役キャラをつくるという描き方は安っぽいドラマのようであまりよくない。多少問題があったり厭味だったりしても後からいいところも見つかる、というほうが、読んでいて気持ちがいい。前作「所轄魂」同様、父親がノンキャリの刑事で息子がキャリアの管理官、そのふたりが捜査現場で一緒になる…という設定を生かした描き方はおもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
所轄魂がさらにグレードアップされた第二弾。
今回の敵は、警察組織そのもの!?
所轄魂がいかんなく発揮され、葛木の、あるいは俊史の言葉に、留飲を下げながらページを次々と捲った。
「所轄の警察官が地べたにしっかり足をおいているからこそ、この国の警察は存在するに堪えるのだ」”踊る大捜査線”の青島刑事を彷彿させる・・・。
「・・・公安の意識には、泥棒や人殺しを扱う刑事部門より、国家の治安を守る自分たちのほうが格が上だというくだらないプライドがあるようだ」
「・・・隠蔽しようと・・・大事件を闇に葬るのは矛盾している。・・・それを明らかにしなきゃ・・・俺たちは犯罪者以下になってしまう。・・・逮捕されて罪を償う犯罪者のほうがずっとましで、権力という楯の背後で自らは安泰のまま悪に手を貸す警察官は、本当に犯罪者以下かもしれないよ」「犯罪者以下にはなり下がりたくない。警察をそんな屑ばかりの組織にしたくない。俺は警察が好きだから」
なんとも胸のすくセリフばかり。
葛木、俊史親子のさらなる活躍を楽しみに、
「所轄魂」第3弾も、期待して待っていよう。
投稿元:
レビューを見る
所轄魂シリーズ第2弾。事件のスケールがあまりにも大きすぎて、いくら「事実は小説よりも奇なり」と言ってもなぁ感アリアリなのはちょっと残念なのですが、よりグレードアップされた親子コンビの活躍には文句ありません。
投稿元:
レビューを見る
楽しく読ませてもらいました。
結局はあり得そうな結末だったのは残念ですが、こういうことが桜田門にないことを祈るばかりです(^^)
投稿元:
レビューを見る
#読了。所轄魂シリーズ第2弾。空家から白骨化した男女の遺体が発見される。本庁では自然死と判断するが、納得のいかない検視官の意見に動かされ、葛木ら所轄の面々が捜査を始めると・・・今回も息子のキヤリア警察官とともに捜査を行う葛木らの前に本庁捜査1課が立ちはだかる。話が事件性だけでなく警察内部の問題を含め広範囲に広がったわりに、最後が少々淡泊なような。
投稿元:
レビューを見る
警察を舞台にした所轄魂・葛木父子の物語第二弾。父は所轄署の現場の刑事で警部補。その息子はキャリア警官で警視。空き家から男女の白骨死体が発見され、検視官は二人とも他殺と断定したが、監察医務院は自然死と結論し、一課の管理官も事件性を認めなかった…。不自然な事件つぶしの疑惑と消極的対応の上層部に立ち向かう葛木父子に手助けする所轄捜査陣に警察組織の壁が…。
今野敏「隠蔽捜査」堂場瞬一「アナザーフェイス」と、一味違った現場の刑事主役の警察小説の面白さが満載で読み応えがありました。反警察官僚主義小説。
失踪を装う犯罪・検挙率・捜査効率で取り扱う事件を選び捜査方針を誘導する一課の管理官と、現実にそれが起こっているのではと思わせる怖さが、最新刊だけあって最近の事件にも触れていて現実味があった。
投稿元:
レビューを見る
空き家から発見された二体の白骨死体。
検死官は他殺とみたが、なぜか本庁は動こうとしない。
所轄魂第2弾。
内外に広がりを見せる事件に頁を費やしすぎたか
結末があまりに急ぎ足。
【図書館・初読・10/23読了】
投稿元:
レビューを見る
葛木親子シリーズ2作目。
少し長いけど、事件の真相が気になる展開で、飽きずにどんどん読めた。刑事たちの心意気がかっこいい。真相は、フィクションで良かったと心底思った。
最後バタバタしたけど、葛木親子の周りの人たちも魅力的で読み応えありました。
投稿元:
レビューを見る
二人の身元不明遺体を発見する。
しかし、何故か上層部は帳場を立てない。
徐々に警察の暗部に迫っていく。
それにしても、警察の階級制度って極端だよなとキャリア制度に触れる度に思う。親子で上司と部下が逆転するなんて。
投稿元:
レビューを見る
警察も葛木親子や他の人たちと同じような人ばかりだと信用できるけどなぁ。
運転中に停車させられた時に「○○警察なめとんか」言われたことあるしなぁ。
(単に黒い服着てたんでシートベルト着用してたかどうか遠目で見てわかんなかっただけ)
前作最後に期待させられた爺バカはあまり発揮されておらず、成長していく息子世代を見守る父世代の交流が見ていてすがすがしい作品。
ぜひ続編を書いていただきたい。
投稿元:
レビューを見る
シリーズ第2作。
基本設定は、面白い。
物語も、面白い。
ただし……、一昔前の小学校の道徳授業か?と思えてくるような、青臭い台詞のオンパレードに、少々食傷気味。
橋田寿賀子ドラマの脚本のような…(笑)。
★3つ、7ポイント。
2015.03.03.図。
投稿元:
レビューを見る
「所轄魂」の続編。
葛木親子率いるタスクフォースが皆、揃いも揃って熱いメンバーばかり。真に正論尽くしで良いんですが、読みながらちょっと面映ゆく感じてしまう時も。ストーリー展開としては、推理というよりも事実が着々と明らかになっていく感じで、その真相がどこに行き着くか、捜査過程が面白く、最後まで興味深く読めた。ただ、最後はちょっと大風呂敷を広げ過ぎたような。官僚批判主義なのはいいけど、広げ過ぎるのもリアリティがない。まぁ、この著者の作品ではいつものことなんだけど、、、。事件の構造自体は有りそうと思わせられるのに、一気に嘘っぽくなったように感じて残念。
投稿元:
レビューを見る
所轄魂シリーズ。ノンキャリの父とキャリアの息子がタッグを組んで事件に取り組む。
そんな親子関係が微笑ましくもあるが、事件は警察内部の悪にも迫り、進退を伺うような状況となる。
所轄の人達の地道な悪戦苦闘ぶりも涙ぐましく中々面白かった。
投稿元:
レビューを見る
親子で捜査
葛木邦彦 俊史
邦彦は捜査1課にいるとき妻を亡くし、所轄に変わった。
入れ替わりに俊史が、警視庁のキャリアで入社
お偉いさんとイソギンチャク倉本
元キャリア?が教祖
危く俊史の先輩も殺されるとこ
今野敏?か佐々木譲の本でも、
偉い人が悪さして、下が暴く話が合った。
似てる設定
投稿元:
レビューを見る
1月-5。3.0点。
所轄魂、第二弾。
定年間近の所轄刑事と、キャリアの息子。
高齢者の白骨死体が相次ぐ。他殺の疑いがあるが、
白骨のため難航。事件化すべきでないとの動きが。
中だるみの割に、ラストが意外とあっけない。