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LANケーブリングベーシックマニュアル TIA/EIA−568Aの実践的解説書 改訂版 みんなのレビュー
- ドナルド・スターリング (著), 赤木 保之 (訳)
- 税込価格:3,300円(30pt)
- 出版社:リックテレコム
- 発行年月:1999.9
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専門書
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紙の本
ケーブルがつながっていれば、動くと思っていませんか?
2000/08/03 09:48
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投稿者:口車大王 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ケーブルなんて、つながっていればいい。
全く、「通産省認定システムインテグレータ企業」という看板を出している企業が、LANに対してこんな認識であったりする。また工事業者も、めちゃくちゃな配線工事をやったりしているのである。したがって、しろうとさんがそう思っても当然である。
ところが、LANの通信速度が向上し、10Mbpsだったものが100Mbpsになり、さらに1Gbpsというスピードになると、そうは簡単にはいかない。困ったことに100Mbpsのつもりでいても、最近の接続装置は通信できなければ勝手に10Mbpsに切り替えてしまう。すなわち、とりあえず動いてしまうから、「なんか100Mbpsにしたわりには遅いなぁ。」と思い込んでしまう。Windows95が登場して5年、パソコンLANが一気に普及するのに貢献したが、パソコンLANを支えるネットワークに対する知識と技能が追いつかなかった。ここに来てLAN配線のトラブルが、高速化と相まって一気に吹き出した。
なぜこんなことになるのかというと、LAN配線工事に関する基本的なことを記述した解説書が、長く日本にはなかったのである。しかも、電源工事と電話工事には国家資格があるが、LAN配線工事には国家資格も何もないこと、皆さんご存知であろうか。すなわち、「だれでもできる」のである。それではLAN配線工事の品質が悪くなっても当然である。
本書は、LAN配線工事業者にとってはバイブルのような本である。またしろうとであるユーザーにとっても、工事業者がちゃんと工事をしているか、確認するための指針を提示するものである。専門書であるから技術用語とかたくさん出てきて訳がわからないかもしれないが、工事業者の目につくところに、この本をさりげなく置いておくのである。効果はてきめんである!!本にはこういう使い方もある。
本書の著者の肩書きを見ると、「英語修学士、技術文書の著述を得意とする」となっている。すなわち、LAN配線工事の専門家ではない。しかし、わかりやすく解説書を書くプロである。「専門家であれば、なんでもできる」と思われている、逆に「専門家でなければ、耳を傾けるに値しない。」と思われている日本ではあり得ないことである。すなわちこのような解説書を書くことはプレゼンテーションのひとつであるが、日本ではこのプレゼンテーションの重要性が理解されていない。アメリカが良くて日本がダメだとは言いたくないが、こればかりは残念ながらその通りである。
身近にコンピュータネットワークシステムがあるのなら、必須の一冊である。
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