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紙の本
「保護説得」を擁護する
2021/04/13 09:33
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本はエホバの証人に対して福音派の牧師などが行なっていた「保護説得」ビジネスの対象になったエホバの証人から起こされた裁判を支持する為に書かれた本だ。
結局のところは「『エホバの証人』の悲劇・増補改訂版」に記されているように、高裁判例が出て、対象となるエホバの証人本人からの同意を得ない限り、「保護説得」は出来なくなってしまった。
皮肉な事に、この本自体に「保護説得」を受けて「組織」から断絶した元エホバの証人の証言が引用されている。そういう立場になっても家族に騙されて監禁されたという怒りの感情は抑え切れないのが分かる。
自分が統一教会信者の脱会に関わった経験を機にカルト宗教批判から「保護説得」を行なう牧師など関係者に対する批判者になった米本和広の「我らの不快な隣人」には統一教会信者に対する「保護説得」が書かれている。この本は韓国での取材は統一教会にお膳立てしてもらっているから、ある程度割り引いて読む必要はある。エホバの証人に対する「保護説得」も統一教会信者に対するそれと同じ福音派の牧師が始めて、「異端」からキリスト教(福音派が理解するそれ)に改宗させるのが目的だったところから出発している点も同じなので、相当強引な形で実施されていたであろう事が想像出来る。実際のところ、「『救い』の正体」での座談会でキリスト教の洗礼を受けた事を語っている著者が、「万能」の「保護説得」をエホバの証人になった妻に実施していないか、あるいは失敗したらしい事がうかがわれる。もちろん、「保護説得」を行なうにあたって、「説得カウンセラー」なる牧師に渡す百万単位の現ナマが必要なのもあるのかもしれない。
いのちのことば社のような福音派の出版社が以前はエホバの証人批判の出版物を出していたのに、全然出さなくなったのは「異端」対策や「異端」の教義に対する駁論ではなく、「保護説得」ビジネスを行なうにあたっての理論武装に過ぎなかった事を自認しているように見えてくる。「輸血拒否」の教義をはじめとして、エホバの証人のあり方が基本的に何も変わっていないのだから。
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