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[ 内容 ]
日本の将棋は、相手から奪った駒を自分のものとして使用できるという意味で、世界の同様な盤上遊戯の中で、きわめてユニークな存在である。
この日本型将棋がどのような経緯で我が国に伝えられ、どのように発展してきたのか。
かつて貴族や上流階級の遊びであった大将棋が、その形を整えつつ、少将棋として定着し、庶民の手軽な遊びとなるまでには、どんな歴史があったのか。
そして、現在のように81桝目、40枚の駒という形が完成したのはいつか、そしてその理由は?
古文献を漁り、新発見の資料や、新出土した将棋の駒などを検証することによって新たな説を打ち立て、将棋史研究の第一人者が書き下ろした、日本将棋のスリリングな歴史。
[ 目次 ]
第1章 日本将棋の起源
第2章 大将棋から中将棋へ
第3章 少将棋の誕生
第4章 少将棋の定着
第5章 将棋の専業者
第6章 普及の努力
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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書名にもなっている問いを検証している前半部分は、いきなり通説の一つに対する徹底的な批判から始まるなど、このテーマに元から関心が無ければ結構とっつきにくいかもしれない。また、駒が40枚になった理由の考察も、資料の検証に比べると素っ気ない。
それより、40枚の将棋が確立された近代以降、将棋を担う人々に焦点が当たってからの方が面白く読める。特に、将軍家による庇護と段位認定という将棋家を挟んだ上下関係から、江戸時代の将棋家が家元とは似て非なるものだったことを指摘する辺りは、そこを中心に一冊にしても良さそうなくらい示唆に富んでいる。
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●将棋が現在のような81マス、40枚の駒という形が完成したのはいつかなど、日本将棋の歴史について解説した本。