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数年前のドラマ「金八先生」でも話題となった「性同一性障害」について詳細に書かれています。ドラマの参考文献にもされています。自分の性を受け止められない・・・とても苦しいことだと思います。最近では兵庫で「性同一障害」と診断された男児が女児として小学校に通学しているという事例がありました。様々な悩み・苦しみを持つ人たちを理解しようとすることは社会で生きる上で大事なことだと思います。
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[ 内容 ]
身体は女なのに頭脳は男、またはその反対。
胎児期の性決定メカニズムの狂いから生じる「性同一性障害」は人知れぬ心の傷を「彼」や「彼女」に与えてきた。
その悩みを解消すべく立ち上がったのが、埼玉医大総合医科センターの特別チームだった。
原科孝雄教授を中心とした医師団の手術を追いつつ、悩みを持つ多くの実例も検証し、「男」と「女」の原点のドキュメントがいまここにまとまった。
これは、性の分かれ道に立ちつくす、すべての人びとに贈る性転換医療最前線からの希望に満ちた迫真のレポートである。
[ 目次 ]
プロローグ 日本初、性転換手術がなげかけたこと
第1章 男と女の性はいつ決まる
第2章 なぜ性転換手術はタブー視されたか
第3章 開けられたパンドラの匣―医学界の葛藤と努力
第4章 性を越境する人々
第5章 求められる法と社会システムの整備
エピローグ 性転換手術が市民に与えた変化
[ POP ]
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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sexとgenderが一致していることを性同一性(gender identity)という。sexとgenderが一致しないことを性同一性障害(gender identity disorder)という。性同一性障害の原因はお腹の中にいるときのホルモンシャワーだという。(pp.30-34)
肉体的に見た場合に男でも女でもない性がある。先天的な病気である(これを「病気」と表現していいのだろうか。)。それをインターセックス、ふたなり、半陰陽、性分化疾患などと呼ぶことは知っていた。他にも陰核が一見ペニスのように肥大して男女の区別がつきにくい【副腎性器症候群】。X染色体が一本多く、XXYという染色体を持ち、外見は紛れもない男性だが、睾丸の発育が悪く、無精子で乳房が大きくなる【クラインフェルター症候群】。X染色体が一本不足しているために、外見は女性だが、卵巣がないか、あっても痕跡程度の【ターナー症候群】というものがあるそうだ。
上記のような肉体的にみて男でも女でもない人たちを扱っているのが第4章。事例を挙げているため興味深い。
(まっちー)