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紙の本
ギネスに挑戦!9才違いの実娘はスーパーレディだった!?
2003/01/29 00:02
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投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
貧乏大学生・草刈鷲士のもとへ現れた美少女は、自分が鷲士の実の娘だと宣言した。13年前、離ればなれになった幼なじみとの一夜の結果生まれた子供だというのだ。そんなこと信じられるかと思う暇もなく矢継ぎ早に襲いかかる謎の刺客。どうやら彼が偶然手にした、竹取の翁と鬼の謎に言及した稗田阿礼の私本を狙っているらしいのだが、襲撃者は誰もが口をそろえて、お前こそがダーティ・フェイスだと主張するのだ。
本人にはまったく身に覚えがないことなのだが、草刈鷲士こそはコードネームを<ダーティ・フェイス>という凄腕のトレジャーハンターであり、12の国家を滅ぼし、4つの歴史的遺跡を壊滅させた男、ナイフから戦闘機まですべての兵器を使いこなす古武道の達人だと誰もが主張するのだ。そんなことないのに…。
かくして彼と娘…と主張するところの結城美沙、それに学園のアイドル麻当美貴は、隠された秘宝をめぐる争奪戦に巻き込まれ、どこまでもどこまでも転がっていくのだった…。
宝探しが主題であったり主人公である小説は多い。スティーブンソンの『宝島』みたいな海賊物であるとか、ハガードの『洞窟の女王』のような秘境探検物だ。インディー・ジョーンズの映画などのノヴェライズもそうだろう。だが、そうした冒険小説の流れとは近くて異なる場所、主にライトノベルというジャンルを中心に、最近になって散見されるようになった<トレジャー・ハンター物>は少々毛色が異なっている。
このジャンルの代表は、やはり最新刊『エイリアン黒死帝国』が出た菊地秀行のエイリアン・シリーズだろう。あるいは『アルテミス・ファウル』といった海外作品も含めて良いかも知れない。こうした作品では、まだ子供であるはずの少年少女が最先端のハイテク機器から最新兵器までを駆使して、普通の人々が伝説だおとぎ話だと相手にしない中から手がかりをつかみ、莫大な財宝を手に入れるため未曾有の危険に立ち向かうというストーリーだ。そしてこの作品もまた、そのセオリーに従って展開する。
超兵器を無造作に使いこなし、腕利きの兵士を簡単に倒してしまい、大人の権力者すらひれ伏す主人公たち。そこで終わってしまったら、ただの子供の願望充足小説だが、ハイテクも札束もやがて役に立たなくなるときが来る。そして頼れるものが自分だけになったときに現れる敵こそ、最大の危機であり、それをいかに身一つで乗り切るかで主人公の格が決まるのだ。
そして、草刈鷲士も主人公にふさわしい格の持ち主であり、この小説を一気に読み通させてくれた。やはり最後に物をいうのは、おのれの肉体と知恵と勇気だった。
紙の本
ゲームっぽいのぅ。
2002/02/04 18:34
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投稿者:マロウ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「童話や昔話のウラって、ほんとにこんな風なのかもしれない」そんなことを思った本でした。かるーくさらっと読むのもよし、細かく細かく裏のウラまで読み読みつくすのもまた一興。
# 裏のウラまで考えが及べる本っていうのも最近めずらしいような気が(^^;
読めば読むほど「人ってすごいなぁ」「家族っていいよなー」…そして「ヒトって悲しいなぁ」という感慨に浸れる内容です。お勧め!
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