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「全訳創造詩」という帯の文句にはちょっと引いたのだけれど,読了してみてお見事という印象でした。でも,もう一度,岩波文庫の「老子」を読み返さなければ。
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その人は言うだろう―――
「おれは 善いものは、善しとするさ。そして
悪いものも善しとする。
おれは正直者を信用するさ。しかし
不正直者だって信用する。だって
それが本当の<信じ方>だからさ ま読んでみてよ
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老子の本は難しいものが多いですが、この本は現代の言葉でやさしく書いてあり読みやすいです。老子の思想は素晴らしいです。
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道(タオ)とは何か?理解するのは大変難しい。老子やタオはひとそれぞれの捉え方があっていい。他人がどう解釈しているか知るのもいいかもしれません。
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「求めない」がヒットした加島祥造が、自由な口語訳で「老子」を表現した本。英文学者として、英訳された「老子」から、老子の言葉に触れた加島ならではのしなやかな訳文は、自然ですっと心に響く。
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水のように、争わなければ、誰からも非難をうけないじゃないか。人になにかを求めないで、これでまあ充分だと思う人はゆったり世の中を眺めて、自分の人生を長く保ってゆけるさ。
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(2009.10.21読了)
9月に「道教の美術」という展覧会を見たので、タオというのは、道教のことだというのは分かっていたので、本屋でこの本を見つけた時は、余り深く考えずに購入しました。
自宅に戻って、本棚にあった「老子」と比較してみたら書いてあることがよく似ています。この本は、中国の古典「老子」の現代語訳、または自由訳、または漢文を日本語の詩に置き換えたものというところです。
詩編のように書いてありますので、読みやすくわかりやすいのですが、詩と同様、繰り返し読まないと味わえないようです。手元に置いて、ときどきあちこちと拾い読みするのがいいようです。
タオは、「道」の中国語読みなのだそうですが、「道」の中国語読みには、daoとtaoがあり、英語でTaoと書く場合は、「老子の教える道」と「道教」を意味するのだそうです。
道教の教えは、
あれこれ欲しがらず、野心は持たず、争わず、心穏やかに過ごそう
ということなのでしょうか?
心がすさんできたと思ったら、この本を開いて、2~3章読むといいのかもしれません。
全部で81章あります。各章の最後には、原文の漢文が添えてあります。「原文と著者の訳がいかに違うかを察してもらうために」添えたものということです。
よく聞くようなフレーズをいくつか
「美しいと汚いは、別々にあるんじゃない。美しいものは、汚いものがあるから美しいと呼ばれるんだ。善悪だってそうさ。」
「勝とうとすれば負け、取ろうとすれば失う―これが深い真実なのだ。」
著者 加島 祥造
1923年、東京・神田生まれ
早稲田大学英文科卒
カリフォルニア州クレアモント大学院留学
1947年、詩作グループ「荒地」に参加
信州大学、横浜国立大学、青山学院女子短大にて英文学を教える
1993年「老子」に出会い、英語からの自由な翻訳を試みた『タオ ヒア・ナウ』(PARCO出版)を出版
1995年より信州・伊那谷に独居
(2009年10月22日・記)
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老子の言葉を詩の言葉で著した詩集です。老子が厭世的な退廃的な思想家という偏見を持っていたのですが、見事に覆されました。素晴らしい珠玉の言葉ばかりでした。
「上善如水。水善利萬物、而不争。」 ということばがありますが、これを
道(タオ)の人がすばらしいのは 水のようだというところにある。水ってのは すべてのものを生かし、養う。
それでいて争わず、威張りもしない。 人がいやがる低いところへ、先にたって行く。
水はよほどタオの働きに近いんだ。
タオの人は、自分のいる所を、いつも 善い所と思っている。 心は、深い淵のように静かだ。
つきあう人をみんな善い人だとし、自分の言うことは いみんな信じてもらえると考え 社会にいても
タオの働きの善さを見失わない。その人は、手出しをしないで、あらゆる人たちの能力を十分に発揮させ、
人々は 自分のいちばんいいタイミングで活動する。・・・
と表現するのです。注解書を読むまどろっこしさは全くなく感動的な本でした。
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老子道徳経のくだけた文章による現代語訳。
ネット上で見られる難解な訳と比べて、わかり易いが、とても同じ原文と思えない事も確か。ところどころに挟まれる英文訳の方がシンプルでわかりやすかったりもする。何となく時々読み返すと新たな発見がありそう。
*Retire when your work is done. Such is heaven's way
*最上のリーダーは、治めることに成功したら、あとは退いて静かにしている。すると下の人たちは、そのハッピーな暮らしを「おれたちが自分で作りあげたんだ」と思う。
*He who knows does not speak: He who speaks does not know
*大きな国は低い姿勢でいるべきなんだ。静かで謙遜した在り方が世界政治の根本であるべきなんだ。大国がこういう姿勢でいれば、小さな国は安心して共存していける。
*Deal with the big, while it is small
大きな国の姿勢について、中国人に意見を聞いてみたいもんだ。
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14.4.6
2014年4月5日(土) 午前0時00分(金曜深夜)
【アンコール】
ひとりだ でも淋(さび)しくはない
〜詩人・加島祥造 90歳〜
(2013年10月19日(土)放送)
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★館長の本棚★ 小林図書館長推薦
言わずと知れた「老子」の現代語(訳)で、これも日本におけるベストセラーである。翻訳(翻案)者の加島祥造氏は、晩年になってから、この書で有名になった。お会いしたことはないが、筆者の行きつけの、松本の老舗旅館の風呂仲間で、生前はよく数日違いで同じ風呂に浸かる仲であった。ちなみに、小澤征爾氏も同じような風呂仲間である。筆者は、この本で、本当に心に沁みる「老子」に出会えた気がした。とくに、中心は「空」である、という思想は、いろいろな思想につながる気がする。
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言葉に表せないことを、優しく包むように表現している。老子様の本2冊目だが深く知れたと思う。もっともっと勉強したい。