警官嫌い みんなのレビュー

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投稿者：（格）　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　孤高の刑事海道が、狼犬と呼ばれるようになる以前のエピソード7編。短編だが、ぶつぎりの短編ではなく、時間的にも、人的にも微妙に連続していくので、一つの長編のようにも読める。そして、『横浜狼犬』の登場人物達との出会いや別れて行った恋人が描かれる。徐々に海道が刑事として成長していくさまがなんとなく読み取れる。これでもう4冊。二番煎じものもここまで続き、こだわられるとなかなかよくなってきた。エピソード2も、狼犬3もすぐに出そうである。
　それにしても横浜の描写がリアル。善隣門向かい側のオフィスビルと区別のつかない外観の横浜中央署。ほんとにあると思わせる。こんど中華街に行ったら、一応たしかめてみよう。
　ただ、やはり、独断専行がすぎる。そうせざるをえない状況に偶然に追い込まれ過ぎる、ということであるが。