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もう10年以上前の著作だけれど、国際関係論の初学者である僕には、大変わかりやすかった。
地域研究と国際関係論は相関的な関係にある学問であり、どちらか一方が不十分であれば、もう一方も学問として成立しえないんだと。
冷戦前後の国際間の動向がよくわかった。
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初めて読んだInternational Relationsの入門書。
スタンスや定義がていねいに書かれていてきちんと読みたい一冊。
アーネスト・サトウ:外交とは、独立諸国の政府間における公式関係の処理に知性と機転を適用することである。
だそう。
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うーん。。
世界史の知識がすっぽり抜けている状況でこの本を読み進めるのはかなり困難。
私はまず世界史の教科書とか読んだ方が良いのかも。
前半「国際関係論」という学問体系についての解説は、その分野を専攻しようとしているわけではないのであまり興味を持てず、途中かなりのページをとばしてしまった。
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今の人生のきっかけになった本。
読むごとにわくわくし、
その後の人生に大いに期待した本。
国際関係論の入門書。
今でも時々手に取る。
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国際関係論という学問がよく分かっていなかったので、購入し読んでみた本である。
当初自分は、国際政治と似ている学問なのかと思っていたが、実際は出来て日の浅い学問であり、学際的に色々学ぶことができる学問である。
しかしその分、この学問を修めるにはなにか一つの分野に特化して、それから国際関係論を修めることになる。逆に云えば、今すべての学問は国際関係論抜きには語れない、のかもしれない。
後半は戦後国際政治史の概説である。その後は国民国家と国際関係論について記されている。欧州はヴェストファーレン条約時代から国民国家体制が成熟しているが、アジアではまだ根づいているとは言えない。個人的には「国民国家」やそれによる「民族」概念は揚棄したつもりでいるが、やはり国家を生むには統一性が必要であり、それが民族概念である。存在するものは合理的である。
最後は著者の専攻である中国と国際関係論である。内容が1990年代なので最高指導者が鄧小平から江沢民に移るときである。正直このあたりは、過去の出来事であろうが・・・・。
結論として云えば、国際関係論にとどまらず、国民国家体制や戦後国際政治史の概説本かな、といった感想である。
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[ 内容 ]
戦争と革命の世紀、20世紀は轟音を響かせて転換しつつある。
国家そのもののあり方とともに、国家間の関係もまた問われているのである。
国際関係論という学問は、政治・経済・文化などが交錯する場である国際関係に生ずる問題を解明し、現代史の深部の潮流を捉えて未来を展望することを目指す総合的社会科学である。
歴史の転換期に立つ現在、この学問は世界を見据える羅針盤となるであろう。
巻末に詳細な基礎文献案内を付す。
[ 目次 ]
序章 国際関係論の今日的意義
第1章 国際関係論とはどんな学問か
第2章 国際関係論の展開
第3章 地域研究と国際関係論
第4章 戦後国際関係の歩み
第5章 現代国際関係の諸断面
第6章 社会主義と民族紛争
第7章 外交と国際関係
終章 国際関係の倫理と現実
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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自身の学ぶ「国際関係論[International Relations]」は、何をもってその定義とするかの説明が難しい分野である。でも、どうやら政治学を軸に社会(心理)学と歴史学を絡めるような学際的な研究へと進むことになりそうだ。
戦後政治、冷戦史を学ぶにあたって、民族が違いが即ち紛争の原因とならないことを実証しつつ、アジアでの冷戦を終わらせる手立てを考えていきたいと思う。
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スタンレイ・ホフマンなどのいう「公共哲学(public philosophy)」とか「国境を超える義務(duties beyond borders)」という新しい理念が提起されてきている。p209
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国際関係論における入門書と言っていい本。国際関係論の成立過程から始まり、国際政治学や地域研究との差異をまず論じ、その後戦後の国際関係に関して掻い摘んで論じている。国際関係論と国際政治学との違いを意識し、研究することは有意義であると個人的には感じた。
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国際関係論とは何か。この本を大学生時代に読めていたら、進む道はきっと変わっていただろう。
ボランティアや奉仕活動による’国際協力’と国際関係論の立場は違う、というところに妙に納得してしまった。
20年以上前の本だが、国際関係を掘り下げる際には非常に参考になる本。
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第三章までは「国際関係論」が一体どんな学問なのかを説明していて興味深かったのですが、第四章から突如として中嶋氏自身も批判している「国際問題の事情講義」になってしまった感があります。もっと著者自身の経験を絡めて国際関係論とは何かを論じて欲しかったです。中嶋氏は『政治の弁証』『大衆の国家』『大衆の反逆』『人間の勝利を求めて』『革命について』の五冊を読んで政治学のディシプリンを確立したとのことですが(28~31頁)、この部分をもうちょっと掘り下げて、ご自身が国際関係論の視座を獲得した過程を書いてくれたら良かったんじゃないかなと思います。
なお、巻末の文献リストは素晴らしいですね。ここだけでもお金出す価値はありますよ。
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国際関係論という新しい学問の入門書です。
特に前半部分は、この学問を志す学生たちへのイントロダクションとしての役割を持っており、E・H・カー以降の基本文献や研究史、国際関係論を学ぶ上での心構えなどが説かれています。後半は、アメリカ、ソ連、中国の3か国を中心に、冷戦体制崩壊後の国際関係の展望が、簡潔に示されています。
内容が拡散しがちなこの学問の基本が手際よくまとめられており、優れた入門書ではないかと思います。
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国際関係論とはなんぞやということから、特に中国に注目した国際関係を概観する。地域研究と密接に関わり合う学問だとか、複数のディシプリンからなるだとか、比較研究が重要だとか、個人的にはとっつきにくくて苦手だなという印象を前半部からは受けたが、後半部、著者の専門である中国について記述したあたりからはかなり面白く読めた。中国に関しての記述は、最近某大の学校長の講話を聴く機会があって、そこでの話と重なることもあって、講話を聴いていたときは、どうやったらこのように物事をとらえることができるようになるだろうと思っていたが、そういう見方ができるようになるまでの学問的プロセスについて納得できた気がする。中国研究の分野も面白そう。羅針盤との副題は伊達じゃない。