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紙の本
難解だが、読む価値に富む「本」。ただ初心者には全く向かない。
2009/04/16 22:08
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:反形而上学者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
構造言語学の中心的人物である、ヤーコブソンの主著。
もちろんヤーコブソン自身、ソシュールからの多大なる影響を受けて自身の言語学を生涯に渡って探求してきた。
タイトルがソシュールのように『一般言語学』となっているが、内容的には決して「一般的」な内容のものではない。非常に難解である。
むしろタイトルは『特殊言語学』または『応用言語学』とすべきだったと思わせるほどに、誰でも理解できるような内容ではない。
本書の「失語症」に関する論文や、「音韻論」はジャック・ラカンや他の同時代の思想家にも多大な影響を与えたものである。
しかし、ヤーコブソンのようにすべてを「言語起因」によって説明しようとする試みというのは、果たして正しいのだろうか。人間の文化が「言語」なしには成立しないのは、確かにそうであろう。だが、「言語」をあやつる「何か」というものも考えられるわけである。ソシュールはその「何か」に気づいてから、論文の執筆活動がうまくいかなくなった。
ヤーコブソンの言っていることは見方を変えれば、「言語による表層論」と言えなくもない。
「言語」のもつ問題は、まだまだ研究と思索の余地が残されている。
専門的な本であるが、読み方に注意すれば非常に実り多いことを教えてくれるし、また読者の考え方も刺激してくれるユニークな本であると思う。
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