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(1977.10.23読了)(1977.10.12購入)
副題「聖書とコーラン」
*本の表紙より*
砂漠とオアシスが織りなす厳しさと恵み。西アジアは、そのなかで東西交渉の要衝として、独自の歴史世界を形成した。キリスト教とイスラム教に代表される、その文化は、世界各地に伝播し、現代にいたるまで、多大な影響を及ぼしてきている。本書は、「肥沃な三日月地帯」に誕生した古代国家にはじまる、ペルシア、イスラム、トルコなどの民族興亡の中に、西アジア独自の歴史を鮮やかに描き出す。現代の民族主義の動きも見通し、西アジアを世界史の中に見事に位置付ける。
【目次】
序章 西アジアの地域
第1章 西アジア世界の成立
1 肥沃な三日月地帯
2 シリアの栄光
3 世界帝国の形成
第2章 西アジアとヘレニズム
1 ヘレニズム
2 キリスト教の誕生
3 東西交流とイラン
第3章 イスラム時代の展開
1 マホメットと『コーラン』
2 イスラム教の征服
3 イスラム帝国の形成
4 諸宗派と諸王朝
5 商人の活動と文化の伝播
第4章 トルコ民族の支配
1 セルジューク朝
2 マムルーク朝
3 オスマン=トルコ帝国
終章 近代化と現代民族主義
1 改革迫る内外の圧力
2 帝国主義と民族主義の新展開
参考文献
年表
索引
◆中東に関する本(既読)
「ギルガメシュ叙事詩」作者不詳・矢島文夫訳、山本書店、1965.07.30
「古代への情熱」シュリーマン著・村田数之亮訳、岩波文庫、1954.11.25
「アラビアのロレンス」中野好夫著、岩波新書、1940.09.