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平田オリザが鈴木孝夫氏の考えに影響を受けた、と書いていたのを読んで、読んでみた。
もう40年近く前に書かれたことばの本だけど、その分野に無知なせいか古臭く感じず、とてもおもしろかった。
英語では、鼻の下までを含めてlipという、というところがなんかびっくり。考えたこともなかった。「lipから髭が生える」
ことばっておもしろいなー。
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○2010/05/31
授業のレポート用に購入。新書を初めて読んだ。小難しい内容なのかなぁと開くのに時間がかかったけど、読んでみると言葉も古くないしすごく読みやすかった。あ、やっぱり言葉って面白いんだなと。
ちょっと急いだふうに読み進めてしまったのがもったいなかったか。部分部分読み返したりしたけど、考えながらだったりどこをどうレポートに使えるかなぁと思いながらだったから深く読み込んだ気にはなれてない。でもそれはもったいないと。
多少言い回しがくどくて結論がぶれてる気がしてしまったんだけど、もう一回頭をリセットしてしっかり読んでみたいと思う。買って正解と自信をもって言えるくらいにはなろう。
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思えば高校1年生のとき。
はじめて漫画でもなく、参考書でもなく読んだ本。
高校の国語の先生が、ふと紹介したのを、
なにげなく書店で探して、読んでみると、、、
その面白さにはまった。はまりすぎて、ここから
本の虫に近くなった。
あまりに読みたい本がいっぱいになったから、高校をやめた。
そんなきっかけを与えてくれたのがこの本です。
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日本の言葉と外国の言葉を比較して分かりやすい一冊.
違いが一目瞭然でした.
何気なく言っている「(私が)ママよ」とか言う言葉.
これが,日本人以外からすればすごく変なんだなぁ.
などなど,見て損はないでしょう.
他の視点から「ことば」を見ることも大切であると教えてもらえたと思います.
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高校の授業で買った本。日本と外国の違いに衝撃を受けたし、ことばって面白いなと思った。初版は1973年。
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大学進学前に読み、言語学に目覚めた本。
英語やその他の言語と日本語の性質を照らし合わせて、
言語の奥深さを理解させてくれる。
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[ 内容 ]
文化が違えばことばも異なり、その用法にも微妙な差がある。
人称代名詞や親族名称の用例を外国語の場合と比較することにより、日本語と日本文化のユニークさを浮き彫りにし、ことばが文化と社会の構造によって規制されることを具体的に立証して、ことばのもつ諸性質を興味深くえぐり出す。
ことばの問題に興味をもつ人のための入門書。
[ 目次 ]
1 ことばの構造、文化の構造
2 ものとことば
3 かくれた規準
4 ことばの意味、ことばの定義
5 事実に意味を与える価値について
6 人を表わすことば
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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まえがきを読んだ時点でぐっときた。
「私は今から偏見を語ります」(こんな言い方ではないが)
という宣誓はすべての言説において当てはまる。
そもそも"絶対的な客観性"なるものは、
個人を通して発せられるあまねく言説に存在しえないのだから、
すべてが私見であるのは当然ではある。
けれども、
この当然が殊の外看過されている。
なぜだか、
絶対的な価値基準が存在するかのように、
振る舞っている人たちが結構いるのである。
そういう人がこの本を読めば、
いかに自分たちが、
見えない偏った判断基準を持っているかがわかると思う。
こういうまえがきを書く人っていうのは、
学びに対して誠実なんだろう。
中身の話を少しすると、
著者は「始めにことばありき」という立場である。
ものがまずあって、
それにラベリングの如く言葉を付けたのではなく、
言葉によってはじめてものが認識可能になる、
という考え方。
これは、
渾沌を言葉による分節で秩序だてている点で、
「光あれ」から始まる聖書の世界観に近いように思われる。
ある言語の分節の仕方を紐解くことは、
その言語圏の人々がどういうものの見方をしているかを、
明らかにしていく作業であり
それによって異文化間の見方の違いが浮き彫りになる、
というのが本書の流れだ。
日本語と外国語の人称代名詞の違いから、
日本文化の真に迫る後半は読み応え抜群である。
普段何気なく使っているものに、
ことの真相が隠されていることに改めて気付かせてくれる良書。
ぜひ読むよろし。
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言語のシニフィエには社会的コンテクストによって左右される要素が多い。
辞書に書かれた意味とは有る意味で死んだシニフィエなのだろうか。
この著者は社会と文化の立場から”ことば”を研究した社会言語学者だ。
内容も面白く、読みやすい。
しかしこの本で興味が湧いた人には社会学が向いているのかもしれない。
そしてこの著者も社会に囚われ過ぎている感じがする。
言語学を学ぶなら著者以外にも多くの言語学者の著作を読まなければならない気がする。
誤解のないように書くが読み物としてはとても良い本だ。
だけれども、言語学に興味があるなら時枝誠記、池上嘉彦、外山滋比古、ソシュール、デリダ、ハイデガーなども併せて読むべきだと思う。
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日本語と印欧語の、一人称に関する考察が、すごく面白かった。文化や思考の特徴がこれほど言葉の構造に反映されているとはオドロキ。
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言語学における名著だと思います。
高校生の頃、夏期語学留学に行く私に校長先生が薦めてくれました。
日本語と外国語、日本文化と国外文化についてが理解できます。
この本のお蔭で語学に興味が持てたのかしら?
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日本語専攻の生徒には最適の書と思われる。残念ながら私はパラパラ読むだけで満足してしまった。面白いと思ったのは、ペットに対するヨーロッパ人の認識と日本人の認識の違いです。前者は躾をしっかりし、ペットは支配するものであるから捨てるよりは安楽死させる方を選ぶ。日本人は、行儀の悪いペットでも、殺すのは可哀相と川の辺に捨てるなど面白い違いがあることを認識させられました。聖書にある、人は自然を支配する権利を神から得た。という思想と、日本の一切衆生悉有仏性の精神が無意識に根付いているのかもしれないと思いました。
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大学の授業での教科書に指定されていたので読んだ。
著者は慶応大学の医学部を卒業してから文学部に入り言語学を学んだという異色の経歴の持ち主。
全体は六章に分かれており、前半は一般的な読者を想定した言語学への入門、後半は著者の研究内容という感じになっている。
前半はとても読みやすいが、後半は論文のような感じだ。
各章の文の構成は、まず日本とほかの文化の違いや言語構造の違いの例、それからなぜそういった違いが生まれるのかの法則、そしてまた具体例へと戻っていくというようになっている。
この具体例、というか文化の違いトリビアがが読んでいてとても面白い。
例えば、イギリス人と日本人の間でのペットに対する考え方の違いを通じて「残酷」という概念の違いを説明した文章が面白かった。
日本ではこれ以上飼いきれないと判断されたペットが道端に捨てられていることがある。
イギリス人がペットをこれ以上飼えないと判断した場合はなんと飼い主が殺してしまうそうだ。
これを読んで、私もそうだったが多くの日本人はこれを「残酷だ」と感じるだろう。だがイギリス人にとっては逆なのだ。
イギリスでは人間はペットの命に対する責任を負っているという感覚が日本よりも強いそうだ。だから、日本人のようにペットを捨てて飼い主としての責任を放棄することのほうがよっぽど残酷で、一度命に対して責任を負ったのならその死まで飼い主が責任を負うべきだという考えがあるそうだ。
この本全体の中でも私は特に一章、二章、五章が面白いと思った。
二章の、言葉とは現実世界の切り取り方、物の見方の集約であるという文章、またもともとは意味を持たない混沌とした世界を分類し意味を持たせるものであるという文章が面白かった。
もともと英語の勉強は好きだったが、なぜ英語の勉強が好きになったのか今までより深く理解できたように思う。
単語や文法のつめこみといった味気ない勉強法に代わる面白い勉強法を探るのにも、この本の内容を役立てることが出来たらいいなと思った。
語学が好きな人はまず読んで損はないはず。
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日本語と英語。
同じ概念を表すように見える言葉でも、違いがある。
そのことばの表す範ちゅうの違い・・・その違いがどこから来るのか・・・。
ことばの問題は、そのことばを母語とする人々の文化にもかかわる。
この本の中で言語学的に特に注目すべき点は、親族名詞の使用ルールをきちんと体系化したところ。
たとえば、「父」にあたる人は「息子」とは呼べないけれど、「息子」にあたる人は「お父さん」という呼び方をするとか。
そういう制限のことをキチンとまとめている。
日本語がいかに上下関係を意識した言語かっていうことが親族名詞を見ることでもわかる。
それがそのまま、日本人の思考を表してて、言語の面白さを再確認させられた本。
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レポート用に選んだ一冊。国語の模試や実際の入学試験にも使用されたことがあるらしく、的確な例えにおお、となります。全体的にわかりやすく説明されていて、学問系の本をあまり読まない私にはとても読みやすかったです。