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イルスの竪琴シリーズの第一作…だが、日本ではこれ以降を発売してない。挿絵を山岸涼子が書いちゃったりなんかして、続ける気はあったんだろうな〜とぼんやり思う。
額に三つの星を持って生まれた地方の領主モルガン。しかし、彼は故郷で一生を終えるには好奇心が強すぎ、また賢すぎた。
知性と宿命が引き起こす壮大なドラマ。
マキリップでは一番好きだ。(なんせ滅びた古代都市が出てくるし)
誰か続きを翻訳してください!
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三部作の1巻目
逃げ回る主人公と、導き手であり、裏切り者であり、それ以上の存在である竪琴弾きが見もの。
山岸涼子表紙・口絵
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一行一行じっくり読んでいきたい雰囲気のある本だった。静かで格調高いファンタジー世界。女性特有?の清潔感もただよっている。世界の謎に立ち向かうという、まあ王道のストーリーだけど、その謎を追う主人公の造形が良い。どうして自分がそんな危険な旅に出なければいけないのかと悩み、そんな重要なことに関わらない普通の人間であることを望む。でも、どうしたって普通であれないことに自分自身が気付いてしまっていることでの懊悩がよく描かれている。「もう昔の自分、生活に戻れない」という恐怖、切なさがあふれている。作者の言葉の道具じゃなくて、本当に生きてるキャラクターを作ってくれていると思う。
世界の謎はほとんど解明されてないので、二作目以降どんな設定がおるのか非常に楽しみです。
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主人公は若き領主のモルゴン。田舎育ちで責任感が強いようだが頑固者。まぁ突然「運命」を押し付けられたのだからもっともなこと。
あまり明るいシーンはない。モルゴンも始終嫌がりながら旅をしているし。しかしモルゴンの周囲には運命なのか誰の意思なのか、殺されかけたり次々と不思議な出来事が起こり、歩む道は故郷から遠ざかっていく。
まだ3巻のうち1巻なので、謎はあまり明かされず、宙ぶらりんの状態で終わる。
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イルスの竪琴3部作の1。
ヘド国の若き領主モルゴンは、両親の事故死で王位を継いでまだ1年足らず。
誰にも言わずに塔へ趣き、何世紀にも渡って人々の命を奪ってきた謎かけを解くことに成功する。
500年幽閉されている古代の大公ペヴンが護ってきた古代の王冠を手に入れていた。
大学で親友だったアン国の王子ルードに会った所、王冠を手にした者はアン国の王女を妻に出来ると知る。
ルードの妹のレーデルルはアン国で2番目に美しいと称される姫で、モルゴンも強い印象を受けていた。
豊かなアン国と貧しい農業国ヘドは比べものにならないのだが。
モルゴンはアン国へと旅立つ。「偉大なる者」に仕える竪琴師デスと同行するが、なぜか乗組員はかき消え、舟は難破…
浜辺に流れ着いたときには記憶を失っていた。
イムリス王国の跡継ぎだが隠棲していたアストリンに助けられ、共に王宮に出向く。
そこでは、5年前にアストリンの兄である王の婚約者が不審な入れ替わりを遂げ、それを指摘したアストリンは王に理解されずに宮殿を出ていたのだ。
モルゴンは誰にも弾くことが出来ない見事な細工の竪琴を見て近づき、それを弾く。それは古代の魔法使いで竪琴弾きでもあったイルスが作ったという「イルスの竪琴」だった。
三つの星のしるしは、モルゴンの額にあるのと同じもの。
姿を変える者との不吉な出会い。
王妃は正体を現して行方不明となる。
星を帯びし者スターベアラーと呼ばれるようになるモルゴン。
ヘドの領国支配者としての責任をまっとうしたいと単身帰国しようとするが…
次々に訪れる国で、秘密を少しずつ解き明かしていくモルゴン。
雪山でヴェスタという獣に変身して群れと共に走るなど、美しいシーンもいっぱい。ヴェスタは大角羊かカモシカを理想化したような真っ白で金色の蹄と紫の瞳を持った鹿。
エポックメイキング的な作品だったと記憶しています。
山岸さんの表紙や中のイラストもムードがあります。
絶版ですが、ぜひ復刻して欲しいものです。
ずいぶん前に読んだので、具体的には忘れてしまったので、改めて読んでいます。