紙の本
ことばって何?
2005/10/18 15:12
12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まざあぐうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ことばには いつも きもちが かくれている。」
ことばって何?と問われた時、どう答えるだろうか。
今の自分にぴったりの答えが、見つかった。
『にほんご』という本の中の一節だ。
「けれど きもちが あんまり はげしくなると
ひとは それを ことばに できなくなることもある。
わらったり ないたり、
ひとりぼっちで だまりこんだり、
ぼうりょくを ふるったり・・・・
そんなとき、ことばは こころのおくふかく かくれてい る。」と続く。
ことばの中に気持ち(心)が隠れていて、心の奥深くにことばが隠れているという哲学的な言葉観にはっとさせられた。
『にほんご』は、1979年の初版から読み継がれていることばの本のベストセラー。安野光雅、大岡信、谷川俊太郎、松居直によって、自由に、独創的に構想された、文部科学省の学習指導要領にとらわれない小学校1年生の国語教科書である。
「ことばは からだの なかから わいてくる。」と言う一節も心に響く。
小学1年生と言えば、ことばを体系的に学び始める時期だ。初めて論理的にことばに触れる子ども達に向かって、ことばは頭ではなくて、体の中からわいてくるという。
ことばの豊かさを求めるならば、豊かな体験を求めよというメッセージだろう。
「にほんご」という題名でありながら、世界各地のことばを紹介している。
ことばが意味伝達、感情表出の一つの手段であることを告げながら、ナンセンスやリズム、そして、ことばあそびの大切さを伝えている。
ことばを通して人間のあり方を考えることや人間関係を築くことの大切さをさり気なく伝えている。
また、点字の紹介も丁寧だ。
私たちが生きているのと同じようにことばも生きている。
だから、ことばには体と心と全てをかけて向かわなくてはならない。ことばは人間が生きていく上で、とても大切なものなのだ。
そんなことを楽しく、分かりやすく教えてくれる一冊。谷川俊太郎氏による文章も安野光雅氏による挿絵も美しい。
小学校1年生の教科書として用いるならば、先生と生徒の関係性が大きく問われるだろう。教える側の人間性が深く問われるだろう。その問いが教える側の大人に成熟を促すのではないだろうか。
言語教育関係者のみならず、「母語」について、「ことば」について考える時にお勧めの一冊。
紙の本
大人にも
2016/03/19 23:52
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投稿者:ばななに - この投稿者のレビュー一覧を見る
字がよめるようになったこどもと一緒に読みたいと
思って購入。
谷川俊太郎さんや松居直さんといったことばを大切に
されて、つかうことができる方たちが編集されているので
安心できます。
こうした本が教科書として利用されたらいいのにな、
と思います。
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詳しくはあとで追記
小学校に上がる時に確か親がかってくれたのだと思う
この本がなければ今の私はないと思っています
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この本を小1の頃に読んでいたら私の人生ちょっと変わってたかも・・・そう思える1冊。日本語をここまで大切にしている教科書はない。
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ことばについて改めて考えさせられる素敵な本だと思います。レイアウトとか装丁だとかもう、うっとりしてしまいます。かわいい。
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自分の国語好き、言葉好きの原点になった本。福音館が提案するにほんごの教科書です。言葉遊びや短い話、いろいろ盛りだくさんで、絵もきれい。小学生の頃、何度も何度も読んでいました。
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本棚を漁っていたら出て来た懐かしい本。
小さい頃に何度も読み返すくらい好きだった一冊。
(安野光雅は「旅の絵本」もよく眺めてた記憶がある)
改めて読んでみたら、「日本語」についてだけでなく
「ことば」の大切さについて真剣に書いてあったので驚いた。
「じぶんの きもちが、 しぜんに ことばになれば、
そのことばは いきいきする」
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幼稚園児(ちなみに年少児です)には少々難しいかな?と思いつつ、良書との紹介があったので借りてみた。そしたら、どっこい!自らすすんで読みふけっている。すべて「ひらがな」で書かれていることもあるのでしょうが、イラストが入っていたり、表があったり、子どもの興味を引くような書き方がされていて作りも非常に面白いと思いました。さすがはン十年のベストセラー。大人もきちんと読まねばなぁと思った一冊でした。
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文科省の学習指導要領にとらわれない小学1年生のための国語教科書を想定して作られた本書とのこと。これでお父さんお母さんたちが自分の子どもたちの国語教育をやったらどうなるか? きっと、国が変わるような気がするけどなあ……。
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子どもの頃に読んでとても面白かった記憶がありました。
今、子どもに毎晩読み聞かせているのですが、うーむ深い!!そして挿絵の入りかたがすばらしい!
言葉に出して読んでみると、そして大人になって読んでみると、その言葉の美しさに驚かされます。
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日本語の学習だけでなく、道徳的な話題に触れたり、外国語の存在にも触れ、子供の世界がぐっと広がる1冊になっている。30年も昔に発行された本なので、写真や表現に多少の古臭さはあるものの、現在も十分通用する、通用するというより、現在にもこんな素晴らしい日本語の本はないといっても過言ではないほど、多くの人に知ってほしい本だ。
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「お、また『にほんごブーム』に便乗した本が出たな」そう思って手に取ったこの本。発行日を見てびっくり。なんと、1979年初版発行なんです。そして、この編集の、錚々たるメンバーをご覧下さい。大変な失礼を致しました。この場を借りて深くお詫び申し上げます。
さて、この「にほんご」、私案の「小学校一年国語教科書」なんだそうです。似たような発想が巷に溢れているきょうこのごろ、このような素晴らしい本が、30年も前に出されていたなんて、驚きです。179ページものボリュームがある本で、内容は、是非是非是非是非、日本語を初めて勉強する一年生に伝えたい内容ばかり。イラストも素敵で、是非一冊手元に置いて、時々読み返したい良い本です。
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日本語の美しさを再認識するのによい本。
子供に日本語を教えるのにも役立つ。
谷川が、日本語に対して、前向きなところが気に入った。
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ひとの「おはよう」と
おうむの「おはよう」は
おんなじかな?
ちがうかな?
挨拶から始まって、世界、文字、気持ち、お話しと「ことば」が広がっていく。
挿絵が可愛い。安野さんの絵が文章にぴったり。
「ことばには いつも きもちが かくれている。」
ことばの深さがぎゅーっと詰まっていて、チビちゃんたちに読ませたい。
ことばともじ
もじときろく
きろくとふうけい
ふうけいとひと
ひとときもち
きもちとことば
この本を読むといろんなことが全部つながってるってことがじんわりしみ込んでくる。
素晴らしい1冊。
「オウムと人のおはようは違う!違うんだから!」(M6)
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娘と日本語の勉強を楽しみたくて買いました。文章も挿絵も美しく、想像通り楽しい本で。娘が3歳の頃からページをめくり始めました。色々脱線して楽しいあそびを考える案をくれています。ちょうどチェンマイの日本語を勉強させたいお母さん同士で協同して運営している日本語教室で漢字の勉強を始めるので、参考にしています。