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ニヤリと笑ってしまうと同時に、少しだけ怖くなる。奇才ロアルドダールならでは。彼の書く児童書も、是非一度読んでみてください。コミカルとシニカルが綯い交ぜになって、面白すぎる。
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その夜、ある家の晩餐の席で一つの賭けがなされた。美食家を自認する客の一人が、食卓に出た珍しい葡萄酒の銘柄を判定できると言いだしたのだ。賭け金はなんと邸宅と当主の令嬢――絶大な自信を持つ当主はその賭けに同意したが……幻想とユーモアと恐怖をちりばめた奇妙な味の短篇を得意とする鬼才ダールが、賭博に打ちこむ人間の心の恐ろしさと人間の想像力の恐ろしさをテーマに描いた珠玉の15篇を収める代表的短篇集。
(05/02/21)
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大人になって、作者が「チョコレート工場の秘密」のロアルド・ダールと知り、びっくりした。そして彼の孫はモデルのソフィー・ダールだって…。これまでの人生で、3回もこの作者の意外性にびっくりした。
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所有しているワインの貯蔵所が自慢の男と、ワインききの美食家の対決『味』。
自分の身体を賭けて、ギャンブルをする『南から来た男』。
高名な画家が若い頃に描いた背中の絵を後生大事に持っている男と、それを買い取ろうとする人間達の『皮膚』。
等々、15の珠玉の短編が納められています。
まあ、随分前に読んだ本なのだけど、ちょっと思い出したので読んでみました。
好きだったんですよ、この本。
ブラックも、ミステリも、ギャンブルもある。
ちょっと変わった物語を読みたい時にうってつけ。
自分を嗤った女に復讐する、自分を捨てた亭主を殴りつける、小説界を乗っ取ってみる、賭けに当たるようにタイミングを作ってみる・・・すべて日常に起こりうる空想。
あなたも私も、この中の誰かに似ていたりしませんか?
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海外の作家があまり得意でない私もこれは読めます。人の本質やあまりきれいでない一面を短編でさらっと見せてくれます。
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さすが、ダールは本棚に入れている人も多いですね。「海の中へ」の結末その後が気になる!「わが愛しき妻よ、鳩よ」に出てくるのがスネープさん。ハリー・ポッターを想像してしまいました。
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だんなを殺した凶器である肉を、事情聴取する刑事たちに調理して食べさせ証拠隠滅を図る妻。ちょっとした皮肉がきいたピリ辛短編集。
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当時ほのかにステキだなと思った女性にすすめられた本。動機はいたって不純。
この本のタイトルがあなたに似た人ってところが最高の皮肉。
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短編集です。
以前同じ作者さんの「チャーリーとチョコレート工場」を紹介しましたが、これは大人向け。
全体に流れる雰囲気は「世にも奇妙な物語」と「古畑任三郎」を足してニで割ったような感じ。
どのお話も、不思議で奇怪な雰囲気が漂っていて、中には背中がぞっとするような怖いものもあります。最後の最後に、「あれっ」「あらっ」という感あり。
ブラックユーモアというのか、この作者さんのセンスってすごいなって思います。
タイトルは「あなたに似た人」だけど、タイトルと同名のお話はありません。
解説によると、「あなたがたの中にも、こういったところがあるんじゃありませんか」と問いかける、つまり、
「あなたがたに似たひとたちの話をあつめた本」ということらしいです。
少しご紹介。
−おとなしい兇器−
夫の帰りを待つ妻。おなかには6ヶ月になる赤ちゃん。
「よりによってこんなときにこんな話を持ち出すのも・・・」といいながら夫が打ち明け話を切り出す。でも最後だからと食事の用意をしたいという妻。
心の中では夫に恨みを抱いている妻は、冷凍肉の塊で夫を一撃する。
警察が駆けつけるが、兇器は見つからない。
そんな警察に妻は夫に出すはずだった料理をふるまう。オーブンで焼いた羊肉。
舌鼓をうつ警官たちは、兇器について語る。
「(兇器は)この家の近くにあるにちがいないのさ」
「ああ、きっと俺たちの目と鼻のさきにあるだろうぜ・・・」
妻は声を殺してクスクス笑い出した。
−皮膚−
有名な画家にその昔刺青をかいてもらった男。
それを自慢したくて見知らぬ男に背中を見せる。
ホテルを経営するというその男は、その刺青は非常に価値があるから、自分のホテルに住んでほしいと言う。
ただ刺青を見せるだけで大金を手にできると思った刺青男はその話にのるのだが・・・。
おそろしい結末が待っています。。
このほかに、「味」「南から来た男」「兵隊」「わがいとしき妻よ、わが鳩よ」「海の中へ」「韋駄天のフォックスリイ」「毒」「お願い」「首」「音響捕獲機」「告別」「偉大なる自動文章製造機」「クロウドの犬」の15編。
自分にもこんなことがあるかもしれない・・??
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【南から来た男】―短篇。
ジャマイカのホテルにて。白いスーツの訛りのある小男と米軍青年の賭け。小男の「キャディラック」と青年の「左手小指」。レフェリーをまかされる主人公の視点で描かれる。緊迫感は味わえるが、痛そうな話は個人的に苦手だ。この小男みたいな人はたくさんいそうである。(2008.12)
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「チャーリーとチョコレート工場」の作者、ロアルド・ダールのショートショート。
ブラック過ぎる。
シニカルすぎる
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「チョコレート工場の秘密」で知ったロアルド・ダール。児童文学の作家だと思っていましたが、たまたまこの本を見かけタイトルに引かれて購入。
結末にちょっとぞっとしますが、なんともいえない奇妙な世界が面白かったです。
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チャーリーとチョコレート工場の作者R.ダールのショートショート集。
原題「SOMEONE LIKE YOU」
「この人に賭けるものは何も残ってない」というセリフと衝撃のラスト(【南から来た男】)
30年近く前、米ドラマで観た映像は少年時代の脳裏にこびりつくほどショックだった。
奇妙な話がお好きならお勧めです。
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どの作品もちょっと皮肉な味わいがあって、おもしろい。
そこから人間という存在のおかしみだったり、滑稽な姿だったり、ある種の恐ろしさが立ち上がっている様が心に響く。
個人的には『海の中へ』がお気に入り。
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○2010/01/24
皮肉たまんねえ。告別とか。というか全体的に。
読みにくい、伝わりにくい、分かりにくい、とぐだぐだ読みつつも後にに進むにつれて楽しくなってきて、最後の最後にニヤァ、と。こういうのはいいな…性格悪い人というか、こういう話がさらっと書けてしまう人になりたい(笑)
でもやっぱり訳文は読みにくい…これが古いというのもあって。言い回しが曖昧に遠まわしすぎるのがなぁ。忠実に話を伝えようとするから余計に日本語が成立しなくなるってのが悔しい。
翻訳ものを読むたびに、原著で読んでみたいなぁ、どうやって表現されて、それを感じられるのかなぁとすごく思う。