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多数の人を短期間や少数の人を長期間騙すことはできても、多数の人をいつまでも騙すことはできない。
リンカーンは、
奴隷解放をしたかったわけではなく
アメリカという国を自由にすることを大目的として捉えていた。
奴隷解放というのは、そのための手段だった。
物事を俯瞰して、
常に大目的を見失わず奴隷解放を達成していくリンカーンの様。
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231009046
いろいろ説はあり意見もあり、真実もあるのだろうが、私はリンカーンは奴隷解放を信念としてやり遂げるつもりだったと思っている。
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図書館で借りた。
リンカーンとはもちろん、アメリカ合衆国第16代大統領のエイブラハム・リンカーンのことである。奴隷解放の父と呼ばれたり、南北戦争を発生させ、勝利した大統領だ。
本書はリンカーンの自叙伝からはじまり、大統領になる以前からの議会での演説や、書簡などが20以上まとめて収録されている。
本文はすべて翻訳された日本語だが、所々にカタカナで元の単語が書いており、気遣った翻訳がなされている。例えば、『議会は奴隷制度を禁止しても「よい(メイ)」のでしょうか。奴隷制度を保護しなくては「ならない(マスト)」のでしょうか。憲法にはとくに規定されていません。』といった具合だ。確かに政治演説では大事なポイントになりそうだ。
読んでみて、「政治とは」「政治とリアリズム」を感じさせた。奴隷解放で知られているが、何もお花畑的な「奴隷は今すぐ皆解放せよ」とは言っていない。現実路線で、どうすればより良くなるかを考えられていたんだと思った。その上で、駆け引きのように演説を組み込んでいる。
「奴隷解放の父として知られるが、一番インディアンを殺した極悪人だ」なんて評価も聞く。ここではそれがどうかの論評は控えるが、理想論ではなく現実論で走った政治家の一人なんだろうと思った。
非常に現在も参考になる。理想論なお花畑でもいけないし、べき論をただただ一方的に訴えても仕方がない。論じ、より良い皆の解決策を導く、これが史上最高の大統領と呼ばれてるゆえんかと思いました。