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H・Mシリーズ
H・Mに挑戦しプールに飛び込んだマニングが消え、翌日墓場で重傷をおって発見される。プールに残された紙とバルコニーの電気椅子の謎。マニングが駆け落ちしようとしていた女性の正体。マニングにかけられた横領容疑。
市川図書館
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多くの人が見ている前でプールに飛び込んだひとりの男が、それっきり上がってこない。そのうち着衣が浮いてくる。水を抜いてもだれもいない。男はどこへ消えたのか。とびっきりの謎である。この謎を中心に物語は展開する。他にも要素はあるけど、なんでこんなことが可能なのかって興味だけで、とにかく一冊読まされてしまった。作者もそこのところは承知なようで、後半に入っていくと、やっと説明がある、と思ったところで新しい展開があり、もう説明が聞けるだろう、と思ったところで意外な事実がわかったりで、もう確信犯的にじりじりさせられて、気がついたら最後まで読み終えてしまっていた。
タイトルはちょっと不気味だけど、全体としてはユーモアのあふれた、気持ちのいい物語である。もちろんミステリだから、そうそう気持ちがいいとばかりは言えないし、わりあい深刻なものを含んでいるんだけど、探偵役のキャラクターが何とも楽しくて、ゆったりとした気持ちで読んでいくことができる。もちろん、なかなか解けてくれない謎にはいらだつのだけど。
というわけで、やっぱりこの作者はすごいストーリーテラーなんだなとあらためて実感したのだった。
2004/8/17
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この作品はH・M卿の苦悩を
うかがい知ることのできる
貴重な作品でもあります。
また富豪の消失が結構
凝ったつくりなんですもの。
ちなみにこの作品は
犯人は構成上、
そらされるようになっていて
わかりづらくされています。
でも結構その犯人、
普通に見えて鬼畜ですよ?
あくまでも金でしたからね。
しかし、まだ
H・M卿はまともな登場を
してくれませんなぁ。