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紙の本
戦後日本政治史の概略を掴めるシリーズその三
2016/02/16 19:29
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投稿者:塩漬屋稼業 - この投稿者のレビュー一覧を見る
佐藤栄作が政権に執着する。
三選で引退か四選出馬か。
その背後で後継総裁の座を巡り駆け引きが始まる。
佐藤派内部の田中角栄対福田赳夫の対立。
佐藤は彼自身と同じ高学歴官僚系の福田を後継にしたい。
禅譲を期待する福田は、佐藤のイエスマンとして行動を起こさない。
佐藤は総理の座に執着し四選する。
長すぎる佐藤政権への倦怠感から批判が高まり、反佐藤ムードが反福田へ繋がっていく。
派閥の領袖である佐藤の思惑を超えて、田中角栄が総裁になる。
沖縄返還を巡る自民党と野党の対立。
野党が沖縄返還協定の十一月二十日採決に固執する。
「[…]、社会党の楯兼次郎国対委員長は、「十九日にわが党と総評とで、反対の統一行動を起こす予定だ。それ以前の強行採決は、絶対に許さない」と強調していた」。
それはなぜか?
「[…]、ことさら「十九日」という日に、アクセントをおいたことは、「それ以降二十日の強行採決ならば、致しかたない」という、一種の暗黙の諒解といえた。
社会党にしたところで、「沖縄返還協定反対」を打ち出したながら、「それでは、沖縄が祖国復帰できなくてもよいのか」と責められれば、そうだとはいえない弱点がある。
政府与党が強行採決してくれたほうが、メンツを保ちながら、体をかわせる。それで、二十日まで審議してくれればよいと、裏では承知していたのだ」(p.194-5)。
保革対立のデキレース。
ことは政策の対立ではなく、利害対立なのだ。
利益の分捕り合戦としての政治。
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