紙の本
個性と自由
2008/07/04 17:03
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hachi - この投稿者のレビュー一覧を見る
母が持っていたので、何の気なしに読んでみた。
いわさきちひろ氏の子供の絵が、とても可愛らしい。
有名な本なので、本をあまり読まない人でも
もしかしたら知っているかもしれないが、黒柳徹子氏の
幼少期のことが書かれている。
主人公のトットちゃんとは、もちろんその黒柳氏のことだ。
小学校を退学になったトットちゃんが来たのは、
トモエ学園という不思議な学校。
校舎は電車で、生徒や授業風景も他の学校とは
一風違っている。
しかしこのトモエ学園の中で、一番変わっている、
というのは校長先生ではないだろうか。
子供の何気ない話を4時間も聞いてあげたり、
普通の大人が手を出しそうな場面でも、あえて
手をださず、自分で最後までやらせてみたり、
自信のない子に自信を持たせようと、その子の
見ていない場所で、こっそり細工をしてみたりする。
その姿は本当に子供が好きで、子供達を伸び伸びと
教育したいと思う、彼の信念が伝わってくる。
授業時は席は自由だし、放課後は長時間残って
遊んでも良い、だけど普通の学校で教わるような歌は
教えないし、図書室で騒いでも怒られない。
こんなことを聞くと、どんな「とんでも学校」だよ。
といわれそうだが、そこには他の学校にはない
本物の自由がいる。
私もトモエ学園までとは言えなくとも、かなり自由な
学校で伸び伸びとしてきたので、多くの、主に都会の
学校のことについてはよく知らないが、現在の教育は
「ゆとり」という言葉だけで飾って、実は雁字搦めの
教育を行っているのではないだろうか。
個性のある子は「変な子」と見られ、「それは違う」と
矯正されて、大人になっていくのではなうだろうか。
近年、若者の犯罪、それも人の命を奪うようなものが
増えてきている。それは自由のない教育で育った
子供達の、成れの果てではないだろうか。
本書を読んで、本当の自由について考えさせられた。
紙の本
有名な書籍
2024/04/28 18:27
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投稿者:レオ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「続」と異なり、文字の大きさが小さいこと、トットちゃんの母や登場人物がその時感じていたことを、後付けでフォローしてある点が挙げられます。
ちひろさんの挿絵はほっこりさせられます。
紙の本
勉強よりも大事なこと
2001/07/25 14:16
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投稿者:梅子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在もテレビで活躍されている黒柳徹子さんの幼少の頃のお話です。作中に出てくる「トモエ学園」で起こる様々な出来事は、今の社会ではどこかに忘れ去られてしまっている「勉強よりももっと大事なこと」を気付かせてくれます。色々な事に好奇心を持つこと、何でもまず自分で考えること、友達を大切にすること…。子供が子供らしく素直にのびのびと学べるトモエ学園は理想の学校のように思えます。「本当の教育とは何か?」という事を考えさせてくれる一冊です。
紙の本
この子ども時代あっていまのあの人がある
2001/01/28 12:42
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投稿者:つる - この投稿者のレビュー一覧を見る
私がこの本を初めて読んだのは小学生の頃だったと思う。母が買ってきて感動して私に勧めたのだった。その頃にはもうこの本はベストセラーになっていたと思う。タマネギおばさんの本かぁ、位の気持ちで読み始めたが私はすぐに夢中になってしまった。バスを改造した教室やすてきな校長先生や、優しいご両親、賢そうな犬、全てがうらやましかった。そしてなによりもトットちゃんの生き生きして天衣無縫なこと。トットちゃんの性格すらもうらやましかった。
私は今講師という仕事をしているが、トットちゃんの受けたような教育がすこしでも増えればいいと思う。この子ども時代があって、ユニセフ親善大使にえらばれちゃうようなすてきな人になれたのだと思う。
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おもしろかった。トモエはすごくいい学校だとおもう。この本のほのぼのした雰囲気が好き。トットちゃんかわいい。黒柳徹子さんが小さい頃こんな個性的な子供だったなんておどろき
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え。読んだ事無い人いるの?と驚く程自分的にめっそポピュラー。病気の人が噛むと苦くなる木の皮のエピソードが一番好き。
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私が小学校の頃に読んで、えらく感動したのだが、大人になってから読んだらもっと感動してしまった。
トットちゃんの周りには子供の気持ちを本当の意味で考えてあげられる優しい大人がたくさんいたんだなあと思うと、すごく黒柳さんがうらやましい。
なかなか今の教育者にはこういう小林先生みたいな素晴らしい先生はいないなあ。。。
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ずっと昔に読んだことがあるけれど、忘れてしまってるなあと思っていた本。実家に帰った時(2006年6月)に読んでみた。実家にあったのは亡くなった祖母が買った1982年6月の第52刷版のもの。
読み直してびっくりした。断片的にではあるけれど、かなりはっきりとした記憶で覚えていたことがたくさんあったのだ。忘れていたことを明確に思い出したような気持ちでいっぱいになった。「海のものと山のもの」「もどしとけよ」は、近所の商店でデンブを買ってもらった時のことや、昔汲み取り式だった頃の家の汲み取り口付近をイメージして読んでたことも思い出した。「畠の先生」も「トドロキケイコクハンゴウスイサン」は言葉を読んで昔強く印象に残っていたなあと思い出した。
今回ふと思ったのだけれど、この物語のトットちゃんは小学1年生で最初に入学した学校を退学になり、物語の舞台になったトモエ学園に転校し、それはそれは素晴らしい楽しい毎日を送っていた。私は最初に入学した小学校を3日行っただけで新しい学校に転校して、(親の転勤が決まった時期と、小学校の入学手続き上の事務的な処理の事情だったそうだ)その学校でとても楽しく過ごした。小さな頃の私がいつトットちゃんを読んだのかは全然覚えていないけれど、小1で新しい学校に行く、という珍しい経験を私もしている、トットちゃんと一緒だ!と、当時は全く気がつかなかったけど、心のどこかで感じ取っていたのかもしれない、だから覚えていることも多いのかなあと思った。
今は私も大人になり、トットちゃんではなく、先生や親に近い世代になった。「ママは、『何々をしなさい』とかは、決していわなかったけど、トットちゃんが『何々をしたい』というと『いいわよ』といって、別に、いろいろ聞かずに、子供では出来ない手つづきといった事を、かわりにやってくれる」ような母親になれるだろうか。あとがきで触れられてるように、退学になったことや次の学校でもダメだったら「どうするの!」なんて言ってしまうような大人になってしまいそうではないだろうか?プールは裸で、と聞いて、その根底にある目的や願いを理解できるだろうか?
「こんなに長い時間、自分の話を聞いてくれた人はいなかった」「その長い時間のあいだ、一度だってあくびをしたり、退屈そうにしないで、トットちゃんが話してるのと同じように、身をのり出して、一生懸命、聞いてくれた」校長先生のような姿勢で子供と向かい合えるだろうか(小1の子供の4時間の話という迫力すごさ)。高橋君が感じた「トモエに最初に行った日のこと」が分かるだろうか。
大人になっても先生の教えが残っていて、違った角度から見てこんなに深い意味があったのだと気付く。あの教えがあったから今までの自分がある。そんな先生や学校に出会えたら幸福だなあと改めて思う。
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小学生くらいの頃から我が家の本棚にあった古株さんです。
黒柳徹子よりもトットちゃんを先に知っていて、黒柳徹子とトットちゃんが結びついたときの衝撃が大きかったのを覚えています。
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黒柳徹子が自身の幼少期を綴った自伝です。小学校1年生にして学校側から退学を勧められるという衝撃的なエピソードに始まり、転校先のトモエ学園でのびのびと成長していくトットちゃんの様子には目が離せません。個性とは何なのか、教育とは何なのか、生きることとは何なのか、小さなトットちゃんが目の当たりにする様々な出来事を通じて、自由の本質を考えさせられます。読みやすい言葉遣いと、いわさきちひろの優しい挿絵がとてもマッチしている素敵な1冊です。
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小学生のころ、母親が寝る前に少しずつ読み聞かせてくれました。
戦争のこと、大切な友達との別れなど、子供心に深く刻み込まれました。読んでもらった当時、トットちゃんと同じ小学生だったから、より印象が強かったんだと思います。
自分の子供にも、同じように読んであげたい1冊。
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図書館。
新型インフルにかかって外出できず、娘に頼んで借りてきてもらった。
子どものときは「もどしとけよ」とか面白おかしく読んでいたけど
今読むと涙が止まりません。
自分が読んだ後、子どもと一緒に読んでいます。
まだ「海のものと山のもの」まで。
娘が毎晩楽しみにしてくれていてちょっとうれしい。
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小学生のときに読んでよかったなと思う一冊。
新聞紙が置いてあったら迷わず助走をつけて、飛び込んだら肥溜めだったりしちゃうおてんばな女の子のお話。
信号待ちのときに「よーい、ドン」の「よーい」のポーズをするの、まねしたら、知らないおばさんに怒られました。
そんなトットちゃんが3ヶ月で小学校を退学になって入ったトモエ学園。子ども心に、こんなに素晴らしい学校があるのかと感じるものがありました。
子どものうちに、自分らしく、楽しく、元気に、ということ、世の中には素敵な人がいるよ、ということ、知ることができた本だと思います。
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<内容>「きみは、ほんとうは、いい子なんだよ!」。小林宗作先生は、トットちゃんを見かけると、いつもそういつた。「そうです。私は、いい子です!」
そのたびにトットちゃんは、ニッコリして、とびはねながら答えた。――トモエ学園のユニークな教育とそこに学ぶ子供たちをいきいきと描いた感動の名作。
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誰もがトットちゃんのような小学校生活を送りたいと感じるだろう。誰もが感じることなのに、どうして実現不可能なんだろうか?そこには、大人が子供に抱くエゴが関係しているように思う。
文章は小説として褒められた書き方ではないのだが、話し言葉のような文章が、「トットちゃん」が小説を書いているような錯覚を覚えさせ、また、内容が稚拙な文章を上回っている。
特に、教育者は読むべき一冊だ。