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言志耄録を丸ごと収録。断じて耄碌では無い。
今回は訴訟に関する話など、
ケースごとの話が多くなっている。
そして最後は老人の心得の話になり、
それも養生の話ばかりになり、
体がきかなくなって云々になっていき、
ついに死に関する言葉になって締めくくる。
まるで一斎先生の遺言状のようである。
私はまだ若いのであまり参考に出来ないが、
老人になったらまた読み返してみようと思う。
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江戸時代には偉い人がたくさんいた。
学ぶべきところがきわめて多い。
学校でも教えるぐらいのことがあっていいと思う。
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これはね、もう読んでもらうしかない。解説云々の次元ではないです。
私は本書のシリーズから2つの要素を得ています。
1つは学ぶことへのモチベーション。
もう一つは実経験に照らし合わせ、具体的なシーンでの立ち振舞いのヒントです。
まずはビジネス云々は抜きにして(私は巷でよく見る「ビジネスに効く」的な売り方は大嫌いなので)、一斎がその言葉に込めた真意を理解すること。そののちにこれを仕事なり私生活なりにどう応用できるかを考えるとよいと思います。
あと何気に訳者の付記にキラッと光る解説や引用が含まれていて、得をした気分になれます。
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佐藤一斎
言志四録 1巻から3巻は 似たような言葉が繰り返される箴言集だが、最終巻 言志耋録(てつろく) は凄い。
80歳の佐藤一斎が 自らを戒め、人生を総括した名言の数々。西郷隆盛や吉田松陰の思想や生き方は 佐藤一斎の通過点や一部分にすぎないかも。
学は一なり(学問の道は一つである)で始まり、父母への感謝と 全うした生を自覚する ことで終わる。
佐藤一斎の幸福論
*過失を免れる方法は 物事を控えめに慎み深くする
*幸福を求める方法は 人に恵む、人に施しをする
*幸福を求める必要はない。禍さえなければ幸福なことになる
*名誉を希う必要はない。恥をかかなければ名誉なこととなる
*長生きを祈らなくていい。若死さえしなければ長生きしたことになる
*金持でなくていい。飢えなければ 富があることになる
言志録
核となる言葉は 数=天命、運命。基本思想は「人事をつくして天命を待つ」言志録の箴言の数々は 人事をつくす生き方を意味しているように捉えた。一番いい言葉は 地道。現代の意味と少し違うが、地道=人に対して敬い、自分に対しては つつしむ という意味らしい。
才は剣のごとし〜よく用いるれば身を衛るが、よく用いないと身を滅ぼす
自分を治めることと他人を治めることは同じである。自分を欺くことと他人を欺くことは同じである
士は独立自信を貴ぶ〜権力者に媚びたり、富貴者に付き従うな
言志後録
順境は春の如し〜あたかも春の日に花を見て遊ぶようなもの。逆境は冬の如し〜冬に閉じこもって雪を見るに等しい〜冬もいいものだ
言志晩録
67歳〜78歳までの文章
胸次虚明なれば、感応神速なり
*胸中が真空なら、誠の心が通じ、その感応は髪のように迅速である
*人の真空の部分が人を引きつける(欲がつまっている人は人を引きつけない)