投稿元:
レビューを見る
ファンタジーっていうのは、こういう綺麗な物語をそう呼ぶのではないかと、思うのですが。 「平たい地球シリーズ」
投稿元:
レビューを見る
タニス・リーの平たい地球シリーズ『闇の公子』を読む。本屋で昔出た二冊を一まとめにして復刻した『バイティング・サン』という本を見かけて、代表作を読んでみたいなぁと思ってとりあえずこれから読んでみた。主人公の名がイズァローン。『イズァローン物語』はここからとったのか?ファンタジーはよく神話や聖書の題材をモチーフにするが、よくある名前なのか。ファンタジーに詳しくないので分からない。数十年前の小説だが、ダークで美しい話であった。
投稿元:
レビューを見る
私の中で魔族がこれほど愛しい存在と感じられるのかと思う壮大なファンタジー、平たい地球シリーズの第一作。
このシリーズに描かれる闇の公子達はみな魅力あふれ、そしてどこか淋しい存在。
それを補うそれぞれの存在感と魅力がさらに物語へ引きこんで行く・・・。
この本と出会えてファンタジーの新たな一面を知った作品。
投稿元:
レビューを見る
さらにもう★★くらい点けたい。色彩豊かな夢物語の世界に遊ばせて貰うような心地よさ。人間界の時間では大きく隔たりのある出来事は、ひとつひとつのお話としても読めるし、Night's Masterを主人公とした大きなひとつの物語としても読める。Night's Masterアズュラーンの魅力にすっかりやられました。
投稿元:
レビューを見る
妖しくて残酷で非道で気まぐれで、しかし美しく魅力的な闇の世界のいきものたち。
幻想的という表現がふさわしい。これぞファンタジー!
素晴らしい世界観です。
投稿元:
レビューを見る
平たい地球シリーズが好き。
この人の話が好きというよりは浅羽さんの訳が好きなのかもしれないなあ…と時々思う。
投稿元:
レビューを見る
まだこのシリーズ「平たい地球シリーズ」は読み始めたばかりですが、
タニス・リーさんの作品の中で一番好きです。
残酷で美しい物語。ダークファンタジー好きならぜひ読んで見て下さい!
気まぐれで残酷な闇の公子アズュラーンが素敵すぎます。
投稿元:
レビューを見る
色とかのイメージを実に耽美に書く作家さんです。一時期端から読んでた時に、一番お気に入りだったのがこの一冊。
「魔王さま」的キャラとしては最高峰レベルです、当社比で(笑)。
投稿元:
レビューを見る
私が持ってるのは萩尾表紙Ver.です。
説明不要の耽美ファンタジーの巨匠、タニス・リーの代表作。
そして「平たい地球」シリーズの始まりでもある。
この人の色彩感覚はすごいです。
投稿元:
レビューを見る
た、たたた耽美!!!!!
逝去されたとのことでもう一度きちんと読んでみようと手にとってみました。
すごい面白かった。文章美しすぎ。みんな美形。訳者さん頑張った。すごい。
ただ美!美!と連発されるのは苦しいものもあるなぁと思いつつ。
人間を手慰みにいたぶりながら、でも人間なしでは生きられぬ闇の公子がいとおしい。もえ。
久美沙織さんのドラクエノベライズがこんな感じだったな。ものすごい影響受けてるな、と笑った。
投稿元:
レビューを見る
この作品を訳者は「千夜一夜物語」と後書きで称しているが、まさにその通りである。エシュヴァの女達が霞の如く語るようにこの物語も織り成されていく。とにかく美しい物語である。文章にしても内容にしても。
まず、文章が素晴らしい。擬古文体とでもいうのだろうか。難解で格式ある文調だが、官能的で音楽的な響きのある美しさを持っている。そして、色彩の描写がとりわけ素晴らしい。一つの色を創るために複数の絵の具を混ぜるような、絵画に通じる美しさがある。読み手の想像を掻き立てながらも、非現実なまでの描写により、影絵のような輪郭の淡さと儚さを孕んでいるように感じた。
アズュラーンに関わる人々は、最後は悲惨な最期を迎えることになる。それが分かっているのに読むのをやめられない。読んでいて辛いのではなく、惹きつけられて仕方がないのだ。それよりもアズュラーンの狡智や叡智、美貌を眺めていたいと思わせる魅力があるのだ。
本作は複数の物語が連鎖的に続いていくのだが、一番好きな物語は「シザエルとドリザエム」の章である。アズュラーンによって分たれた一つの魂が、喪った片割れに出会う歓びは、ずっと眺めていたいくらいに美しい。表現するのが難しいのだが、シザエルとドリザエムは淋しいとか辛いとか人間的な感情で表現することができない。そういったものを超越した、魂が引き寄せられる程の何かーー本能とでも言うのだろうかーーに突き動かされる。淡々と物語は進むのだが、美しい色彩と描写のため、異国の絵巻を見るようである。完成された二人の魂は、アズュラーンをも見惚れさせるものだった。アズュラーンは人界に遊ぶが、時折思いもよらぬものにも出会う為、やはり人間を手放すことはできないのであろう。
そして、憎悪に覆われた地球を、紫水晶の神々でさえも見捨てた地球を、アズュラーンは見捨てることができなかった。人間なくして妖魔は生きていけない。妖魔として、人間を玩具の如きに思ってはいるが、離れられぬ強い愛がアズュラーンにはあったのだ。今まで気まぐれのような愛し方しかアズュラーンにはないと思っていたのだが、人間も神々も救おうとしない地球を唯一救えるような強い愛を持っているのだ。アズュラーンの永生を捨て去るまでの愛に胸を打たれた。胸に迫る、とはこう言うことかと思った。