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紙の本
アガサクリスティーの文学
2006/10/15 06:36
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る
クリスティーのマスターピース中のマスターピース。
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まず マザーグースから題材を採っていることだけで 格調ががらりと高くなる。実際 マザーグースは 残忍な詩集であることは 読んでみれば 一目瞭然だ。日本では 北原白秋が訳したものが角川文庫から出ている。
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次に トリックであるが これは もう皆さんご存知の通りである。クリスティーの場合には やはりトリックが独創的であることが クリスティーのクリスティー足るゆえんである。
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最後に 登場人物の「設計」の見事さである。各人の掘り下げがしっかりしており 上質の文学作品に仕立てあがっている点が素晴らしい。これがあるので 謎解き小説でありながら 何度も読んでしまう。犯人が分かっていても 繰り返し読める探偵小説は クリスティー以外には 中々無いものだ。
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