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がっつり読み応えありました。
植物に占領された地球。
細々と生き延びた人類。
ゆっくりと静かに衰退していく地球の物語。しんみり。
色彩豊かな印象の物語でした。
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太陽が膨張し、重力環境の大きく変化した地球。動物のほとんどが死滅し、代わりに植物達が栄華を極める世界。そしてそこで原始的な樹上生活を起こる矮小な人間。
本著はそんな独特の世界観の中で展開されていきます。
圧倒的とも言うべき植物の力強さついてが緻密に書かれた物語で、進化の多様性を含んだ描写には圧倒されるばかりです。
ただ設定としては悪くないのですが、大人たちの物語上の意義とかアミガサダケが言うほど知性的でなかったりとか。そういう物語の構造的部分が気にもなったり。特に大人たちの部分と鳥人についてはほとんどまるっと抜いても物語として成立するあたりがなんとも。
主人公にも共感を抱けませんでしたし、最後の結末もあまり腑に落ちていなかったり。
話としてのギミックは面白い反面、物語性は稀薄です。
ある意味、ドキュメンタリーに近いかもしれません。
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圧倒的創造力。
宮崎駿の世界をさらに進めたような混沌。
有り得ないように見えて説得力のある世界。
いたる箇所に着想が秘めていて,未知の領域に手を伸ばしたくなる。
物語を楽しむというよりは世界感を楽しむという類の作品だと感じた。
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年老いた太陽に片面を向けて巡る植物の王国、になった遠い遠い未来の地球を舞台にしたSF長編。
舞台の地球にはもう文明と呼べる文明がないので大部分はあんまりSFムードじゃないけど、緻密な舞台構築と宇宙にまで関わるギミック・ストーリーはやっぱり名作SFのそれです。
この本の売りはとにかく異質かつ迫力ある舞台・世界観の構築っぷり。現代の地球からじゃ想像もつかない生物ひしめく世界が凄まじいスケールで目の前に広がります。「世界観に圧倒される」って言うのかな。
ただし人間にとってはそれはもう過酷な世界なので読んでて怖いです。超怖いです。上手いだけに生々しさが怖すぎます。ゆったりのんびり穏やかな話を期待してタイトル買いしたんですがあわやトラウマです((
そんなこんなで好みの雰囲気とかけ離れてたのと、翻訳ものとしてもやや読みづらい文章+誤植の多さがちょっと気になったので星4つ。
でも、この路線が平気な人にはもう熱烈お勧めです。名作だよ!
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植物に支配された世界で細々と生きる人間たちの物語。
出てくる植物の名前が面白く翻訳されていて、どんな姿か思い描くのが楽しい作業。
いろいろわりきって読む必要性はあるかな・・
読みやすくはないですが、奥深い物語です。
何より表紙がすきなんだ((
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自分がいくら想像を巡らせたところでこの作者には到底敵わない。頭で全力で想像しながら読んだのでかなり疲れた。途中若干盛り下がったが最後の展開はすごかった。頑張って読む価値はある。
「時わたりは完全に知性の没却を必要とする。過去と現在と未来の認識をなくすには、無知に徹しなければならない。」 なるほどと思った。
カバーイラストが大好き。ずっと見ていても飽きない。富安健一郎さん、要チェック!
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自分で想像できること以上の内容のSF小説だった。途中まではなんとかがんばって想像してついていこうとしたけど、いかにも訳しましたみたいな文の影響もあってとても疲れるので途中で想像するのをやめた。途中で読むの止めようかと思った。ただ、こんな世界の話を書けるっていうのはすごい。
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図書館より。
翻訳本であり、想像力を必要とするので少し読みにくく感じるかもしれませんが、そうであってもこの圧倒的な世界観は一読の価値があると思います。
次々と現れる肉食植物や、新たな進化を遂げた生物や人間の描写は、作者の想像力に感服する事必至です!
ヒューゴー賞
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一気に最後まで読ませ、読んだ後その独特な世界観の余韻にもっともっと浸りたいと感じる超毒級の傑作。
植物の王国と化した地球で、現実には存在しない植物達をあれこれイメージしながら読むだけでその世界観にどっぷりはまることができる。
ストレスで精神的なパワーがダウンしてきているときに読むと、その圧倒的な世界観により現実逃避ができ、なおかつ元気づけられるところもある。
しばらくしたら、再度読み直したい作品。
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ヒューゴー賞受賞
昔からヒューゴー賞等の受賞作品と私はあわない傾向が強い。このヒューゴー賞を一言で言えばファン投票結果である。対するネビュラ賞は作家投票結果である。
アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイス、1960)、ファウンデーションシリーズ(アイザック・アシモフ、1966、1983)、神々自身(同、1973)、宇宙のランデヴー(アーサー・C・クラーク、1974)等ピッタリフィットもある。もっとも、アルジャーノンなんてのはネビュラとダブルクラウンなんだが。
逆に、リングワールド(ラリイ・ニーヴン、1971)、ハイペリオン(ダン・シモンズ、1990)等は、この地球の長い午後(ブライアン・W・オールディズ、1962)イマイチだった。
この辺は好みの世界だから、何とも言えないけれど、実は「ハリーポッターと炎のゴブレット」
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完全に、自分の想像力の外側の世界だった。
しかしまぁ、設定のみですね、面白かったのは。キャラクターに愛着がわかないのが、面白くなかった原因。せっかくの壮大な設定(鳥人間)が、後半で登場するけどまったく生かされてなかったり、動物はもうこれだけしかいない。と地の文で断言しておいて、小動物がちらほら出てきたり。気のせいか?読み間違いじゃないと思うけど、途中で飽きてたので、読みなおして確認する気にもなれず。
もし誰かがうまく漫画にしてくれたら、面白くなりそうな気がする。
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超温暖化の進んだ結果、植物が世界を支配するようになった地球の話。
多種多彩に進化しまくった植物を想像するだけで満腹になれる。空を翔る蜘蛛(状の植物)なんて想像力刺激されまくり。
グレンは粗暴で短絡的で、読んでいる間行動にひとっつも感情移入できなかった。けれど、彼が最後に選んだ道だけは、とても格好良かったし私も選ぶならそっちの道がいいと思った。
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日本ではとても人気のある作品ですが、でも、同時にとても読む人を選ぶ作品でもあります。選ばれる基準は、「世界観に浸り切って一冊読み通せる忍耐力があるか否か」。
この作品で描かれる世界観は本当に圧倒的かつワン・アンド・オンリーで、SFというより一昔前の幻想小説(ステープルドンとかね)とでも言った方が相応しいクラシカルな美学が感じられます。想像力の極北とも言うべきこのユニークさは、一度味わっておいて損はないと思います。が、SFを読む上でそれ以上の要素を作品に求める人には、この作品は全く不向きです。この作品には、魅力的な登場人物もスリリングな冒険も美しい科学考証もありません。登場人物は知能が低いが故にほとんど感情移入できませんし、ごく僅かに登場する知能の高い生き物は社会を形成するだけの個体数がいないために独りよがりの傲慢な暴君と化し、やっぱり感情移入できません。主人公のグレンは一応冒険めいた旅を続けますが、彼が主体的に問題を解決することはほとんどなく、周囲の環境に流されているうちに何となく冒険っぽくなっているだけで、手に汗握るハラハラドキドキのエンターテインメントを期待して読むと、かなりがっかりします。
最後の最後に、人類を含めた地球生物の存在意義と今後の進化を示唆するイメージが挿入されて、物語は幕を閉じます。ここで「壮大なSFだ!」とまとめることも可能ですが、鴨にはどうもそれまでのストーリー展開のメリハリのなさの方が印象に残ってしまい、取って付けたようなラストシーンに思えて仕方ありませんでした。ただし、SFは本当にいろんなスタンスでの物語展開が可能な文学ジャンルだと鴨は思っていますので、「世界観一発!」なこの作品も、SFとして当然アリだと評価します。
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地球上の生物ヒエラルキーが全てひっくり返り、巨大植物が地上を覆う未来。人間達は原始同然の姿で木の上に暮らし、巨大化した虫や凶暴な植物におびえて生きている。なんともグロテスクで、そら寒くなるSF。読み終わって、プランターにちんまり収まっている動かない花を見て「あ〜、平和でよかった」と安心してしまった。
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もともと人間は自然に適応できていないじゃないか。自然を駆逐していたように見えているが、実はその逆、侵略されている。しかも自然を完全の滅亡すると人類の種そのものが滅びてしまうため、それだけはできない。つまり人間は自然に依存しているわけだ。そのパワーバランスが狂うとこういうことが起こるのである。自然が人類を滅ぼすことはいつでもできる・・・これだけは絶対に忘れてはいけない事項であろう。残虐なるルールである、人間にとっては。