紙の本
“正しいもの”
2001/03/05 07:56
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投稿者:Kyowya - この投稿者のレビュー一覧を見る
深夜、逆回りをする観覧車から降りてきた男は少年になっていた。ただ、みんなに笑ってほしかった男はナイフを振り下ろした。作られた昼と夜のセットの中、男は佇む。
自分と違うものを、おかしいと思う。では、自分は正しいのか? “おかしい自分”が“正しいもの”を見てはいないか?
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ブラッドベリの短編集だけど、40年代に書かれただけあって、すでに古典的な雰囲気がある。詩的な文章は綺麗だし、内容はシニカル(笑)「ウは宇宙船のウ」にはいってる「みずうみ」がなぜか入っていたが、何度読んでも美しく切なく、恐い。
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ブラッドベリ初体験がこの短編集だった。
表題作よりも、「詩」という作品がすごく好き。
詩人は、風や匂いや花など、書いたものを文字の中に閉じ込めてしまう。そして詩集は売れに売れるが・・・。
リリカルだけどちょっと怖いファンタジー。
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久しぶりの再読。
創元推理文庫で出てる短編集と作品の重複はある。
ブラッドベリの若い頃の作品らしい。
後のもののように洗練されていないかもしれないけど、悪夢のような世界はここちよい。
(2009年05月19日読了)
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8/31 読了。
「黒い観覧車」は「何かが道をやってくる」のプロトタイプ的短編。メリーゴーランドのアイデアが素晴らしいことを再確認。「ダドリイ・ストーンのすばらしい死」のような話を売れっ子になりかけていた著者が書いていたのってどういう心境だったんだろう。
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この本を読んでいる時だけ、ふと暑さを忘れました(笑)
自分好みのダークな作品が揃っている短編集。
何度背筋がひやりとした事か。
「黒い観覧車」
乗る者を若返らせる観覧車。
ある日その仕組みに気付いた2人の少年は、
観覧車から降りてきた少年の後を付けるが…このオチ、素晴らしいね。
「刺青の男」
男は、老婆から未来に起こる出来事が描かれた刺青を彫ってもらう。
布と絆創膏で覆われた胸と背中に描かれていたものとは…
その絵を見た人々は、さぞやショックだっただろう。。。
「乙女」
たった2ページなのにこのインパクト!コワイ~。
「棺」
ある年をとった兄弟がいた。優秀な兄と、落ちこぼれの弟。
自分の死期を悟った兄は、持ち前の器用さを活かして自らの棺を作る。
兄の死後、その立派な棺に興味を持った弟は…
兄さんの悪意を感じるよ。
「戦争ごっこ」「バーン!おまえは死んだ!」
この2つ、連作になっているんですね。一番好きでした♪
幼い頃から戦争ごっこに夢中になっていた少年。
成長した彼は軍に入隊するが、彼の精神は少年の頃のままだった…
意外にも後味が良くて、ホロリときました。親友クンも素敵だね!
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この6月にブラッドベリさん、亡くなってしまいましたね。いつまでも、瑞々しい感覚を言葉にすることができる奇跡の人でした。黙祷。
この作品集は初期のころだけあって、センチメンタルなだけでなくダークな感じが強い幻想小説集です。こんな感じもいいな。
近づいてくる台風の風と雨音をBGMにしてしばしブラッドベリの世界に浸りました。
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初期の作品を集めた短編集で、かなり久しぶりに再読した。
思ったよりホラーでシニカルな作品が多いが、やはり詩的でせつなく、読むと頭に映像が浮かんでくるのはさすが。
ベストは「詩」「青い壜」「ダドリイ・ストーンのすばらしい死」「戦争ごっこ」など。
一番怖かったのは「遊園地」。
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表現は悪いが亡くなると手に入りやすくなる。
幻想的と評されるとはいえ全体的に後味が悪くなるラストが多い中
シュトルムの「みずうみ」にも負けない「みずうみ」
純粋な魂の奇蹟「戦争ごっこ」「バーン!お前は死んだ!」
たった2ページだが倒錯した愛を描く「乙女」お薦め
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SFというよりホラーだな…しかし時折幻想的でちょっぴり切なくなる綺麗な話が入っていて捨てがたい。これだから短編集は面白い。
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SFというよりはダークなファンタジーといった感じの短編集。
好きな世界観のものもあったり、そうでもなかったり。おもしろいのもあったりそうでもなかったりした。個人的には「青い壜」というSFタッチの作品が好きだと思った。読む人にとって壜の中身を色々想像できていい。