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吉川英治新人賞受賞の長編ミステリであり、伊集院大介初登場の作品。
伊集院は本当にいいなあと思いつつ、驚くべきは栗本薫の筆力。上手すぎだろというような美しくも妖しい、抑えた文体は横溝的舞台設定を説得力あるものにしている。
芸の厳しさをテーマにして、その道の業を妥協することなく書き切っている。
つか本当にうめえ…情景描写の美しさに何度もハッとさせられた。
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とにかく背景や人物設定がすごいな、とおもう。芸に対する思いみたいのもとても共感できるのだが、ちとせが細かすぎて理解する気力が続かなかった。トシだ…
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<ネタバレ有り>
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下巻。
智が由紀夫を連れて行かないでくれと泣くシーンと、智を警察からかばう友子に思わず泣いてしまった。友子はどうしようもない母親だけど、あの別世界の住人の中で一番人間らしい人だと思った。
この物語はミステリでもあり、芸という魔物に翻弄された人たちの壮絶な人間ドラマでもあるなと思いました。
ラストシーンは圧巻の筆力に鳥肌。今更ながらですが、すごい作家さんに出会えてよかった。勧めてくれたお友達に感謝。