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読書について 他二篇 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー303件

みんなの評価4.1

評価内訳

295 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

情報過多の現代に異彩を放つ一冊であるということ

2010/02/07 11:18

26人中、26人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 高校時代に読んだ本だ。30年ぶりに再読して驚愕した次第である。本書で著者は読書の害を説いている。理由としては二点だ

 一点目。著者は 悪書の多さを嘆いている。売文家が 金が名誉の為に 愚にもつかない本を書き散らかしていると断言している。この状況は そのまま情報過多の現在に通じる。著者の時代と違い、本以外にもTVやネットというマスメディアを手に入れた僕らは 更に情報の海に溺れている。その中で 正しい情報にどうやってアクセスすれば良いのか。それが死活的に重要な時代になった。情報の選別をきちんとできないでいると 結局 どこにも行けなくなる。著者が嘆いたのは160年前の話だが その嘆きに共感できるということには驚きを感じた。


 二点目。情報を選別し 正しい情報に辿り着いたとしても そこに第二の罠が有ると著者は言う。「読書は他人にものを考えてもらうことである」であるとか「まる一日を多読に費やす勤勉な人間は しだいに自分でものを考える力を失っていく」という警句は現代にしても新鮮だ。本を読むことで 何かを考えてしまった気になることを否定できる人は少ないと思う。


 本書はネット時代の現代になって 本当に精彩を放っている一冊だ。例えば 検索エンジンであるグーグル一つを上記にあてはめても十分考えるヒントがある。
 「検索」とは 良い情報を探すと定義すると 上記の一点目への解決策がグーグルの検索である。
 グーグルの検索結果が「良書」なのかどうかは分からないことは言うまでもない。但し仮に その「検索」が正しいと仮定して グーグルが紹介した情報をどうやって消化するのかが次の課題としてのしかかって来る。この段階では既にグーグルが僕らにできることは無いのだ。考えるのは自分でしかないからである。

 著者は そこで僕らに「それでは皆さんは どのように考えるのですか」と問いかけて来ている。「それにこたえられないなら そもそもグーグルで検索などするな」とすら言っているような気がしてならない。何故なら 考える力が無い人が下手に情報を持つことはしばしば危険だからである。食べ過ぎて消化不良を起こしておなかを壊すくらいなら 食べない方が まだ体に良い場合もある。食べ過ぎで起きる病気の数々を考えても良く分かるはずだ。

 情報過多の海を泳ぐ際に 本書を読む意義は大きい。薄い一冊だが 山椒のようにピリリと辛い。僕は気に入ったことが書いてある頁は折って後で読み返す際の印とすることが多いが 本書に対してはあきらめた。すべての頁を折る事には意味がないからである。

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紙の本

著者の主張と私の主張

2005/11/23 14:45

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:濱本 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「読書について」の他、「思索」「著作と文体」と書物の著者と読書の関係について著者の独自の考えを展開した良書である。
最初に言いたいのは、著者と私の読書の捕らえ方の相違である。著者は、読書とは、著者の思想をそのまま吸収するもので、読者は、自分の思想を持たなくなると読書を批判する。私は、これと全く違う読書感を持っている。私は、読書とは、著者と読者の思想の対決だと思っている。読者は、常に自分の思想と著者の展開する思想を対比し、考え、同調したり、吸収したり、あるいは、批判したりするものである、決して読書により自分の思想が無くなるという事は無いと確信する。事実、私の読書法は、そうである。
「我々の存在」この重要な差し迫った問題に多くの人は、問題意識を持たず、これとは全く異なった問題に心をくだき、ただ日々を単に行きている。著者は、こういう。良く理解出来る言葉である。日々、単に生きている人々は、世間体やくだらない常識に捉えられ、真実を追究しようという姿勢が無い。そういう人達が多く存在するのは、事実である。
ルソーを引用して「名誉を重んずる人間はすべて、自分の文章の下にはっきりと書名する。」と本書に掲載している。現在、インターネットのBBS、新聞投稿等、一般の人も広く公に向かって自分の意見を発信する場がある。私は、これら全てに自分の本名を記載する。それでこそ、自分の意見、発信した情報に責任が持てるのであり、ハンドルネームやペンネームでの投稿に接した時に、こういう理由から、私は、反感を覚えるのである。
「文体は精神のもつ顔つきである。」その人の文章を読めば、その人の知的レベルは自ずと理解出来る。優れた文体とは、「主張すべきものを所有することである。」と著者は、説明する。その通りである。自分に思想が有れば、自ずと彼の文章には、主張がにじみ出る。つまり、自分に思想を持つ人の書いた文章は、どんなシュチュエーションの文章においても、彼の主張は織り込まれ、すぐれた文体、優れた精神を読み取る事が出来るのである。
なげやりな文章を書くのは、自分の思想にあまり価値を置いていないことを告白することである。著者はこう言う。思想に重きを置いている場合、怒りに満ちた時に書く文章でも、文章自体は厳しい事を主張はしているが、決して投げやりの表現には、なっていないものである。そういう(思想に重きを置いて)文章を書く時の気持ちは、神殿や貴重な芸術品、金銀の器等に接する感情と同じなのである。
読書によって熟慮を重ねた(自分の思想と対決された)もののみ、真に読者のものになる。熟慮という消化作用を経て、始めて自分の身体の栄養となる(脳の成長となる)のである。著者の主張に賛意を覚える。
本書は、私の大きな趣味の一つ「読書」について、その著者の立場、読み手の立場から、あるいは文章そのものの意味等、著者の見解を提示した優れた書だと思う。著者の勧める読書法と私の主張する読書法は、表現の違いはあれ、同じ事だと思う。「読書」とは、著者と読者の対決の場と私は理解している。そういう読書法を著者は決して否定しないと私は信じる。

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紙の本

読書の仕方

2022/06/26 09:50

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:魔法 - この投稿者のレビュー一覧を見る

読書は他人の頭の中をなぞる作業であり、ただ文字を追って読むだけでは血や肉になるどころか自分で考える事のできないようになってしまう。
だからこそ、古典の良書を読み、熟慮し、自分の中で消化する事が必要。
昨今、snsの流行によって、人々は物事の本質に触れてじっくりと向き合い、消化をするという時間のかかる作業よりも、効率的で見栄え良く、短時間で消費できる事を良しとする風潮に流れる中、人が人として本当に生きるには、時間をかけてもかかっても、噛み砕き辛くとも、じっくり自分の頭と身体で感じて自分のことばで消化して行く、という事の大切さを改めて問い直す事にも繋がる指摘だろうと思う。

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紙の本

普通に名著

2021/07/09 21:28

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ななし - この投稿者のレビュー一覧を見る

明快な文章、独創的な内容に惹かれて購入しました。一般人にはあまり響かない(私だけかも(笑))部分もありますが、それでも、名著だと断言します。

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紙の本

これからも読書を続ける人が読む本

2021/03/13 00:37

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:にー - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は読書のためのノウハウや心構えを解いており、心に響きやすい名言も多く書かれています。

反復は研究の母なり
これは読書した内容を実践したり、他者に伝える為の重要な考えです。
実際、一度本を読んだら大体が本棚に仕舞い込んで、暫く読まずに次の本にいってました。
ふと、あの本ってどんな内容だったかな‥と折角読んだ本も生活に活かす事が出来なかったりします。
そこでショウペンハウエルは良書は二度読め!と述べています。
二度目の読書は一度目と違い、結論が分かっているのでゆっくり読めます。なにより著者の述べている事も正しく理解出来たりと発見も多くありました。
この本を読んでから、自分にとって重要な書物は二度読むように心がけています。
その他にも、思想と思索の違いや良書と悪書について等、今後読書をしていく上で大変役立つ考えがのっています。

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紙の本

一流の文章家であったショウペンハウエルが放つ読書についての意見です!

2019/02/19 11:43

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、一流の文章家と知られたショウペンハウエルによる読書についての書です。彼の痛烈な批判は有名ですが、同書においても読書ということに対して厳しい目を向けて自身の思想を語っています。「読書とは他人にものを考えてもらうことである。一日を多読に費やす勤勉な人間はしだいに自分でものを考える力を失ってゆく」という表現は、驚きに堪えません。同書を読んでいくと、こうした驚くべき意見が次々に登場してきますが、情報に溢れる現代社会に生きる私たちには新鮮にも響いてきます。

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紙の本

多読するな、古典を読め

2016/06/29 00:01

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アキウ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読んで考えて書く、という三篇。
多読を慎み、古典を読み、内容を咀嚼し、自分の考えを確りと作り、きっちりとした文章で書く。
当たり前だけど中々できないこと(特に自分で「思索」するところ)を語っています。
短いのでさらっと読める(一番長い、「著作と文体」は、ドイツ語の指摘等で直接関係無いところも多いので、飛ばし読み…)。
古典とか、思索とか、言いたいことはわかります。
できるかどうかは別ですが…。
まあたまには背筋を正して、本を読み、考えたいと思います。

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紙の本

ショウペンハウエルも予想できなかっただろう

2002/01/10 18:14

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 読書は自己による思考の放棄である、という理屈に成り立って書かれている本。この手の本にしてはかなり平易で読みやすく、内容も極めて興味深い。
 多読家は、本の著者に思考するという行為を代行してもらっているのであり、本ばかり読んでいると自分で物事を考えられなくなるというのだ。しかし、昨今活字離れが叫ばれて幾久しく、東大の学生ですら教養書をあまり読まないという調査結果がでた今日において、ショウペンハウエルの主張は高度すぎるものになっているのかもしれない。今日では情報の取得源が、本や新聞などの活字から、テレビやコンピューターに移りつつあり、ショウペンハウエルの主張は、今日ではテレビやコンピューターのやりすぎに注意という風に当てはまるかもしれない。

 また、ショウペンハウエルは大変理論的に読書の害について述べていると思うが、一方で、著述内によく出てくる「才能ある人」というのがどういう人なのか、アナログな説明しかなくその辺の著述には説得力が欠けた。しかし、全体としては大変興味深く読めたと思う。

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2006/05/20 00:12

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2007/05/19 21:59

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2006/09/12 03:11

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2006/09/23 09:31

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2006/12/26 00:23

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2006/12/21 23:23

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2007/01/15 02:07

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