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いつだったか実家に戻ったとき、町政に携わる父が珍しくこんなの読んでましたので、借りて読んでみました。なるほど、ジョークってな人間関係ばかりか思考までも円滑にさせてくれるのですね。
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習慣や日常見慣れているものが、価値判断を超えて先入観を形作り、観念を支配する。
大きすぎるもの、身近にあるものはかえって見えない。
余分な情報が単純な真相を覆い隠すことがある。複雑に見せかけた情報は余分なものとそうでないものを選別する必要がある。
特徴的で、より関心のある方向に意識は逸れる。逸らされた情報は真相を見落とす。ミスディレクションはそれを意識的に行う方法である。
隠されたものは、人の心を惹きつける力を持っている。隠されたものが何かを知りたいという知的欲求を呼ぶ。隠すことによって想像力は刺激され、情緒は増幅される。隠されたものを突き詰めることに人は喜びを感じる。隠されたものを単に知ることは幻滅を呼ぶ。
考え落ちの構造
到達できる結論が一つであること。「おまえの成績はビリだろう」と直裁にいってはさほどおかしくないことも、それを聞き手の推察にゆだね、それを思いつかせるよう構成することによって有効なジョークに仕立てることが出来る。考え落ちとは、話が本来持っている笑いを、聞き手の推理に任せることによって補強する方法である。
人から押し付けられた意見よりも、自分で思いついた意見のほうを、われわれははるかに大切にするものである。すると、人に自分の意見を押しつけようとするのは、そもそも間違いだといえる。暗示を与えて、結論は相手に出させる方がよほど利口だ。説得にはすべて言ってしまわず、相手に思いつかせるのが有効である。
似ることの力
似ていることは人の原始的な知性を刺激する。 ex.ロジェカイヨワ 擬態(ミミクリ)
地口(しゃれ)は単純な音の一致によってもともと別の言葉を結びつけるものであるのに対して、ダブル・ミーニングは同一の言葉が二通りの意味を持つ場合をいう。ex.トルコ、「結構です」、半分ゆでる→半熟にするor半分の数だけゆでる
言葉は多義性を持つ。そこから誤解が生まれ、たのしみも生じる。
なぞかけ=似ていると考え落ちを合体させた言葉遊び
(◯◯とかけて××と解く。その心は、どちらも△△である)
母「あんたの通知簿は、駆けっこしてるの?」
子「どうして?」
母「だっていつも12、12、ばかりじゃない」
通知簿の1212を、駆けっこの1212という言葉に見立てている
なぞかけによるネーミング ex.キセル、薩摩守
同音の重なりは耳に心地よく響く。
外形の類似性からあるものをそれとよく似ているがまったく別のものになぞらえることを見立てという。
情報を得るのに、人は忍耐強く我慢を重ねながら正確な解説を聞くより、多少不正確であっても既存の記憶のなかからありあわせの、より具体的な例を取り出し、「これと似たもの」として示してもらったほうをよろこぶ。知的な負担が少なくてすむからである。 ex.例え話
逆
一定方向からではなく、逆の方向から物を見ることも必要である。とりあえず視点を逆に向けることが新しい発想を生む。自己と他者との関係では自分を、大小の関係では大きいものを中心に見がちである。その関係にとらわれない見方が必要。価値は一定ではない。プラスはマイナスを含み、マ���ナスはプラスに変わる。
ある条件下ではサービスがかえってマイナスとして働くこともある ex.バラの花のおまけ
ユーモア感覚は2分法による固定した価値観にとらわれず、たえず4分法で物を眺め、プラスの中に含まれるマイナス、マイナスの中に含まれるプラスを直感する。そして、常識が見落としがちな面を指摘し、その面を強調する。 ex.不幸な結婚の継続、幸福な離別
おとなは2つの常識(先入観と固定観念)に束縛されており、子供は2つの常識を2つながら持たない
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出版社/著者からの内容紹介
――一日に二度出てくるのに一年に一度しか出ないものは? ――小林一茶と「月ハ東ニ日ハ西ニ」の関係は?〈解答は本書中〉すぐ答えられなければ本書必読、あなたは先入観にとらわれている!?ジョークは、笑いによって固定観念のワクを心地よくこわし、知性を刺戟するアイディアにみちた、古今東西の知恵の結晶だ。イソップからシェークスピアやアリスのしゃれ、ポオやホームズの推理、物名や折句、謎句などをとおして、伸縮自在の自由な発想法を教えてくれる本書で、頭の柔軟体操(ブレイン・トレーニング)をはじめよう! バーはいつ開けるか――あるホテルのボーイが、泊り客からホテルのバーはいつ開けるか問い合わせの電話を受けた。「午前十時でございます。」一時間後、またおなじ客がバーはいつ開けるか電話でたずねてくる。返事はおなじ。二時間後、またおなじ電話がかかった。ボーイは我慢の限界に達し、「十時までお客さまをバーにお入れすることはできません!」すると電話の声が、「バーへ入る? おれは出たいんだ。――本文より
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[ 内容 ]
――一日に二度出てくるのに一年に一度しか出ないものは?
――小林一茶と「月ハ東ニ日ハ西ニ」の関係は?
〈解答は本書中〉すぐ答えられなければ本書必読、あなたは先入観にとらわれている!?
ジョークは、笑いによって固定観念のワクを心地よくこわし、知性を刺戟するアイディアにみちた、古今東西の知恵の結晶だ。
イソップからシェークスピアやアリスのしゃれ、ポオやホームズの推理、物名や折句、謎句などをとおして、伸縮自在の自由な発想法を教えてくれる本書で、頭の柔軟体操(ブレイン・トレーニング)をはじめよう!
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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タイトルにあるように、ジョークやトリック、パロディ、落語、ダジャレ等々、それらをふんだんに盛り込んだ「笑える」内容です。
とにかく上記のような、へぇー、や、ほぉ~、と言うようなネタやなぞなぞが随所に表れていて、読んでいて面白いです。
思考を柔らかくする、発想を柔軟にするための訓練になります。
あまり学術研究の域にまで達していない内容ですが、サクサクっと読めるし、何より楽しい。
この面白さの一点集中だけでも読む価値アリです。
僕の評価はAにします。
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かなり年寄りの収集で、俳句、短歌などに偏ってはいるけど、言葉遊びの体系としてまとめてある点は大いに資料性が高い。重ね買いの恐れあるゆえレビューを残す。こんな時ブクログは便利。
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私たちがトリックにはまってしまう心理についても解説されている。
しかし、やはりこの本の中心はパズルやトリック、さまざまなことば遊びを紹介することだったのでは。
読み終わって気づいたが、織田正吉さんの本を読むのはこれで二冊目。
ことば遊びについて調べる必要があって、この春から何冊か集めて読む中で『言葉遊びコレクション』を読んでいた。
この人が放送作家であったことも、今回改めて知った。
ことば遊びの本で、手頃な本を探そうとすると、どうしても1980年代以前のものになってしまう。
織田さんがすでにこの本の中で、ジョークを許容するゆとりが世の中に亡くなっていることを嘆いていたが・・・。
今やもう、この手の本さえ出版されないのだろうか。
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古今東西のしゃれ、短歌、パズル等が登場する。
先入観が如何に自分の思考の枠組みを規制してしまっているか、新しいアイデアは受け身で湧き出るものではなく、視点を随時変えていくことが大事。
なかなか内容の濃い一冊。
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騙される快感、意表を突く面白さを期待して読む。古今東西の題材からよくこれだけ集めたことに感心する。随所に例題が出て、読者の感性を問いながら進める手法は楽しめる。共通点があると惹かれる、の例として、ともに暗殺されたリンカーンとケネディが取り上げられているが、驚くばかりの多くの類似点には不思議さ以上のものを感じる(詳しくは本書で)。ギリシャ語で料理店を'タベルナ'、オランダの保養地に'スケベニンゲン'があるらしいが、本当かと疑うほど笑える。
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人前でお話しする機会が多いので、こういうスキルも必要かと思って購入。前半はジョークに必要なセンスについてなるほどと思う記載があるが、後半は言葉遊び(回分や韻を踏むこと、クイズなどが並び、やや退屈。やはりジョークやトリックは、「解説」を読んではいけないのだ。
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本の表紙にいきなりクイズ「一日に二度出てくるのに一年に一度しか出ないものは?」、これはすぐに”わかった”と軽い気持ちで読み始めたが・・・
本文はかなり本格的。軽いジョークとトリックの読み物というより、我々の固定観念が、いかにして無意識のうちに植えつけられているかという問題提起が示されている。
本の構成としては「●この章の要約」として、章立ての最後に筆者の意見がまとめてあるのがよい。頭を柔らかくして読むのに最適な一冊だ。
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40年近く前の本ですが、ジョークの発想は昔も今も変わらないんだなというのがわかります。
面白かったです。